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2005/10/22

良い時間でした

学芸発表会が終わりました。午前中は、選択社会科の劇『子豚は無罪か?』が面白かったですねえ。童話三匹の子豚を元にして、三匹目がオオカミを食べてしまったのは無罪か、有罪かというお話です。

弁護士の書いたシナリオを生徒がさらに書き加えて、裁判所などの見学をした上で、法廷劇として行っていました。これは、裁判制度が大きく変わる前の学習としては、ディベートと関連して良い企画ではないかと思いました。

オープニングのシーンで裁判長が入廷してくるのですが、裁判所にいる人たちに対して、
「はい、起立」
と私の物まねで声を掛けていて、会場は爆笑でした。私は
(やられたー!)
と苦笑でした。

国語科の指導では、意見主張を行いました。学級代表を決め、学年代表を決め、原稿を暗記させてのスピーチです。こういう経験を重ねることは大事だろうなあと先達の指導に感じ入るわけです。

                  ◆

午後は、合唱コンクール。
子供たちは良く歌っていました。三年生は、Soon ah will be doneというアカペラの黒人霊歌と、名曲「聞こえる」。一クラスの人数は25人なので大きな曲は難しいのですが、良く歌いきっていました。

PTA合唱もありました。忙しくて夜の練習には出られませんでしたのでぶっつけ本番。まあ、ちょっと知っていた歌なので良かった。
会場では、三年の子供たちが歌に合わせて手を右左に振っていた。

二年生はそれをみて、やろうかどうか悩んでいて、一年生は見とれていた。そういう三年生らしさが、なんとも嬉しく私は歌いながら彼らの手の動きに合わせて身体を降っていたら、あとで「先生、ノリノリでしたね」と言われたが、まあ、あれだけやってくれたのだからそれに応えるのが教師としての礼儀だと思う。

歌い終わったところに、女子生徒の声で「○○先生かっこいい!」と声が掛かる。次に「××先生、かわいい」と。
(をを、こうやって掛け声も掛けることができるんだなあ)
と思っていたら
「池田先生、かっこいー!」
と私だけ、三年の男連中からの声。
まいったなーf(^^;。

良い時間を過ごせました。
生徒のみなさん、良い時間をありがとう。

2005/10/20

明日は合唱コンクール

担任ではないので、今ひとつ自分の中の盛り上がりが弱いが、明日は合唱コンクールである。
今日は最後の練習。私はカメラを持ってクラスの練習を撮影しては、プリントアウトしての時間を過ごした。

国語科としては、津川式超記憶術を指導しながら、一方で合唱での発音・発声が良くなるように
活舌の練習も協賛企画として行っている。

私は4クラス指導している。4クラスで模範読みをして、その後一緒に読むので、簡単に言えば子供たちの8倍読んでいることになる。

私の学校には要約筆記のボランティアの方が来ているのだが、その方から
「池田先生のお話は、活舌が良くて聞き取り易いです」
と言われた。

活舌に自信のない私としては、非常に嬉しいお言葉であった。
やっぱり、練習を欠かさずに行ってきて良かった。
一日五分。続けると結構違う。

2005/10/19

津川式超記憶術2 なぜ、「覚えて」しまうのか。

人間が何かを覚えるという仕組みは、なかなか複雑で全ては解明されていない。今分かっていることは、記憶は脳みそに関わっていて、脳みその外側にある側頭葉で情報を受け止め、海馬に短期的にため込み、その後、大脳皮質に長期的にため込むという流れになっているというものです *1 。

ですが、人間はすべてを記憶できるわけではありません。それは、短期的に記憶した情報を長期的な記憶に置き換える作業が必要だからなのです。その作業は漢字で言えばドリルです。何回も書いて、短期記憶を長期記憶に塗り替えていきます。

                  ◆

というのが、一般的な記憶の考え方である。これはこれでまったく正しいと考えている。しかし、君たちに紹介した津川式の記憶は、逆からのアプローチをしている。「思い出すきっかけ」だけを覚えるというのです。

「覚えなくてもいいことまで覚えるから、全て忘れる」
のです。
さらに言えば、記憶すべき対象の大半は、目に映った瞬間に記憶できています。ただ、思い出すときに、思い出すきっかけがないから、思い出せないわけです。記憶を効率よくするためには、その思い出すきっかけだけを正確に覚えることです。ですから、
「もっとも思い出しにくいもののみを正確に記憶すれば、残りの知識も一緒に出てくる」ということです。それが全ての記憶の根本的なコツです。
『世界最速「超」記憶法』34p

確かに、心当たりはある。その結果編み出された津川式の漢字記憶法は、

1)覚えたい漢字をよく見る
2)覚えにくそうな部分に、○をつける
3)覚えている漢字を隠す
4)書いてみる

という四つのステップで覚えるというのです。

                  ◆

私が、なるほどと思った部分は他にもあります。著者が「究極の繰り返し法」と呼んでいるものです。

「忘れてから繰り返す」のではなく、「覚えているうちに繰り返す」という作業です。言葉は、同じ「繰り返す」ですが、天と地ほどの結果の違いが出ます。(中略) 学校で一時間かけて習ったものを、忘れてから繰り返しますと、下手をすれば、二時間くらいかかります。(なぜそうなったかも忘れるからです)同106p

ここで筆者が言いたいことは、繰り返しの重要性です。「思い出すきっかけ」を覚えている内に繰り返して覚え込んでしまおうというものです。
だから、1)から4)のステップの次には、

5)五個終わったら、漢字を全部隠して、五個分書き出す

と覚えている内にもう一度覚え直します。もし、「思い出すきっかけ」を覚えられていない漢字があったら、

6)もう一度○をつけた部分に○をつける
7)文字を隠して、もう一度書いてみる

を繰り返して「思い出すきっかけ」を覚えます。
では、どのぐらいの期間、「思い出すきっかけ」を覚えているのでしょうか。

なお、どのくらいの期間が「覚えている期間」かということですが、基本は、覚えてすぐに一回目、八時間〜一日以内に二回目、二〜四日以内に三回目、四〜一〇日以内に繰り返す時間を見つけてください。同109p

私はこの記憶法の一番の難しさは、ここにあると思います。なぜなら、ここは学校でフォローしきれないところだからです。自分で、家で、やらなければならないからです。

今、薔薇が書けなくなっている人は、二回目、三回目の繰り返しをしていない人でしょう。

やり方が簡単なだけに、逆に
(ま、いいか)
となってしまうのです。

では、どうしたらいいのか。それは次号につづく(か?)

*1 参考図書としては、『海馬/脳は疲れない』(ほぼ日ブックス 池谷裕二著)や、『進化しすぎたの脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線』(朝日新聞社 池谷裕二著)があります。

(教科通信「志学」 NO. 24 より)

2005/10/18

津川式超記憶術

というわけで、漢字の秘密である。
本当? と思う方は、是非本を買って試してみてください。

引用開始 ーーーーーーーーーー

子どもの頃は、訳の分からないことに熱中することがある。
漢字練習でもそうである。私が漢字練習に熱中した第一期は、小学校の五年生の時なのだが、そのときにやった練習は、毎朝届く新聞で決まっていた。

それは、「裏の白い広告に漢字練習をする」というものである。これは結構スリリングで、その日によって練習量が増えたり減ったりするのだ。なんでこんなことを始めたのか、たぶん母親に乗せられてやったんではなかったと思う。
「修、運が良ければ練習しなくて良い日があるのよ」
なんて言われた気がする。実際はそんなことはなかったと思うが、母親の作戦に乗せられてしまっていた私である。

                  ◆

が、そんな練習なんてぶっ飛んでしまうほど、簡単な漢字の記憶方法を見つけてきた。あまりにも簡単なので嘘じゃないかと思うほどだが、やってみたところで、今覚えている漢字を忘れるわけでもないし、何人か救えれば見つけものと思って三年生の授業でやってみることにした。参考にした本は、『世界最速「超」記憶法』(津川博義著 講談社+α新書 838円)である。

方法を教えた後、3Bで、去年の入試問題として出題された漢字で試してみた。

1 ベンゴシ 弁護士
2 ソソグ 注ぐ
3 ガラ     柄
4 キガン 祈願
5 ヒジュン 批准
6 シュシ 趣旨
7 ナゲク 嘆く
8 カタマリ 塊
9 スタレル 廃れる
10 アオギ 仰ぎ

の漢字を約五分間で覚えさせたのだが、25人の3年B組のクラス*1 で、23人が満点、1人が9点、1人が8点であった。

教室からは、
「すごい!」
「気持ち悪い」
「なんで、覚えているの?」
という声が出た。

そこで私は、
『昨日覚えた「推薦」とか「携帯」とかも書ける?』
と聞いてみたら、
「書ける」
という。

そんなところに、ある生徒が、
「先生、この漢字はひょっとしたら簡単だから書けるんじゃないですか? もっと難しい漢字で試してみてください」
というので、
『おーし、んじゃあ、「バラ」だ』
とバラの漢字で試してみた。

覚えさせてみると、すぐに書ける。漢字練習などしたことのない、彼や彼女まで書ける。何て言ったって、漢字練習はいらないのだからできるのだと思う。生徒は
「授業の最後にもう一度書いてみたい」
と言う。んだ、んだ、その通りだ。瞬間的に覚えているだけでは意味がない。

それから20分後、チャイムが鳴りそうになったところで
『おーし、おーし、バラだ。バラだ。バラを書いて見よ』
「おー、書いてみるーーー!」
と書かせてみると24人が書けていた。ひえーである。

こうなったら、去年の入試に出題された漢字をがんがん覚えてしまおうと言うことになった。私たちが使っている問題集には、去年入試に実際に出題された漢字が304個ある。都立の入試までには十分間に合う。

                  ◆

ちなみにバラは、薔薇である。

*1  二年生は、本の帯の授業が終わったらやるからね、待っててね。

(教科通信「志学」 NO. 23 より)

引用終了 ーーーーーーーーーー

この結果、和田中学校の2,3年生は一発で薔薇という漢字を覚えてしまった。
三年生は入試に出題された漢字を、この方式で覚え始めている。

なんで覚えてしまうのかは、後ほど考察してみたい。

2005/10/17

読むと書く

書写の授業が終わって、久しぶりに
『はい、起立!』
と号令をかけました。やっぱり、これがないと授業を始める気がしない(笑)

アンソロジーノートも久しぶりでした。黒板に字を書き、こんな話をしました。

『お習字をやった後の今は、字を綺麗に書こうという気持ちに成っていると思う。だから、アンソロジーノートは綺麗に書いているはずだ。それはそれで良いことだ。が、話のメモをするときには、丁寧に綺麗に字を書こうとしてはダメだ。そういうときは、早さを優先するのだ。たくさんの情報をノートに書き取るメモが優れたメモであり、綺麗な文字で書かれた情報量の少ないメモは、良い目元は言えないのである』

つまり、目的に応じて字の書き方を切り替えることが大事なのである。
これは何も文字だけの話ではない。読むに関しても言える。

                  ◆

本の読み方にもいろいろな読み方がある。丁寧に読む読み方と、ざっと読む読み方である。丁寧に読むには、

・ 暗記しながら読む
・ 書き写しながら読む
・ 線を引きながら読む
・ 一度濡らして読む *1
・ 声に出しながら読む

などがある。
この中で君たちにお勧めなのは、「書き写しながら読む」である。

今の作家は、原稿用紙に万年筆というスタイルで書いている人は少ないと思うが、私が中学生の頃の作家は、基本的に手書きであった。私は、気に入った本があると、気に入った部分をノートに書き写しながら読んでいた。誰かの本に
「書き写しながら読んでいくと、その作家の息づかいまでが聞こえてくる」
のようなことが書いてあったのだ。

当時私は、ギターを弾いて歌を歌うことに嵌(はま)り始めていて、大学ノートに歌詞を書いてその歌詞の上にギターのコードを書いてなんてことをしていた。で、その延長で自分の好きな詩、短歌、俳句、文章を大学ノートに書き写し始めたのだ。

全てが全て、作者の息づかいが聞こえるわけではないが、
(ああ、ここで句読点を打つのは納得がいくなあ)
なんて思いながら、書き写したことを覚えている。

その大学ノートに書いてあった作品を、コンピュータに打ち込み直したのが君たちに紹介している「アンソロジーノート」の作品なのである。

                ◆

「池田、読んだら、書くんだよ」
と話されていたのが、私の大学時代の恩師、竹内常一先生である。ディベートを学び始めた頃の私は、
(読んだら、話すじゃないのかな?)
と思ったものだが、確かに今は、
(ははあ、読んだら書くだな)
と思うようになっている。


読んだ内容をノートに書き写す。
そして、
なんでこの内容を書き写したいと思ったのかをメモしておく。


授業で使っているアンソロジーノートを使っても良いと思う。自分の好きな言葉を書き加えておくと良いよ。

意見文を書く練習にもなるが、何より、君が中学時代に出会った素晴らしい言葉を残しておくことは、君の人生を豊かにすると思うよ。

*1 私はこうやってゆっくりとページを捲らざるを得ない状況を作って、ムツゴロウシリーズを中学生の頃にじっくりと読んでいましたが、良い子のみなさんはまねしないでね。

(教科通信「志学」 NO. 22 より)

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