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2005/07/04

『BERD』創刊

新学期になった学校に行ったら荷物が届いていた。*1
開けてみるとベネッセからの雑誌であった。
そうであった、ベネッセのインタビューに答えていたのだ。そのインタビューが載った雑誌が届いたのだ。

「『BERD』 つなぐ、研究と実践。生み出す、新しい教育。」
という新しい雑誌の創刊号である。教育研究者と学校現場の実践との橋渡しを考えている雑誌というので、発刊をとても嬉しく思う。第一号は、今の教育に関わる研究者4人と実践家4人へのインタビューということで、光栄にもその実践家の一人に入れていただいたのだ。

掲載されている研究者は、藤田英典、清水康敬、市川伸一、小泉英明の各氏。実践家は、小学校校長が一人、中学校から校長と、私。高校からは政治経済を担当する先生が一人ということになっている。

特に打ち合わせをしたわけでもないのに、実践家から研究者に対する要望は非常に似ていた。「研究で提示された理論を、現場で使える形にして提示して欲しい」または「現場ですぐに使える理論を提示して欲しい」ということだ。

これは、「研究した成果はここにあるから、あとは現場で工夫して使ってね」というところから、「研究した成果は、このように加工したからこれなら使えるでしょ」というレベルまで具体化して提示して欲しいと言うことである。

                  ◆

私は、教員になったころに、先輩や恩師や仲間達からいろいろな教えを貰っていて、これはとても感謝しているのだが、そんな中で「情報は使って貰えてなんぼ」という発想を身につけた。

情報化社会というのは、私が中学生の頃から「これからは情報化社会になるぞ」と言われてきていて分かっていたが、その実態は、情報が膨大にまき散らされる社会であり、しかもその情報は玉石混淆の状態でばらまかれるという社会だと、高校生ぐらいになった頃からだんだん分かってきた。

もし、そうだとすればこの情報化のポストモダンの社会で生きていくためには、質の高い情報を出す、得るということをかなり意識しないと辛いのではないかなあと思っていた。

そんなことを考えていた私なので、情報は発信するだけではなく、その情報を使って貰えたときに初めて価値を持つのではないかと思うようになっていったのだと思う。

                  ◆

実際、そうではあってもそのような情報を発信することはなかなか難しいのではあるが、「使って貰えてなんぼと」いう哲学は、情報社会で生きていく私には、まだまだ使える哲学であると思っている。

この雑誌は市販されることはないようで、教育関係のあちらこちらに配布されるという。どこかで目にしたら、ちらっと読んで頂けると嬉しい。

*1 和田中学校は四季制を採用しているため、本日から新学期(夏学期)なのである。

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コメント

>現場ですぐに使える理論を提示して欲しい

ごもっとも、とは思うのですが。
私も「料理の鉄人」から家庭でも使えるノウハウを抽出して「きょうの料理」で披露してくれる、陳健一さんみたいな研究がもっとあってよいと思っていますが。

一方で、「ゴアテックスじゃ不足だ。レインコートにしてよこせ」というならともかく「気象情報なんか役に立たない。完成した天気図をよこせ」と言っているのも同然な現職が少なからずいて、それはどんなもんかとも思います。ワークショップでメモもとらずに「資料はもらえないんでしょうか」と訊いてくるようなタイプ。
「~するにはどうすればいいんでしょうか」という問いを封印しない限り、教員という職業は尊敬されないと思うのですがいかがでしょうか。

>「ゴアテックスじゃ不足だ。レインコートにしてよこせ」

なるほど。分かりやすいたとえですね。ゴアテックスも第一世代、第二世代と機能が向上していくわけで、その点では研究の成果が出ているわけですよね。ですが、それを製品に仕立てて出して欲しいと私も思います。

>ワークショップでメモもとらずに「資料はもらえないんでしょうか」と訊いてくるようなタイプ。

わかります。キチンと参考資料を示しているのに、「何か資料を下さい」という方いますよね。買えばいいのにと思うのですが、そうしないんですよね。「私、本にしていますが」と言いたくなってしまいます。

>「~するにはどうすればいいんでしょうか」という問い

確かに、現場対応で考える部分はそうしないと面白くないと思います。というか、それが教員の仕事ですものねえ。

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