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2006/08/20

中央教育審議会の答申

昼前に大学に行く。
久しぶりだ。
夏休みの大学、しかも土曜日。
学生の数はまばらで、大学の主人公は蝉である。
気持ちよく鳴いている。

さらに、新年度に完成する児童教育学科の新校舎を作る音もする。
やるきを起こしてくれる音だ。

            ◆

今日は研究室で、教員採用試験二次試験用のレッスンをする。
小論文や集団面接の対応である。

予め課題として示していた小論文に添削をしておいたのだが、それをさらに書き直して持ってこさせた。文章を読みながらさらに確認して行く。

・子どもの抱える課題
・教師の指導力
・課題の解決性

これらの三つを具体的に論じることの重要性と、その具体例を指導した。
さあ、体調に気をつけて二次試験ん頑張ってこいよ。

            ◆

その後、溜まっていた事務仕事をする。
手元に届いた書類の中に、中央教育審議会の答申があったので読む。平成18年7月11日「今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)」である。http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/06071910.htmに全文がある。

今回の答申の柱は3つある。

・「教職実践演習(仮称)」の新設・必修化
・「教職大学院」制度の創設
・「教員免許更新制」の導入

だ。
かなり大きな変化を求めていると言えるだろう。
ポイントを見てみる。

            ◆

教職実践演習は、

1)使命感や責任感、教育的愛情等に関する事項
2)社会性や対人関係能力に関する事項
3)幼児児童生徒理解や学級経営等に関する事項
4)教科・保育内容等の指導力に関する事項

をロールプレイング、模擬授業、事例研究、フィールドワークなどを通して行うというものである。私が注目するのは、3)の中にある「学級経営に関する事項」である。ここに少しだけ学級担任の仕事をきちんと教えるのだぞというものを見ることができる。

            ◆

教職大学院は、

1)学部段階での資質能力を修得した者の中から、さらにより実践的な指導力・展開力を備え、新しい学校づくりの有力な一員となり得る新人教員の養成
2)現職教員を対象に、地域や学校における指導的役割を果たし得る教員等として不可欠な確かな指導理論と優れた実践力・応用力を備えたスクールリーダーの養成の2つの目的・機能とする。

ということである。となると、カナダ等で行っている、さまざまな学部を卒業した人を元にして、教師になることだけを目的にして専門性を高める教職大学院とは違う方向になりそうだ。私はカナダタイプのものができたら面白いなあと思っていたが、さすがにこれは現状では無理だったか。

ここで注目すべき点は、

○専任教員:最低限必要な専任教員数は11人とするとともに、うち実務家教員の比率はおおむね4割以上とすることが適当である。

という教員構成である。4〜5人ということこか。「理論と実践の融合の実現」を「制度設計の基本方針」にしているのだから当然と言えば当然だが、実務家教員の定義がイコール現場の教員ということではない。

「実務家教員の範囲は学校教育関係者・経験者を中心に想定されるが、そのほか医療機関や福祉施設など教育隣接分野の関係者、また民間企業関係者など、幅広く考えられる。」

となっている。上手く機能すれば良いのだが、学校教育現場の抱える問題に直接向かい合える人を集めるのは難しいだろうなあと思う。そういう人にこそなってほしいと思うのだけど。

            ◆

教員免許更新制は、

1) 社会構造の急激な変化への対応
2) 学校や教員に対する期待の高まり
3)学校教育における課題の複雑・多様化と新たな研究の進展
4)教員に対する信頼の揺らぎ
5)教員の多忙化と同僚性の希薄化
6)退職者の増加に伴う量及び質の確保

という理由から必要だというのだ。まあ、わかる。
だが、それならまず、医者だろうと思う。一級建築士もそうかもしれない。

10年に一回の更新ということだが、この更新の講座を引き受けるのは、大学と教育委員会だと言う。大学の教員は夏休みが研究の時間だが、これで研究はできなくなるんじゃないかな。30時間の更新講習だからなあ。一日5時間で一週間か。

で、私はどうなるのだろうか。私は多少は更新講習に関わると思うのだが、私の教員免許の更新はどうするのだろうか。失効するのかなあ。折角専修免許まで取ったのにそれじゃあもったいないよなあf(^^;。

            ◆

結局こうして土曜日を研究室で過ごした。
読みたい本、読まねばならない本、書かなければならない文章などを横にしながら、こうして過ごす土曜日もなかなか刺激的であった。

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