餃子の王将
京都に行くことが決まったとき、仲間に言われたことは
「いいですねえ、京都にはおいしいものがたくさんあって。池田さんグルメだから楽しみでしょう」
ということである。
私は趣味は料理だが、高い食材を豪快に使って作る事もなければ、美味くて高いものを食べ歩くという趣味もない。ただ、折角外で食べるのだったら、自分の趣味に合うものを食べたいというだけでの事である。しかも、安く。
そういう私が京都の食べ物と聞いて一番始めに思ったのが、「餃子の王将」である。
◆
学生時代、下北沢の近くに下宿していた。当時、下北沢でよく飲んでいた。本当に飲んでいた。蜂屋なんていうとっても安い(500円は食べられない。だって、餃子100円、野菜スープ150円、チャーハン200円だった)定食屋さんがあり、陣太鼓という戦国焼き鳥屋で回転から閉店まで飲んでいた事もある。
その下北沢の駅前に「餃子の王将」があった。
あるとき、ちょっと頭に来た事があって下北沢を歩いていた。すると、その餃子の王将で、「10人前を30分以内で食べられれば無料!」という看板があり、餃子が大好きで、おなかが空いていて、しかも頭に来ていた私は挑む事にした。
待つ事5分。目の前には大皿に載った10人前の餃子が出てきた。
「んじゃ、あの時計であこまでね。はいどうぞ」
と言われて食べ始める。
(あ、熱い!)
できたての餃子は非常に熱い。慌てて水を飲む。しかし、これが良くない。おなかを膨らませる事になるのだ。
しかも、重ねて皿の上に盛りつけてある餃子は、一番上の3人前を食べても、下にある7人前の餃子は熱々なのであった。
(やばい)
と思ったが、意地で食べた。頭に来ていてよかった。
最後は、口の中に押し込んで時間内に食べ終わった。
店員さんが、
「大丈夫。トイレで吐き出してきても良いよ」
と言ってくれたが、そんな失礼な真似はできない。頑張って飲み込んだ。
◆
今日の午前中は、三条の大きな店を回り研究室に揃える文房具を買いあさった。
高島屋、OPA、LOFTと回ったが、やっぱりLOFTが一番品揃えがあったな。やっとステドラーの2.0mmの製図用シャープペンシルを買う事ができた。鉛筆は、これが書きやすい。適度な重さが良いのだ。替芯や専用の鉛筆削りも購入。四月は新しい文房具を買うに限る。
で、嬉しい気持ちで高瀬川沿いを歩いていたら、見つけてしまったのだ。「餃子の王将」を。ちょっと迷ったものの、突入。
カウンターでは、12時前だというのに、餃子をつまみにビールを飲み赤ら顔になっているおじいちゃんがいる。いいなあ、こういうの。
私は、基本である餃子を二人前とライスを注文。
やはり、美味い。
しかし、20年ぐらい前ではあるが、これを10人前も食べたのかと思うと、自分でもびっくりする。餃子を二人前とライスだけでも十分におなかがいっぱいで、なおかつちょっと食べ過ぎたかなと思い、
(ああ、今日も駅からはバスはやめて歩いて大学まで行かなければならない)
と決意をするぐらいであった。
いつかやってみたい、餃子の王将で昼間からビールと餃子。
私のグルメなんて基本はこんなものである。
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コメント
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>ステドラーの2.0mmの製図用シャープペンシルを買う事ができた。鉛筆は、これが書きやすい。適度な重さが良いのだ。替芯や専用の鉛筆削りも購入。
私も愛用しています。芯はB。字がしっかり濃く書けるので大好きです。
投稿: 青赤 | 2006/04/13 22:36
懐かしぃ〜下北沢「陣太鼓」!
大学院生だった90年代前半、よく大学の後輩を連れて飲んでいましたよ。「塩ふり」パフォーマンスがかわいかったですねぇ。
この店の名前が「でんでこ」と読む事を知ったのは、それからかなり経ったあとでした。
投稿: 臼井直人 | 2006/04/14 07:09
そうか、ステドラーを使っていましたか。
やっぱ、同じようなものに突き当たるのですねえ。
小学生の字は、濃いですか? 中学生になるとなんか薄くなるので、私は去年強制的にこれを副教材で買わせようと思ったくらいです。
専用の鉛筆削りも気持ちよいですよ(^^)。
投稿: 池田修 | 2006/04/14 10:32
え? 臼井さんも通っていたの?
それはびっくりだなあ。
私は店ができたばかりのころ、鳥皮が一本20円のころから通っていました。その後、二号店ができて火事で燃えて、一号店だけでやって。
一時期はアルバイトをしようかと思ったくらいです。でも、カウンターの中から見るのではなく、カウンターを見る事にとどまりました。
最近行きましたか? かつての店は無くなり、マンションの二階に移っています。
で、呼び方ですが「ずんでこ」じゃあなかったですかねえ。私はそういっていましたが。
東京に戻ったら、行きましょうか(^^)。
投稿: 池田修 | 2006/04/14 10:35
そうですね!「ずんでこ」でした。最近あそこでは飲んでないですが、やはりあのマンションの2階の店が陣太鼓でしたか。なんだか風情がなくなっちゃったというか、あの店構えで中に入るとふつ〜のこ汚い焼き鳥屋なのにジャズがかかっているという、当時ではあまりなかったミスマッチが魅力の一つだったのですが。キャベツのお通しなんかも出てきた記憶があります。
えぇ、でも東京に戻られた日には下北沢中古「レコード」屋巡りをした後に、陣太鼓行きましょう!
投稿: 臼井直人 | 2006/04/15 09:28
ふふふ。私はあのキャベツにかかっているドレッシングを作る事ができます(^^)v。
時々作っては懐かしんでいます。
投稿: 池田修 | 2006/04/15 21:32
是非レシピを〜〜!!
投稿: 臼井直人 | 2006/04/16 01:30
こんど我が家の宴で出しますよ。
投稿: 池田修 | 2006/04/17 10:52