津川式超記憶術
というわけで、漢字の秘密である。
本当? と思う方は、是非本を買って試してみてください。
引用開始 ーーーーーーーーーー
子どもの頃は、訳の分からないことに熱中することがある。
漢字練習でもそうである。私が漢字練習に熱中した第一期は、小学校の五年生の時なのだが、そのときにやった練習は、毎朝届く新聞で決まっていた。
それは、「裏の白い広告に漢字練習をする」というものである。これは結構スリリングで、その日によって練習量が増えたり減ったりするのだ。なんでこんなことを始めたのか、たぶん母親に乗せられてやったんではなかったと思う。
「修、運が良ければ練習しなくて良い日があるのよ」
なんて言われた気がする。実際はそんなことはなかったと思うが、母親の作戦に乗せられてしまっていた私である。
◆
が、そんな練習なんてぶっ飛んでしまうほど、簡単な漢字の記憶方法を見つけてきた。あまりにも簡単なので嘘じゃないかと思うほどだが、やってみたところで、今覚えている漢字を忘れるわけでもないし、何人か救えれば見つけものと思って三年生の授業でやってみることにした。参考にした本は、『世界最速「超」記憶法』(津川博義著 講談社+α新書 838円)である。
方法を教えた後、3Bで、去年の入試問題として出題された漢字で試してみた。
1 ベンゴシ 弁護士
2 ソソグ 注ぐ
3 ガラ 柄
4 キガン 祈願
5 ヒジュン 批准
6 シュシ 趣旨
7 ナゲク 嘆く
8 カタマリ 塊
9 スタレル 廃れる
10 アオギ 仰ぎ
の漢字を約五分間で覚えさせたのだが、25人の3年B組のクラス*1 で、23人が満点、1人が9点、1人が8点であった。
教室からは、
「すごい!」
「気持ち悪い」
「なんで、覚えているの?」
という声が出た。
そこで私は、
『昨日覚えた「推薦」とか「携帯」とかも書ける?』
と聞いてみたら、
「書ける」
という。
そんなところに、ある生徒が、
「先生、この漢字はひょっとしたら簡単だから書けるんじゃないですか? もっと難しい漢字で試してみてください」
というので、
『おーし、んじゃあ、「バラ」だ』
とバラの漢字で試してみた。
覚えさせてみると、すぐに書ける。漢字練習などしたことのない、彼や彼女まで書ける。何て言ったって、漢字練習はいらないのだからできるのだと思う。生徒は
「授業の最後にもう一度書いてみたい」
と言う。んだ、んだ、その通りだ。瞬間的に覚えているだけでは意味がない。
それから20分後、チャイムが鳴りそうになったところで
『おーし、おーし、バラだ。バラだ。バラを書いて見よ』
「おー、書いてみるーーー!」
と書かせてみると24人が書けていた。ひえーである。
こうなったら、去年の入試に出題された漢字をがんがん覚えてしまおうと言うことになった。私たちが使っている問題集には、去年入試に実際に出題された漢字が304個ある。都立の入試までには十分間に合う。
◆
ちなみにバラは、薔薇である。
*1 二年生は、本の帯の授業が終わったらやるからね、待っててね。
(教科通信「志学」 NO. 23 より)
引用終了 ーーーーーーーーーー
この結果、和田中学校の2,3年生は一発で薔薇という漢字を覚えてしまった。
三年生は入試に出題された漢字を、この方式で覚え始めている。
なんで覚えてしまうのかは、後ほど考察してみたい。
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コメント
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お笑い教師同盟のMLではお世話になります。
貴重な情報を有り難うございました。
薔薇の書き方、先ほど、中一の息子に試したところ、ばっちりでした!
記憶の引き出し方が問題なのですね。
ご紹介の本もドリルと一緒に注文致しました。
これで、うちの子は、“漢字博士”になることでしょう。^^)
投稿: 塚田直樹 | 2005/10/19 22:41
塚田さん、実践報告ありがとうございます。
この津川式の記憶方法だけが優れていて、
欠点はないというものでもないでしょう。
が、少なくとも「書ける」感激を、今まで以上に味わわせることはできると思います。そうしたら勉強しようかなと思える子どもが増えるのではないかと。
和田中の子どもたちを見ていると、力を付けてあげたいなあと思うわけで、私はしばらくやってみるつもりです。息子さんにも漢字博士としての力が付くと良いですね(^^)。
投稿: 池田修 | 2005/10/20 18:45