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2005/12/07

刺激的な本三冊

寒くなりました。師走です。師走の師を持った魚は、鰤(ぶり)です。寒くなるとおいしくなる魚です。何か関係があるのでしょうか(笑)。

                    ◆

読書の秋を通して本を読む勢いが増えた皆さんに、この頃私が気になっているいくつかの本を紹介しましょう。興味のある皆さんは、手に取ってみてください。

『生協の白石さん』(講談社 白石昌則 東京農工大学の皆さん)

現在ベストセラーですね。大学の生協(生活協同組合)というところで働いている白石さんと言う職員と、そこの生協を使っている大学生との交流の記録です。
こんな風に書くと堅苦しく感じるかもしれませんが、そうではありません。生協にあるお客さんの要望を受け付ける「ひこととBOX」に寄せられた意見に、白石さんがまじめに、かつユーモアたっぷりに答えている記録集です。
基本的には、文房具や食品のリクエストが多いのですが、中には、

「単位を売ってください」「牛を売ってください」「愛を売ってください」

のようなリクエストがあります。これに、見事に答えてしまうのです。
私は、朝の通勤電車の中で読み終えてしまいました。とても温かい気持ちになれる本です。

                    ◆

『10年後の日本』(文春新書 『日本の論点』編集部編)

(10年後と言えば、そうだ。ちょうど、和田中の子どもたちが社会に出て行く頃のことだなあ)
と思って読み始めました。この本、結構衝撃的です。本当にこうなってしまうのか。もちろん、良い予測もありますが、厳しい予測もあります。

たとえば、
「『2002年度の所得再配分調査』によると、世帯ごとの所得格差の大きさを示すジニ係数は、0.4983と過去最高を更新した。1984年から7回連続で拡大を続け、0.5に限りなく近づいている。ジニ係数が0.5というのは、全人口の25%の高所得層が、国民の総所得の75%を占めている状態のことだ」
「国連人口部は、日本が労働力の現状維持をはかろうとするなら、2050年までに3000万人以上の移民受け入れが必要だと予測している。人口の3分の1が外国人になる計算だ。」

など。日本がそういう社会になるかも知れないことを頭のどこかに置きながら、(さてではどういう授業をしたら良いのだろうか)と考える私であるが、君たちも(10年後はどうなっているの?)と読んでおくことは意味があることだろう。

                    ◆

『小説入門のための高校入試国語』(石原千秋 NHKブックス)

早稲田大学教育学部で小説を専門に教えている石原さんの本。この本では、小説とはどのように読んだら良いのかということを扱っています。

もともと小説は「どのように読んでも良い」と作者は言います。では、どのように読んでも良いはずの小説が、入試問題として扱われる時には、なぜ正解があるのでしょうか、高校の入試問題として実際に使われた小説をもとに、解説を加えていきます。これもインパクトがある本です。

ただ、「そうだ」という人と「いや、違うでしょ」という人に評価も分かれる本なので、まずは本屋で最初の「はじめに」「序章」ぐらいに目を通して、それで(お、面白いな)と思った人や、小説は好きなのに入試の小説が解けないと思っている人は読むと良いと思います。手掛かりが掴めるかもしれません。

【追加情報】

三年生の国語の教科書に出てくる松尾芭蕉の『奥の細道』。この中に「平泉」という巻がある。これは、源義経が平泉で戦った歴史上の事実を元にして描かれている巻である。実は、次の日曜日の夜8:00から、NHK大河ドラマ「義経」で、この部分が放映される。ちなみに、最終回。

ここを見ておくことは、『奥の細道』を十分に理解するために、良い手がかりになると思う。ぜひ、見ておくように。

(教科通信「志学」 NO. 36 より)

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