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2005/07/31

一本完成

「月刊国語教育研究」(2005.8 NO.400 日本国語教育学会編)に論文が掲載されました。

 ディベート学習の基礎技術ー「聞く・話す」を支えるフローシートの指導ー

paper

よかったらお手にとってご覧下さい。

今年一本目の学術論文です。
今年は、もう一本ぐらいは書きたいなあ。

2005/07/30

「恋の一時間は、孤独の千年」

ぐてーっと過ごす。

午前中は、本当に久しぶりに整体に行き体のメインテナンス。
チューニングをして貰う。

お昼御飯は、立川のラーメン「鏡花」。

http://www.mendo.jp/shisyoku/kyoka/index.html

店の雰囲気は
(を、これがラーメン屋さん?)
と思わせるものであり、雰囲気もいいのだが肝心の味がねえ。
確かにこっているのだけど、私にはうーむ。
一緒に行った奥さんも、うーむであった。

八王子系の味を求めるのであれば、南平の「えびすや」

http://gourmet.livedoor.com/item/400/T14692/

に軍配を揚げるであろう。
もちろん、聖蹟桜ヶ丘であれば、「亀我楽 きがら」

http://www.mendo.jp/shisyoku/kigara/index.html

である。

                    ◆

で、午後は原稿を書くことにしていたのだが、この暑さ。諦める。
プールに行こうかとも思ったが、からっとした暑さでないとプールも面白くないので、テラスで読書をすることに。「捕虜収容所の死」というミステリーの最後を読み続ける。

途中で昼寝。

で、風呂に入りながら読み終えるのだが、評価の高い割には私にはうーむであった。
ま、外国人の名前を覚えられない私が悪いのであろうが、やはり『亡国のイージス』が良かったので、それと比べているのかもしれない。

                    ◆

夜は、テラスで花火鑑賞。
立川の花火大会を我が家のテラスから見ることができるので、遠くの花火を奥さんと一緒に愉しむ。もちろん、イメージはユーミンの「恋の一時間は、孤独の千年」である。

http://www6.airnet.ne.jp/satoumc/cgi-bin/kashi.cgi?ARG1=0240&ARG2=09

多少お腹の調子が悪いものの、こうしてゆったりと休日を過ごせるのは有り難いものだ。

tatikawahanabi

中央に赤い花火が見えるでしょ。
曇っていたので、ちょっとぼんやり。

2005/07/29

教師の体2

本日も学芸大学で山田先生のワークショップに参加。
午前中が理論で、午後がワーク。
私の行っている「イメージの花火」や「謎かけ」「ジェスチャー」なども取り入れてくださっていた。
情報はこうやって使って貰って南保だと思っている私としては、とても嬉しい。

                  ◆

教師は自分が正しいと思っていることを子供たちに伝えている。
それも正しいと思う方法で伝えている。
当たり前だ。
間違っていると思っていることを伝えるわけがない。

だが、ここに落とし穴がある。
自分は正しいと思っていても、変な癖や細かい間違えの固まりによって大きく間違いになっているところなどが発生する。しかし、自分は正しいと思っているから、この間違いは多くの場合見つけることができない。

だから、こうして研修に参加し、ブラッシュアップするのである。
切れの甘くなった包丁を研ぎ直すのと同じである。
手入れを欠いてしまった包丁は、切れが悪くなり、危険な物となる。
教育の技術もそうであろう。

                  ◆

ワークが終わった後、親しくなった参加者で反省会に向かう。
二時間ほど中華料理を堪能しながら現場の状況の交換、
そして、アイデアの交換。
これが大事なんだよなあ。

良い研修ができた。
ありがとうございました。

教師の体

学芸大学の山田先生の行うワークショップのお手伝いとして、一日参加する。

「学級崩壊」の克服に向けた身体づくり−教育方法としての教師の身体−

というタイトルだ。
二日間の講座で、初日は午前中が理論編で午後がワークショップ。声を届ききること、考えて動くよりも、感じて動くことなどをメインに据えて、さまざまなゲームを行う。

この講座に参加している人たちは、日々の学校の生活で苦しい思いをしている先生が多いようだ。自己紹介の言葉、ワークショップに参加する体の固さがそれを語っていた。でも、この講座に参加できるだけまだいいのかもしれない。

私も、今年の5月ぐらいはストレスが溜まり、健康診断についてくるストレスチェックの問診票に書き込むことができないぐらいになっていた。ストレスチェックが受けられるのは、まだストレスの程度が低いということがよく分かった。

                  ◆

夜は国分寺で大学院時代の仲間達と軽く暑気払い。
学校現場の不条理がどこにでもあることを改めて確認し、
ほっとして良いのやら悲しんでいいのやら。

でも、元気を貰う。
さて、今日は二日目のワークショップである。

2005/07/27

台風一過の日に

台風一過である。
まあなんと暑い事よ。でも、風があるので湿度は低く、心地よい部分もある。

そして、この暑さのお陰で和田中のスイカも成長を重ねてくれている。感謝感謝。
ちなみに、和田中学校では、葡萄、トマト、ブルーベリー、なす、トマトと順調に成長している。

                  ◆

小論文特別講座は、音楽室で行った。
クーラーが効く部屋はいくつかあるけど、音楽室も効くのでここでやった。
そこから見える青空がとても綺麗であった。

講座では、

論文とは何か、小論文とは何かの説明をしてから、
200字でに段落のもの、200字でデータを読みとるもの、B4の資料を読み込み800字で書くものと三種類の小論文を扱った。

生徒に感想を聞くと、
「これなら書けると思う」
という声があった。
良かったなあ。

書き方は教えたから、あとはトレーニングを重ねていくんだよ。

2005/07/26

カナダはイギリス?

おかしい。
三日もお酒を飲まず、しかも油ぬきもしているのに腹痛が止まらない。
痛い。授業の疲れがたまっているのかなあ。

教員の夏休みがなくなってしまったが、これに対しておかしいと述べている大学の先生が居る。
実に納得する話だ。

http://linhakusin.tea-nifty.com/blog/

明日には治ってくれよ。
明日は、小論文特別講義で和田中学校で一日中授業なのだから。

                  ◆

今日のびっくり。
みなさん、知っていましたか?
カナダってイギリス連邦に所属していたことを。

私は今日知りました。
新聞を読んでいる奥さんが驚いているのを聞いて
ネットで調べて知りました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E9%80%A3%E9%82%A6

恐るべしイギリスである。

うー、痛い。
寝よう。

2005/07/25

大規模災害を想定して

生徒の夏休みの初日である。
職員室はまったく夏休みの雰囲気はないf(^^;。
会議などもある。

私は夏休みの宿題をチェック。
というのは、夏休みの宿題の内いくつかは、夏休み前に提出を認めている。
飛行機の航空券は早く予約すると割引率が高いが、私の宿題は早く提出すると
評価を一段階上げると説明してある。bならbプラスにしてあげるのだ。
これにより、私も生徒の作品を見る時間を確保できるし、生徒も夏休みを余裕を持って過ごせる訳である。

                   ◆

午後からは、和田中の地域が柱になって大規模災害を想定した避難訓練があった。
学校にある防災倉庫の備蓄を確認し、実際に緊急の水道を設置し、米を炊き出して
夜は体育館に泊まるというものである。

私はかつて学級行事で学校に泊まったことがあるが、こういう訓練として泊まるということも大事なのだろうなあとは思う。が、通常勤務がある平日ではちょっとなあということになる。夏休みに日頃通えない病院とかに行くわけで、忙しいわけである。

                   ◆

明日は、台風直撃。
学校は大丈夫かなあ。

2005/07/24

同窓会情報

昭島市立瑞雲中学校時代の同窓会があります。
現在22〜3歳の代かな。
日時は8/14(日)で、場所は立川、八王子、高幡不動、聖蹟桜ヶ丘のどこかです。

久しぶりに仲間に会いたい諸君は、栃本裕司君のメールに参加の意志を伝えてください。

*期時が過ぎましたので、メールアドレスは削除しました。

結婚式で再会

涼しい日が続いていて、夜はグッスリ眠ることができる。
ただ、日中も涼しいのでプールには行けない。
おなかの具合を気にしながらプールに行きたいのだが、行けない。
うむ。

                  ◆

昨日は久しぶりに結婚式に招かれた。
研究会仲間のs先生の式だ。
八王子の教会で行われた。

式は音楽を中心にして華やかに厳かに行われた。
ラルゴ、G線上のアリア、トランペットボランタリーとライブで行われ、いい雰囲気であった。

式が終わり、教会の階段でライスシャワーの準備をしているときに、地震は起きました。
年代物の教会なので壁が崩れてきたら大変だなあと思う揺れでしたねえ。震度5とは。さらに携帯電話にも影響が出るとは。ただ、式そのものには影響もなく、披露宴に進む。

                  ◆

s先生とはいろいろなところで縁がある。
研究会、私の塾の時代の教え子の友達、大学院、私の義父の通っているサークルにs先生のお母さんが通っている、マック使い。さらに、奥さんの方もつながりがあった。私が最初に担任した生徒のお父さんが指導していた中学校のプラスバンド部に所属していたという。

そんなご縁で、披露宴の乾杯の発声をお願いされた。ちょっと緊張。
同席したK先生に
「池田先生でも緊張するの?」
と言われた。
そりゃあしますよ。ちょっとは。
私自身のことであれば緊張することはほとんどありませんが、
失礼があってはならないところでは、ちょっとはね。

                  ◆

式場では、20年ぶりに会う顔があった。
私が塾の講師をしているときに教えていたO君だ。
席次名簿を見て、似ている顔に確証が持てた。
そこで確認してみた。

「O君ではないかな? 私の顔分かる?」
「えっと・・・」
「池田です。学院で教えていた」
「ああああああああああ。先生、ずいぶん優しい顔になっていませんか?」

そりゃあ、確かにあのときはねえf(^^;。

話を聞いてみると、今は鍼灸師の資格を取ってスポーツトレーナーとして吉祥寺に店を開いているという。社長だ。あのNBAの田臥選手も面倒を見ているという。

私の足の痺れについてもアドヴァイスを貰った。ありがたい。教え子に教われるというのは、嬉しいことだ。教え子の成長を見ることができるのは、本当に嬉しい。

                  ◆

お幸せに、S先生。

2005/07/23

『亡国のイージス』

あべたかさんが絶賛していた小説を読み終えた。
『亡国のイージス』である。

いやー、良かった。
日本人にもこのぐらいのスケールで小説を書ける人がいるのかと感嘆した。
ダイハードを彷彿させるストーリー展開に、細かい描写。

序章を読み終えたとき、いや、序章の途中から
(このペースで書き進めて息切れしないのであろうか。ストーリーは破綻しないのだろうか)
と心配になったが、きちんとした展開、盛り上がり、そして充実のエンディングと十分に愉しませてくれた。

八月には映画も封切られるとのことだが、これだけで十分かなあと言う思いもある。これを映像化できるのかなあ。キャストは私のイメージに近い役者が選ばれているけど。

夏、テレビを消して読む娯楽の本としては絶品だろう。
次作の『終戦のローレライ』も楽しみであるが、しばらく『亡国のイージス』の余韻に浸ろう。

さ、「楽しみとしての読書」の夏だ。

2005/07/22

実りの夏

ちょっと体調を崩して寝ていた。
腹痛が治らないんだよなあ。
寝ていると少し良くなるんだが、痛みが続く。
うーむ。夏ばてかなあ。

                 ◆

ではあるが、嬉しいことがあった。
この春に和田中学校の中庭に植えたものが実りそうなのである。


suikamebana

これは、雌花である。これが成長して現在下のようになっている。


suikanomi

そうである。スイカである。
三つ植えた苗の内、一つが成長し、人工授粉を施し続けていた結果、一つ実がなり始めたのである。

昨年は教室のテラスで作っていて、うまくいかなかったのだが、今年はなんと一つ実がなっている。八月の半ば頃には収穫できるのではないかと思う。カラスに見つからないようにしなければなあ。

嬉しいねえ。
んでもって、本日で和田中学校もやっと授業修了。
月曜日から、子どもたちは夏休みです。
私たちは通常業務です。はい。

2005/07/19

プールで読書するものの

三連休の最終日は、原稿と格闘していた。
うっかりしていたことに、締め切りを一ヶ月間違えていた。

明治図書の教育新書を読んで、それと自分の実践との関係から論じなければならない原稿だったのだが、その資料は手元になく慌ててネットで注文して、一日かけて読んでから執筆と言うものであった。三連休の初日に読み、二日目は研究会で、三日目に執筆の予定でいたのだ。

原稿は、なんとか午後三時頃に荒く仕上がった。
荒く仕上がった原稿は熱を持っているので、この熱が冷めるのを待って推敲しなければならない。また、私の頭もかなりヒートアップしてしまったので、隣の市の市民プールに頭を冷やしに行くことにした。

                  ◆

高幡不動の近く、浅川の川岸にある日野市の市民プールは、私のお気に入りの場所だ。三時間で200円という破格の安さ。駐車場は無料。シャワーは太陽で暖められた温水シャワー。50メートルプールでゆったりと泳ぐのは非常に心地よい。

そして、このプールが絶賛されるルールがある。
なんと、プールサイドで本を読んでも良いのだ。雑誌は駄目だと言うが、文庫本なら良いのだ。今読んでいるミステリーを持ってプールサイドに行き、泳いでは読書。読書。読書。そして、泳ぐのだ。

一つだけ難点は、プールが終わるのが午後5時と早いこと。せめて6時までやってくればなあと思う。でも、ま、いいか。

                  ◆

家に帰って、原稿を見直す。
てにをはの間違いは、奥さんが見てくれていた。ありがたい。
私もチェックをして、明日の朝もう一度チェックをして送ることにする。

(はあ、なんとか間に合った)

と思ったところに、メール。

(ん、なんだ)

と見たら、全国教室ディベート連盟の常任理事会の議事録であった。
でええええええええええええっっっっっ。そうであった。
朝はしっかりと確認していたのに、忘れてしまった。
すみません。

2005/07/18

ディベートから小論文へ

やっぱりこの研究会は面白い。

昨日から腹痛に見舞われ、食事も御飯だけ。味噌汁もおかずも無し。という食事で胃を気にしていての参加であったが、さまざまな刺激を貰った。遠くからは、山口県、福島県、富山県からの参加も頂き、充実した研究会となった。私としても、自分の実践の価値と新たな方向性を貰った。

                  ◆

たとえば、「書き込み回覧作文」である。
私は、常に

 1)大きく
 2)濃く
 3)太く

書くように指示を出している。これができていないと、評価はCだとも言っている。子どもたちは、なぜなのかの実感がないが、「書き込み回覧作文」をやるとよく分かる。これで読みにくい字では、読む気がなくなり、評価の対象にもならないと言うことを実感させることもできるのである。

そんな報告をした。
その報告で、
「生徒は、1分の回覧の中で、肯定の評価としては『んだ』、否定の評価としては『なぜ』『なに』を書き込むことができるのだよ」
と説明したのであるが、この指示が研究会の中で良い方法ではないかと認められた。

                  ◆

評価というのは、難しい。
私が生徒の作文に対して評価を下すことはできるが、それが子どもに届いているかというと、これは別の話である。

どんな評価が子どもに届くのであろうか。考えた末現在たどり着いているのは、仲間による評価である。私の評価よりも、子どもたちの評価の方が、生徒にとっては厳しい評価になることがある。とくにトレーニングの途中ではそうである。

生徒が書いた作文の分からないところに、クラスの生徒が「なぜ」と書き込まれることで、ちゃんと書き込んだと思っている生徒が、
(意外なことに伝わっていない)
と理解し、根拠の甘さや説明の不十分さを理解することになる。

                  ◆

生徒自身の目で評価し合った作品は、私の目で見てもある一定のレベルを保っていることが多い。これを受けてここに、私の指導を入れることになる。このことにより、二段階目からの指導ができるようになる。

もちろん、私が先に指導したものを回覧することもある。そうすると、私が行った一人への指導を他の生徒も読むことができる。いや、30人いれば、30人通りの指導を読むことができる。これは、とても大きな教育効果である。

                  ◆

というような話を、延々とし続けることができる「学びの環境」は、とても大事なことであると思う。これが、この研究会の貴重な面である。

ありがとうございました。

2005/07/16

若い女の子を泣かせてしまった

若い女の子を泣かせてしまった。
ちょっと、胸が痛い。

かれこれ20年以上も前のことである。
塾の講師をしていたころに指導していた生徒がいる。その生徒が、最近父親になり、子どもを見せにこの三連休を使って新潟からやってきてくれたのである。
ありがたいことである。

五ヶ月になる若い女の子は、私が抱っこすると泣きだした。
収まった頃に、話しかけるとまた泣く。
私の声は、怖いらしい。
この泣き声が尋常ではない。延々と大声で恨みを込めたかのように泣くのである。

子どもの泣き声に耐えるために、私も体に力を入れる。
ちょっと泣きやむと体を楽にする。
この繰り返しで、疲れると言うことがよーく分かった。

もうちょっと男の人に耐性ができてから、また遊びにおいでね。

              ◆

この代の教え子に、知床で頑張っている男がいる。
知床が世界遺産になったのにも、彼が関わっているはずである。

時々、彼のblogを読んでいるが、いい仕事をしているなあと思う。

私も、教え子達に良い刺激を貰って、仕事を進めることにしよう。

タイトル考

引き続き作文の授業です。三年生では、一回書いた作文とタイトルを元に、次の授業を行いました。

1)タイトルだけ書き抜いて、これを句会形式で選びました。即ち、タイトルを付けた作者の名前を隠した上で、手を挙げて確認しました。「読みたいタイトル」の得点から「そうでもないタイトル」の得点を引いて、そのタイトルの点数にしてみました。1
2)実際に書いた作文を「書き込み回覧作文」形式で回覧しました。読む時間は1分なので、納得したところは「んだ」、分からないところは「なぜ」「なに」と書き込むことにしました。
3)読み終わった後に、「この内容なら読んでみたかった」と思われるものについて得点をつけました。2

この結果が下の表です。上がA組で、下がB組です。
ここから分かることは、タイトルだけでは読みたくないと思ったものでも、実際に読んでみたら、結構面白かったというものがいくつかあるということです。

classa

classb


内容が良いのに、タイトルだけで手に取られることのない作文は、かわいそうです。

また、(読みたい)と思って読まれる文章と、(仕方がない、読むか)と思って読まれる文章では、読み手に残るもの、つまりあなたが伝えたいものの伝わり方がかなり違うと思います。

小論文以外の作文のタイトルは、「分かりすぎないこと」が大事です。

今回は、具体的な例を元にタイトルを考えてみました。本番の作品の参考にしてみて下さい。

1  読みたいものは、一人五つ。そうでもないは、一人三つを選びました。
2 二つに手を挙げることにしました。

(国語科教科通信 志学 NO10 より)

2005/07/15

寝て治す

昨日は、夜の7時から寝て朝の6時過ぎまで寝ていた。
体調が優れなかったので、そうしたが多少持ち直した。

頭の左上に偏頭痛が続いている。
これが取れると良いなあ。

2005/07/13

取り敢えず道路か

本日の「よのなか」科は、sim-cityを使ったものであった。以前に佐伯先生に授業をしてしまったときのものを生徒に行ったということである。

私は、写真を撮りながら生徒の様子を見続けていた。
予算がなくなり駄目になる生徒、何をして良いか分からなくなる生徒もいた。
そして、それらの生徒に共通の行動を見つけて興奮した。

何もすることのない生徒は、(この生徒は市長の役割をしている)
なんと、同じように道路を造っていたのである。

何もすることがないと
(取り敢えず、道路でも造るか)
ということでやっていたのであろう。

14歳にして、すでに日本人の体質を身につけているのかもしれない。
ひえーーーーである。

             ◆

これがもし、ヨーロッパだったらどうなっていただろうか。
ひょっとしたら、
(それじゃあ、まず、湖の近くに公園を作って)
ということになっていたかもしれない。

取り敢えず道路を造る彼らは、
取り敢えずビールを飲む大人になるのかもしれない。

2005/07/12

折り返し地点か

先日、保護者会があった。その流れで保護者と話す機会があった。なんの流れからかプロレスラーが40歳でなくなったという話になった。
私は、
『ああ、もったいない。人生が始まったばかりなのに』
お母さんは、
「先生、人生の折り返し地点を回っていますよ」
そんな話になった。

私も一時期はそんな風に思っていたことがあった。
(まだまだ折り返していないぞ)
と、まるで折り返し地点のコーンを持ち歩いているかのような気持ちであった。

                  ◆

ところが、今はそんな風に思わなくなった。
折り返し地点という考え方がしっくり来なくなったのかもしれない。
やっぱり、人生が始まったばかりという感じの方が強い。

色々な人にお世話になっている。そして、そのお世話になっている中で自分なりの考えを出して動いて、なんとか自分というものを柱にして動くことができるようになってきたなあと感じる事ができてきたのが、30代半ば。40歳ってのはだから、生まれたばかりという感じがする。今まで見えなかったことが見えるようになってきたのが、この辺りだったと。

人生には折り返しがあるのではなく。二段目、三段目に上るという感触の方が、今はある。

天空のプール

pool
和田中学校のプールは、屋上にある。人呼んで「天空のプール」である。
ここからは、西新宿の超高層ビル群を目に納めることができる。
なんとも贅沢なプールである。今年のプール指導が始まったので、ちょっと顔を出してみた。

やっぱり気持ちがよい。
子どもたちは、幸せである。

                    ◆

プールが終わると冷水器の水をがぶがぶ飲む姿が目に入る。
確かに、喉が渇くものだ。
しかし、これはちょっと危険。夏ばてになりやすい。

なんで夏ばてになるのか?昔こんな話を聞いたことがある。
それは、おなかを冷やしすぎると、一夏かけて腸の中にいる善玉の細菌を殺してしまい、
そのため秋になると力が出ない、つまりは夏ばてになると言うのである。

人間の体の免疫構造は、いまから1万年前と変わらないという。つまり、一万年前の生活環境に適応して体ができているのだから、その時と大きな変化をさせてしまうと体の方がついて行かなくなると言うのだ。

試しに、一夏冷やしすぎないビール、スイカというように過ごしてみたら、食べ物そのものの味がするし、秋にはおなかの具合も良く、体が重いと言うこともなかった。

夏ばて気味の方はお勧めである。

2005/07/10

朝顔と共に起きる

日曜日だからと言って午前中だらだらと寝ると言うことはしないようにしている。
生活のリズムを崩してしまうと、直すのが難しいのでいつも通りにしている。
昔の私には考えられないが、今日も5時に起床。

お茶を飲み、テラスで朝の空気を吸う。
雨上がりでひんやりとしていて、緑の香りがする極上の朝の空気だ。

昨日買った朝顔が咲いている。
いいねえ。

                  ◆

朝風呂、食事の後、午前中は連載原稿を書き進める。8割方仕上がる。
んでもって、再びテラスで休憩をしたら、そのまま1時間ほど寝てしまった。
ま、二度寝も気持ちがよいものだ。

                  ◆

その後、実家に出かける。
父親の足の具合が良くないということで、ちょっと顔を出しに行く。
思ったよりも悪くなかったのでほっとしたが、久しぶりと言うこともあり
私の近況なども話す。ちょこっとした言葉の端っこに気遣ってくれているのが分かる。
ありがたいものだ。夢の実現に向けて、私もやるぞという気持ちになった。

昼ご飯を一緒に食べて、帰宅。
家では通信簿につける成績の最終確認をする。

ま、何回も確認して良いのであるが、
日曜日にやるってのは、やはり悲しいものがある。
今日は天気がいいからねえ。

                  ◆

今晩は活力を付けるために、ニラ餃子だ!
二年生の点検をやってしまうぞ。

2005/07/09

夏の予定を立てる

週末。
とにかく疲れを取り、エネルギーを補給する。

聖蹟桜ヶ丘は、朝顔市をこの週末でやっている。
今年も私は買ってきた。中心が赤い白、小豆色、赤の三色の入っている朝顔だ。
これをバルコニーに置いて、夏の朝を愉しもう。

                  ◆

午後は、この夏の予定を立てる。
パンフレット、雑誌、ネットを使って宿を確認。

できれば、リゾートでホゲーッと読書するバカンスにしたいのだが、
さて、希望に適うところがとれるかどうか。
年に一回ぐらい、まったく仕事から離れてリフレッシュする時間を作りたいと思う。

                  ◆

もちろん、研修の予定もある。私がいまのところ今年の夏考えているのは、

7/17    教室ディベート研究会 和田中学校
7/28,29 東京学芸大学講座
8/6,7,8 ディベート甲子園 愛知・地球博
8/11,12 授業づくりネットワーク 福島

和田中学校で行う研究会は、レポート発表があり、授業づくりネットワークは講座を担当します。
何処かの講座で見かけましたら、声を掛けてくださいね。

2時間で何ができるか

今年から新しいソフトを導入して学校の表簿を管理することになった。
一度データを入力すれば、通信簿にも指導要録にも使えるというものである。学校ではそのソフトを使うための基礎データ入力に時間を掛けている。完成すればかなり効率が良くなるだろう。

ただ、こういう部分を教員がやるのではなく、教務事務部という事務職ができてやってくれるようになると、授業に時間を掛けることができるようになると思う。

たとえば、3年生の基礎データを入力するのにまるまる2時間掛かったが、これは一回作文を書かせたときに、生徒の作品をチェックするのに相当する時間である。作文は書かせるだけでは意味がなく、その後のチェックが大事になる。この入力作業がなければ、一回余分に作文指導ができると言うことである。

こういうところに、お金を掛けて人材を配置して欲しいと思う。

                  ◆

夜は、新宿に出かけて行き昔からの知り合いに会う。学会で東京に出てきているというので、食事でもと言うことになった。

紀伊國屋書店で待ち合わせということなのだが、なかなか来なかったので電話をしたら、なんと南口の紀伊国屋にいるという。私は本店の方にいる。会えないはずだ。

慌てて新宿駅南口に向かう。しかし、ここも二つ改札口があってなかなか会えなかった。新宿は広い。

新宿では割と使っている地上20階の見晴らしの良いレストランが満席だったため、19階の中華料理店にする。新宿の夜景が綺麗で、味もなかなか。もちろん、値段もなかなか。美味しい食事をしながら、刺激的なお話をたくさん頂く。

幸せな週末の夜でした。

2005/07/07

言葉は、考えを連れてくる

中学生の主張コンクールの作文の授業が始まります。代表者は各学年一人ですが、文章を書く良い機会ですので是非じっくり取り組んでください。

                  ◆

授業では作文の書き方の最初の部分を説明しました。作文を書くときには、大きく4つのステップがあります。

1 書くためのアイディアを出して、材料を集める(取材、調査)
2 必要のない材料はなにか、どの順番で書くかを考える(構成)
3 実際に書く(執筆)
4 読み直す(推敲)

作文が書けないという諸君は、主にこの1と2のステップをやらずに、いきなり3から始めて「先生、書けません」と助けを求めてくるのである。しかし、私に言わせれば書けなくて当たり前である。
プロの小説家であっても新聞記者であっても、書くためにはきちんと取材や調査をするのである。その上で、どう構成したら読者に伝わりやすいか、誤解なく伝わるかと構成して、書き始めるのである。*1

だからまず、アイディアを出すことが大事なのである。が、その作文のアイディアだしの時に、ホゲーッと考えている生徒がいた。見ていると爪の掃除をして、それが終わるとシャーペンを分解して掃除をしている。かなり綺麗好きなのかもしれない。しかし、そんなんでアイディアは出てこない。*2  そこでこんな説明した。

「アイディアは、ホゲーッと考えていても出てこないぞ。とにかく書くことだ。鉛筆を指先で回していても駄目。ノートに心に思いつく言葉をとにかく文字にして書くことが大事だ。文字が、君の考えを引っ張ってくる。
もし、何も思いつくことがなかったら、聞こえてくる音、目に見えるものでも良い。とにかく紙に書き続けること。そうすると、文字がリンクして頭から何かを引っ張ってくる。書くは考えるだ」

文字を書くことで考えは生まれ、考えはまとまるのである。

               ◆

もう一つ、作文のタイトルについても触れました。作文のタイトルは、その作文の顔であり、小説家などはここに小説を書くエネルギーの半分を使うと言います。

今回は、平成15年度の少年の主張東京都大会発表文集に収録された、優秀作品のタイトルから考えてみました。

a.おやじが泣いた日
b.「思いやり」のある社会に
c.障害という心の壁を越えて
d.拒食症
e.先生とは・・・?

この5つの中で、どのタイトルの作品を読んでみたいか?と君たちに手を挙げて貰ったところ、圧倒的にaが一番でした。なぜなのでしょうか? それは、タイトルは「分かりすぎてはいけない。分からなすぎてもいけない」というルールに適っているからでしょう。*3 以下、それぞれのタイトルの特徴を説明してみます。

aは、おやじがなぜ泣いたのかが分からない。ただ、おやじが泣いたことだけはわかる。だから、読者はなぜ泣いたのかを知りたくなってしまいます。これが、「おやじが机に足をぶつけて泣いた日」では、誰も読まないでしょう。

bは、「  」を使っています。「  」は普通は会話文に使います。ですが、他にも1)その言葉を目立たせたいとき、2)その言葉を特別な意味で使いたいときに使うことができます。ただ、この2つの使い方は中・上級者向きで、下手に使うとみっともないタイトルになります。

cは、私は良いタイトルとは思えません。なぜなら、このタイトルを読んだだけで作文で言いたいことが分かってしまうからです。障害は心の壁であり、それを乗り越えればよいという内容です。そして、「心の壁」という言い方が陳腐(ちんぷ)です。私はタイトルだけから判断することになれば、この作品は読みません。

dは、直球ですね。この作文を書いた生徒は、拒食症が中心テーマで、そこから外に出ることなく書いたのでしょう。だから、このテーマに興味のある人には非常に良いタイトルですが、逆に言えば興味のない人にはまったく読まれません。

eは、避けたい表現方法の固まりです。それは、「とは」「・・・」「?」です。「とは」は、「について」と同じぐらいタイトルに使わないで欲しい書き方です。対象を絞っているようでいて、絞り切れていません。「・・・」は中途半端ですし、「?」もタイトルとしては品がないように感じます。ま、eの場合使ってはいけない方法を3つも使っているので、逆にインパクトがあるとも言えますが、インパクトだけなら品は別にしても「先生?」のほうがもっとインパクトがあると思いませんか?

作文を書き終わったら、タイトルを十分に考えて下さい。

*1 もちろん、今はワープロのお陰で書き終えてから構成を考え直すと言うことも簡単にできるようになったため、そうやって書くことも多いが。
*2 夏目漱石の『吾輩は猫である』には、筆が進まず鼻毛を抜いて原稿用紙に並べる漱石の姿が描かれていたが、それは小説の話である。
*3 小論文は別です。

(教科通信 志学 NO9より)

本日七夕

本日七夕。
七夕には何を願いましょうか。

私は学校に行ってから中庭のクローバーに貯まっている朝露を集めました。
そうです、七夕の日に朝露を集めて、その露で墨を擦り字を書くと上手くなり、短冊に書いた願いは叶うという言い伝えをやってみました。

なんか、そういうものを小さくても子どもたちに伝えていくのって、大事なことではないかと思うのです。

「だから、今日は字を丁寧に書きましょうね」

なんで「だから」なのか分かりませんが、子どもたちにはそんなことを話しました。

2005/07/06

鈴木寛氏・伝説の天才

本日の「よのなか」科には、現職の国会議員が参加した。民主党の鈴木寛氏である。
鈴木氏は、当然私のことなど知らないが、私は全国教室ディベート連盟の監査をされているW.Tさんが知り合いと言うことで、名前は良く知っていた。suzukan


本日のテーマは、自転車放置問題について解決の政策を考えるというものである。子どもたちはブレストを行い、プレゼンをする。ここに鈴木氏が解説を加えるのだが、この解説がとても分かりやすかった。子どもたちの提案を引用しつつ、それを理論的に説明するというもので、面白かったです。

子どもたちは、この幸せに気づいているのだろうか(^^)。


                  ◆

テレビでは、爆笑問題の「伝説の天才」が放映された。
ディベート甲子園の関東甲信越支部の大会に、都立西高校が勝ち上がろうとする様子を追いかけている。

今まで地区予選で一勝もできなかった西高が、結果的に全国大会に出場するまで勝ち進むのだが、これがなかなかいい番組になっていた。

もちろん、がちんこの勝負で一切手加減は無かったわけで、どうなるのかと思っていたが、勝ち進んだわけである。

西高校が全国大会出場を決めたことで、番組は全国大会まで追いかけてくるだろう。ディベートの普及につながると嬉しい。

私は今回はテレビカメラから逃れていたのも功を奏して、映らなかった。
一カ所だけ映ったとすれば、西高校が手にした賞状の文字は、私の書いたものであった(^^)。

2005/07/05

和綴じ本づくり

生徒には、和綴じ本の作り方を教えている。春学期に配ったプリントや課題として出した作文などを、ここに全て閉じることを夏休みの宿題の一つにするからである。

表紙の作り方、中のプリントの仮綴じの仕方、表紙と中の綴じ方などを一時間で教えるのだが、参ったことに子どもたちの理解が遅い。
「こういう形を作ってね」
と見本を見せるのだが、その見本通りに作れない。それは難しい図形を要求しているのではないが、できない。

なんというか折り紙したことないの? 暇な時間に広告を切って工作をして遊んだこと内の?と突っ込みたくなる感じである。10年前の私と今の私を比べれば、明らかに今の私の方が説明は上手くなっているはずだが、その説明が上手くなった私が説明しても、できないのだから吃驚してしまう。

いいのだろうか。

                  ◆

杉並区では中学生の主張コンクールに作文を投稿している。
その指導も始まっている。本格的な作文の指導はまだできていないが、今回はタイトルだけ指導することにした。

過去の優秀賞に選ばれた作文のタイトルを黒板に書き、どのタイトルがどのように素晴らしいのかを説明した。なんといってもタイトルで作品への興味がまったく違ってしまうから、ここは大事なのだと丁寧に説明した。

                  ◆

作文のアイディアだしの時に、ホゲーッと考えている生徒がいたので説明した。

「アイディアは、ホゲーッと考えていても出てこないぞ。とにかく書くことだ。鉛筆を回していても駄目。ノートに心に思いつく言葉をとにかく文字にして書くことが大事だ。文字が、君の考えを引っ張ってくる。もし、何も思いつくことがなかったら、聞こえてくる音、目に見えるものでも良い。とにかく紙に書き続けること。そうすると、文字がリンクして頭から何かを引っ張ってくる。書くは考えるだ」

私もそうしている。何もしないよりも数倍良い。

ぐっとね

ということで、本日誕生日を迎えた。
私をここまで育ててくれた両親、仲間、連れ合いに感謝する次第である。
楽しい人生をありがとうございます。

誕生日を迎える昨日の夜、ちょっと大きなニュースが飛び込んできた。
まだ書けない。が、これがそうなるとかなり大きな事になりそうである。
人生は面白いなあ。

さて、今日は何が待っていますやら。

2005/07/04

『BERD』創刊

新学期になった学校に行ったら荷物が届いていた。*1
開けてみるとベネッセからの雑誌であった。
そうであった、ベネッセのインタビューに答えていたのだ。そのインタビューが載った雑誌が届いたのだ。

「『BERD』 つなぐ、研究と実践。生み出す、新しい教育。」
という新しい雑誌の創刊号である。教育研究者と学校現場の実践との橋渡しを考えている雑誌というので、発刊をとても嬉しく思う。第一号は、今の教育に関わる研究者4人と実践家4人へのインタビューということで、光栄にもその実践家の一人に入れていただいたのだ。

掲載されている研究者は、藤田英典、清水康敬、市川伸一、小泉英明の各氏。実践家は、小学校校長が一人、中学校から校長と、私。高校からは政治経済を担当する先生が一人ということになっている。

特に打ち合わせをしたわけでもないのに、実践家から研究者に対する要望は非常に似ていた。「研究で提示された理論を、現場で使える形にして提示して欲しい」または「現場ですぐに使える理論を提示して欲しい」ということだ。

これは、「研究した成果はここにあるから、あとは現場で工夫して使ってね」というところから、「研究した成果は、このように加工したからこれなら使えるでしょ」というレベルまで具体化して提示して欲しいと言うことである。

                  ◆

私は、教員になったころに、先輩や恩師や仲間達からいろいろな教えを貰っていて、これはとても感謝しているのだが、そんな中で「情報は使って貰えてなんぼ」という発想を身につけた。

情報化社会というのは、私が中学生の頃から「これからは情報化社会になるぞ」と言われてきていて分かっていたが、その実態は、情報が膨大にまき散らされる社会であり、しかもその情報は玉石混淆の状態でばらまかれるという社会だと、高校生ぐらいになった頃からだんだん分かってきた。

もし、そうだとすればこの情報化のポストモダンの社会で生きていくためには、質の高い情報を出す、得るということをかなり意識しないと辛いのではないかなあと思っていた。

そんなことを考えていた私なので、情報は発信するだけではなく、その情報を使って貰えたときに初めて価値を持つのではないかと思うようになっていったのだと思う。

                  ◆

実際、そうではあってもそのような情報を発信することはなかなか難しいのではあるが、「使って貰えてなんぼと」いう哲学は、情報社会で生きていく私には、まだまだ使える哲学であると思っている。

この雑誌は市販されることはないようで、教育関係のあちらこちらに配布されるという。どこかで目にしたら、ちらっと読んで頂けると嬉しい。

*1 和田中学校は四季制を採用しているため、本日から新学期(夏学期)なのである。

2005/07/03

ディベート講座 in 広島2

翌朝は、ゆっくりと起きて風呂に入りホテルで朝食。
今日は、試験問題を作らなければならないにもかかわらず、Iさんが尾道を案内してくれるというので有り難くお願いする。映画では有名な町だが、実際に見たことはないのでちらっとでも見ておこうと思った。また、美味しい寿司屋があるという。なもんで、朝食は軽くする。

10時にホテルを出て尾道に向かう。10時30分には着いてしまったが、寿司屋は11時30分から営業とのこと。さて、困った。

ふと、尾道水道の向こう側を見ると、巨大な軍艦が見える。
なんだ?「男の大和」って看板もあるぞ。ああそうか、角川映画だ。
角川春樹が巨大セットを作って映画を撮影するという記事を読んだことがあったが、その巨大セットが見えたのだ。

よし、行ってみようと言うことになり対岸の島まで車を飛ばす。
が、これがなかなかたどり着かない。途中に「歌」という港があった。面白い地名だ。立ち寄ってみたが、何にもなかった。雨も降っていて、ま、風情あると言えばあるのだが、何もなかった。開店の時間になりそうだったので、寿司屋に向かう。

今回寿司屋で私が頼んだのは、地魚特上寿司。奮発してしまった。が、これは正解。一人前の量は多いとは言えないが、魚は絶品であった。鰺の質で私はその寿司屋の鮮度が分かると思うのだが、これがまあ良い鰺であった。

                  ◆

その後、尾道と言えば「蒲鉾の桂馬」であるからして、奥さんにお土産を買う。いつもは通信販売で買うのだが、今日は本店で購入。通信販売のセットには入っていない季節限定の蒲鉾を購入する。満足。

ところが、寿司屋でゆっくりし過ぎていたことが判明し、その後大変なことになる。

「一時間もあれば楽に飛行場に着きますから」
『え? 一時間も掛かるの? 広島空港から飛行機は13:20発だよ』
「え? じゃああと30分ですか!」

慌てて高速道路に向かう。
高速道路は大雨と霧で視界が悪く、スピードを出しにくい。だが、離陸の時間は迫る。
半ば諦めていたのだが、Iさんは必死に運転。
そして、10分前に飛行場に到着。挨拶もそこそこに別れてカウンターに飛び込むと、セーフであった。しかも、出発が10分遅れると言うこと。ああ、良かった。

                   ◆

帰りの飛行機は思ったよりも揺れることなく、予定の時間より少し早く羽田に到着。
残念ながら聖蹟桜ヶ丘行きのリムジンバスは15分前に出発したところ。ま、あと45分待てばいいということで、飛行場内をうろうろ散歩。新しいタイプのネクタイピンなどを発見。

そうこうしている内に、バスの時間となる。バスは満席であった。結構利用者がいるんだなあ。1時間10分で聖蹟桜ヶ丘まで行くというアナウンス。おいおい、広島から羽田を飛んでいる時間も同じだったぞ。

今回は、飛行機、タクシー、自家用車、新幹線、在来線、リムジンバスと多くの乗り物を乗り継ぎながら駆け回る旅でした。

ディベート講座 in 広島1

さあ、広島での講座の日である。

自宅のある聖蹟桜ヶ丘駅バスターミナルからは羽田への直行バスが出ている。1500円で運んでくれるのだから便利なのだが、どうも行きはバスに乗る気になれない。というわけで、今日も品川から京急を乗り継いで羽田に到着。

搭乗手続きもマイレージのポイントも貯めて、さあ離陸である。
ところが、飛行機の中で
「当機は、ご案内の通り天候によっては伊丹空港、福岡空港、または羽田へ引き返すこともあります」
なんて言うじゃないか。参ったなあ。

折角A列の窓側を確保できたのに、窓の外は一面の白い雲。しかも、ときどき大きく揺れる。朝の占いで蟹座は一番良かったのになあ。

電車の中では、鎌田敏夫さんの小説を読む。この一泊二日の広島行きの間に読めるかなあと思って買ったのだが、もうすでに飛行機の中で読み終えてしまった。

鎌田さんは、なんといっても「俺たちの旅」と「男女七人」シリーズであろう。私たちの世代で見ていない人は日本にいなかった人ぐらいではないかと思う。テレビドラマを脚本家で見るようになったのは、鎌田さんの影響ではないかなあ。

学校には電車で通勤するし、朝の読書もあるので一週間に3,4冊は本を読み続けていると思う。が、これが仕事の本ばかりで、ま、仕事の本も必要だから読んでいるのだが、なんというか「物語欲」というのか、そういうのが時々自分を襲ってくる。そのシャワーを浴びるとしばらく大丈夫になる。

本当は、アジアンリゾートに出かけていって、プールサイドでビールを飲みながら一日本を愉しむというのがいいのだが、年に一回もいけないからなあ。

あ、広島空港に着陸するというアナウンスがあった。良かった。取り敢えず筆を置こう。

                  ◆

広島空港に降りることができて良かったと思ったのも、つかの間。目的地に向かう高速バスが通常通りには動いていないとのこと。中国自動車道が大雨のため通行止め。この高速道路のバスストップに迎えに来てもらうことになっていたため、万事休す。

電話で連絡を取り、近くのJR本郷駅までタクシーで向かうことに。しかし、国道二号線は大渋滞委。山陰本線の近くを流れる川も大増水。昨日までは雨がなかったというのに、今朝方、集中豪雨があったとのこと。これじゃあまるで、私が嵐を呼ぶ男である。

本郷駅から乗る電車の時刻に間に合うようにと裏道を取って貰う。それで予定の時刻前に駅に着いたのだが、こんどはJRが止まっているという。よーし、こうなったらとことんまでつき合いましょう。

さらに本郷駅からJR三郷駅までタクシーをとばす。途中、携帯電話に三郷駅を出る電車の時刻を知らせる連絡がある。知らなかったが、三郷駅は新幹線が止まる駅とのこと。

駅について時間を確認したところ、在来線と新幹線では後発の新幹線でも福山駅には10分弱しか時間の違いがない。それなら、三郷駅で昼ご飯を食べてしまった方が講座の開始時間を早められると判断して、駅の周りを歩く。

ところが、これが店がないんだなあ。尾道ラーメンがあるかと思ったのだが、ない。しかたなしにデパートのようなところの地下でお寿司とお茶を買う。奥さんが好きな「かまぼこの桂馬」の店があり、お土産に良いかもと思ったが、この段階で買うこともままならず。

新幹線のホームで鉄火巻きをほおばり、新幹線に乗る。

さあ、次は何だ!

                  ◆

福山駅に着いてからは、この日は順調であった。
Iさんが駅まで迎えに来てくれていたので、車に飛び乗る。

学校は山の上にあり、見晴らしがよい。
今回の講座は、校内研修の一環と言うことで国語科の先生が中心に参加していた。校長先生も講座を受けられると言うことで、ちょっと緊張したが、まあ、やることは同じ。3時間の講座は順調に終わった。

「校内研修会ではもったいない講座だった。もっと多くの先生達に受けて貰いたい講座でした」

という言葉を頂く。ありがたいことです。

                   ◆

夜は、瀬戸内海のお魚と広島のお酒で、講座に参加された先生方と親睦を深める。瀬戸内の魚は上手い。また鱧のしゃぶしゃぶというものを初めて食べた。日本酒も美味しく、つい飲み過ぎてしまった。

いろいろな学校の先生と講座の後に親睦を深めるというのは、とても楽しいひとときである。これは、私が講師をしているときであっても、受講しているときであっても同じ。一つの問題意識と学ぶ時間を共有した教育関係者が、自分の抱えているいくつかの教育の課題を、あーだこーだと取り留めもなく語る時間がとても好きである。エネルギーを貰える。

この夜は二件回って語りあった。
ただ、残念なのは良く覚えていないことであるf(^^;。
ホテルに戻り、ベッドの上で撃沈である。

2005/07/01

少し成長

本日は、終業式であった。
和田中学校は、四季制を導入しているため今日が春学期の終業式なのである。
正直なところ、実感が湧かないf(^^;。

午後は、小学生を招待してクラブ見学体験大会を行う。上手く連絡がいってなかったのか開始の午後3:00には数名しか小学生がいなかったのでどうなることかと思ったが、最終的には50人ぐらい参加することになり、ほっとした。これで9月に行う本番のイメージも作れたし、まあ良しであろう。

もちろん、ディベート部も登場した。
シナリオを書いて説明をするのだが、なんというかなかなか良かった。彼らなりに必死に取り組んだディベート甲子園の大会が、彼らを育てたのであろう。こうして子どもたちは少しずつ成長していくのだなあと思った。

さて、明日は広島にいくぞ。一泊二日でディベートの講座だ。「そこを離れた視点から見ることのできる知性というのはどうやって作られるのかという」話は、ま、そのうち書こうf(^^;。

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