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2006/01/23

聞き手の負担を減らす、話し方をしよう

面接は、話し言葉で行われる。話し言葉と書き言葉の違いを簡単に述べれば、

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と表のようになる。ここから考えてみよう。

ある大学の先生から伺ったのだが、生徒が先生の授業に対する不満の第一位は、なんと、「何を言っているのかわからない」というものであった。声が小さかったり、発音が悪かったりするのが原因だと言うことだ。ま、これは論外としても、「この話がいつ終わるのかが分からない」とき「何を言おうとしているのかが分からない」ときにも、不満を感じるという。

書き言葉は、心の中で文字を声にして読むにしても、書かれている文字を「見ながら」読めるので、次に何があるのか、またはどのように続いていくのか、いつになったら終わるのかが、だいたい予測できる。だから、「この話がいつ終わるのかが分からない」という不安は少ない。つまり、情報を主体的に受け取ることができるのである。読む側が主導権を握っているということだ。

また、書き言葉でまとめられている文章は、所々に「小見出し」や「段落」で一つの意味のまとまりを明示してくれているので、「何を言おうとしているのかが分からない」ということも少なくなるように工夫されている。もし、一回読んで分からない場合であっても、書き言葉は「残る」ので、繰り返し読むことができる。

                  ◆

しかし、話し言葉はどうであろうか? 話し言葉は書き言葉の持っている「伝えるための優れている点」、即ち「先が予測できる」「小見出しがある」「情報が残る」は、意識していないとまったく使われないことになる。

そこで、「この話がいつ終わるのかが分からない」「何を言おうとしているのかが分からない」という不満を解消するために、話し言葉では

・ ナンバリング
・ ラベリング

という技術を使う。ナンバリングは、「全体の数」「それぞれの位置」「まとめ」の三つがセットである。これらができているときに、話を聞く相手は、不満や不安を減らすことができる。

また、ラベリングは「私が言いたいことは、○○です」と自分が話したい内容について小さくタイトルを付けることを言う。聞き手は(ほう、そういうことを話すのね)と聞く準備ができるのである。そうすると、「何を言おうとしているのかが分からない」という状態が減るのである。

さらに、情報が残るように「文字の言葉で書かれている文よりも、一つの文を短くする」という工夫も必要である。

(どうしたら相手に分かって貰えるように話すことができるだろうか)と考え、相手の顔を見て話したり、言葉遣いを丁寧にするということも大事な姿勢である。で、その上に、ナンバリングやラベリングなどの話し言葉の本質的な弱点を補強するスキル(技術、わざ)を身につけておくことができれば、さらに相手に伝わりやすくなるのである。

三年生の授業では、現在ディベートを通して、これを確認している。意識しながらやってみてください。

(教科通信「志学」 NO. 40 より)

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