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2006/08/15

アフターディベートの勧め

ディベート甲子園が終わって、1週間が過ぎた。

で、一週間経ったのだが、まだあの高校の決勝戦の熱が冷めない。
良い試合だった。

その高校の決勝戦の前夜の戦いの報告をしているのが、名越さんのブログ「でぃべーたぶる」である。実に濃密な時間を過ごしていたことが手に取るように分かる。

また、この高校の決勝戦の主審を務めた嶽南亭さんのブログ「嶽南亭主人 ディベート心得帳」では、主審がどのようにこの試合を見て取ったのかの記録が報告されている。

どちらも具体的で、非常に読み応えがある。

            ◆

ディベートは、大きく三つの部分がある。

1)ビフォーディベート
2)ディベートマッチ
3)アフターディベート

ディベートがテレビ等で取り上げられる時、どうしても2)が中心になる。絵柄としても良いからだろう。ではあるが、この1)から3)を通してディベートは学習者に力を与える。

1)では、立論、証拠資料集め、反駁カードづくり、練習試合を通して、自分たちの議論の作り込みを行う。準備を行う。実は、ここで一番大きく力が育つということも言える。

2)では、試合で自分たちの準備がジャッジに伝わるように、対戦相手を借りて議論を展開するということである。人によっては、ディベートは練習が本番。試合はご褒美なんていう人もいる。

で、1)と2)とで終わらせてしまうのは、実にもったいないと思う。3)をやることで、一区切り付くと考えている。

            ◆

3)には、いろいろな方法がある。

i 今までの取り組みを振り返る感想文を書く
ii 自分の立場で小論文にまとめる
iii 証拠資料で使った論文の著者に、立論と一緒に感謝状を送る
iiii 市長や教育長に、今までの戦いの成果をもとに表敬訪問する
iiiii 取り組みの記録をまとめる

などである。
ディベーターはディベーターで、指導者は指導者として自分の事実をまとめておくことは、一区切りを付ける為にもとっても意味がある。そして、これは、試合が終わった直後の今でなければできないことだと思う。

私も全国大会で準優勝をした時に、子どもたちの記録をまとめた。「2001年ディベート甲子園 楢原中学校ディベート部の記録」
どんな大会でも、記録に残るのは優勝の学校だけである。
だけど、私の指導した子どもたちは優勝には届かなかったが、それに勝るとも劣らない取り組みをしていたのは、私が信じるところである。私の子どもたちの戦いは、私が一番良く知っているし、それを記録として残せるのは私しかいないと思い、半年間の記録を書き残すことにした。

で、思うに今からあの記録を書けと言われても、それは全く無理だとしか言えない。
だから、今、ディベーターも指導者も夏休みの三日間ぐらいは、アフターディベートに力を注いではいかがであろうかと思う。

書く、ということは次の宣言にあるものなのだと思う。

引用開始 ーーーーーーーーーー

学習権宣言(1985年 UNESCO 国連教育科学文化機関)

学習権とは、
読み書きの能力であり、
質問し、分析する権利であり、
想像し、創造する権利であり、
自分自身の権利を読み取り、歴史をつづる権利であり、
あらゆる教育の手立てを得る権利であり、
個人および集団の力量を発達させる権利である。

引用終了 ーーーーーーーーーー

そうである、
「歴史をつづる権利であり」
なのである。

            ◆

ディベート甲子園第11回大会の歴史は、この大会に参加したそれぞれの人が書き残すことで、一つの歴史となるのだと思う。


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