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2006/03/24

感想文と小論文の違い 2

というわけで続きである。感想文と小論文の違いを考えよう。

【違い1 根本的な違い】


  感想文は、感じたことを書く。
  小論文は、考えたことを書く。

ということである。
感じるは、「不思議だ、感動した、頭に来た、楽しかった、悲しかった、おいしかった、愛している、嫌いだ、変だ」などの心の動きを書く。その時に、

1)どんな事があってあなたはそのような心の動きになったのかという事実
2)なぜそういう心の動きになったのかの理由
3)その後どうなったのか、どうなるのか

などと一緒に書くのである。
ただ、ちょっと難しいのは、たとえば「感動した」という心の動きがあった時に、「感動した」と文章に書くのは、ダメで、あなたの文章を読んだ人が
(ああ、この文章を書いた人は感動したんだなあ)
という感想を漏らすような文章に仕上げる事が大事なのである。

                  ◆

考えるは、「疑問、仮説、調査・実験、結論」という流れだ。簡単に言うと、

「世の中には〜という問題がある。私はこの問題に対して、〜と考える。なぜならば、〜だからである。実験・調査の結果〜というデータや資料が手に入った。だから、〜なのである」

というスタイルで書く。「主張+根拠」と言っても良い。

注意しなければならない事は、小論文には「〜と思う」という言い方はないということである。なぜならば、「思う」は感想を述べる時に使う言葉だからである。小論文では、「〜と考える」「〜と主張する」「〜である」「〜だ」と言い切り、その後に「なぜならば〜」と書き進めるのである。


【違い2 タイトル】


  言いたいことをタイトルに書かない感想文。
  言いたいことをタイトルに書く小論文。


たとえば、「楽しかった体育大会」と書く感想文のタイトルはダメなのである。なぜならば、このタイトルを見ただけで、一般的な読者は(ふーん、そうなの)と思って本文そのものを読んではくれません。タイトルだけで、本文を読んでくれません。

中学校では、先生たちは君たちが書く作文を、君たちを指導するために全員分、最初から最後まで読みます。ですが、あと読んでくれるのは、君の事に好意を持っている人か親ぐらいでしょう。読者を意識しなければ読まれません。

だから、タイトルで
(おや、これはどんなことが書かれているのだろう)
と思わせなければならないのです。その先を読んでくれないのです。「あと2センチ」「勝ちたいなら、声を出せ」「空に舞い上がった赤いハチマキ」などは私の教え子が書いた体育大会の感想文のタイトルですが、読んでみたいとは思いませんか?

                  ◆

一方小論文は、「電車の優先席に関わる客観的な諸問題とその有効な改善策」なんてのを書いたって、よほど有名な学者さんが書かれたものでなければ、これは読んでもらえません。あなたの言いたい事をまとめた「電車の優先席を廃止するべきである」でなければなりません。

そうすると、電車の優先席に関心を持っている人が、(へ〜、そうなんだ。なんでなの?)とあなたの主張が現れているタイトルへの理由を読みたくなってくれる訳です。その理由、なぜあなたがそのように考えたのかを述べるのが、小論文なのです。

来年度、書き進める事でさらに学んでいきましょう。

(教科通信「志学」 NO. 57 より)

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