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2005/09/12

ムツゴロウ流 漢字の学習法

でね、その『ムツゴロウの青春期』なんだけどね、結構良いことが書いてあったんだよ。私が特に影響を受けたのは、「くたばれ受験勉強」というタイトルが付けられた文章だったな。

ムツゴロウさんは、高校三年生のときには勉強することがなくなってしまって、毎日学校に行っては一人でバスケットをして過ごしていたらしいんだ。なんでこんなことになってしまったかというと、彼の独自の勉強方法の成果なんだね。

中学生の君が、小学校の三年生の算数の教科書を見ると簡単に見えるでしょ。この原理を使ってムツゴロウさんは、大学の数学の教科書を高校生のときに解いていたんだ。で、高校二年生のときには、大学二年生レベルの数学の問題を解いていたというのだよ。

このときムツゴロウさんが使っていた本は、高木貞治先生の『解析概論』という本だというので、私も本屋に行って見てきた。中学生の私には当然全く分からなかったけどね。

でもね、この考えはなるほどと思ったね。さすがに数学では無理だろうが、漢字ぐらいならこの考え方を使って勉強するとうまく行くのではないかと思ったのさ。

                   ◆

中学校2年生当時の私は中学校を卒業したらコックになろうと思っていて、高校に行こうとは思っていなかったが、
(ま、どうせ学校の勉強で漢字をやるならまとめてやってしまえ)
と単純に思い、漢字の勉強を始めたのだよ。

本屋に出かけていった私は『漢字に強くなる本』(学燈社)という問題集を見つけたんだ。確か500円でそんなに厚い本ではなかった。見てみると大学受験用の問題集。それを手にした私は
(ま、高校受験も大学受験もそんなに変わらないだろう。大は小を兼ねるだ)
とタカをくくってその問題集を手に入れたんだな。

                   ◆

家に帰ってから早速その問題集をやってみた。
「練習問題」という項目があり、見開き2ページで結構な問題量があったが、私は、
(まあ、なんとかなるだろう)
と根拠の無い自信を持って問題を解き始めたんだな。
ところが、これが笑ってしまうぐらいにできない。忘れもしない最初の問題は、


1) ハクヒョウを踏む思い。

だったが、どんなに頭をひねっても「白票」「白豹」しか出てこない。しかし、これを入れても意味は通じない。
(白豹なんているのか? いたところでしっぽを踏んだら大変なことになるぞ)

恐る恐る解答を見ると「薄氷」と書いてあった。漢字を見れば意味は分かったが、当時の私のボキャブラリーにはこの「薄氷」は無かったんだな。

                   ◆

頭に来た私は(というか、大学受験の問題集が解けなくて頭にくる私も、今から思えばとんでもなくアホだが、このアホさが中学生の成長のエネルギーなんだな)、この問題集を徹底的にやっつけてやれと思ってやったのさ。

どうやってやったかというと、問題集の上端に「正」の印を書きながら何回やったのかを記録し、各問題ごとにも「正」を書いていったんだな。つまり、問題集自体は5回やっていても、漢字のとろが3回しか印が無ければ、その漢字は4回目には覚えていたということを表しているのね。

私は中学生のレベルの漢字は、そのときには13回書けば覚えていたのだが、さすがに大学生レベルの漢字はそうはいかなかったね。でも、分からない漢字が出たら広告の裏側で白いものがあれば、そこに書いて練習して覚えていったなあ。

そのときに、思ったのは
(俺は何回で覚えられるだろうか)
というのではなくて、
(俺は、いったい何回忘れ続けることができるのであろうか)
というものだったんだな。

覚えなきゃと思う変なプレッシャーがかかったが、何回忘れられるかなと思うとなんか楽しくなってしまったのを覚えているよ。結果的には、「正」という字が二つ書かれることはなかったね。ということは、10回は忘れることはできなかったんだな。そのときに覚えたのが、「木乃伊」。みんななんて読むか分かる? 「憂鬱」は書けるかね?

                   ◆

という話を授業でした。実はこの話には続きがある。この『漢字に強くなる本』(学燈社)は、まだ本屋で売っていて、これを買ってきた生徒が去年教えていた生徒にいたのだよ。私は感動したなあ。相変わらず1問目は、

1) ハクヒョウを踏む思い。

であったよ。

さあ諸君、君たちの時代には漢字検定がある。中学生の時代に遠慮せずに3級、2級と取ってしまいたまえ。後が楽になりますよ。

9/20が申し込み締め切りです。

(国語科教科通信 「志学」 NO13より)

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アツイご要望(?)にお答えして漢字話第二弾!しかも卵zを裏切る虫関連の漢字を調べてみたり・・・・(笑)ちなみに前回よりもさらに難解な漢字が並びまする。※ちなみに侮ヲできない漢字も存在するので 赴Lは(例:蛟→虫交)といたしまする。。。。まずは・・・・【虫切】カミキリムシまったくそのまんまっすな。【虫リ】カイどこらへんがカイなんでしょ?【虫生】カタツムリ自然発生的なカンヂがするから?もしくは雨が降ったあとにどこからとも泣く集まってくるから?【虫宣】アオムシうぅ~ん、、、、なぜにアオムシ?【虫免】ヤマビ... [続きを読む]

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