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2006/09/09

チャイムが鳴った瞬間から授業を始める

集中講義二発目。特別活動論の開始である。今回は今までの大学の授業のうちで、一番受講生が多い。100人を越える。どうなるか、楽しみである。

            ◆

「先生というものは、授業開始1時間前には学校に来ているもんや。そのぐらいでなければ良い授業は出来ない」

と私の漢文の恩師、吹野安先生は大学の授業の時におっしゃっていた。中学校に務めている時はこれがなかなか出来なかった。少しでも長く寝ていたかったし、朝早く起きるようになってからは少しでも仕事をしていたかったし。

だが、大学の教員になった今、できるだけこの教えを守らなければと思っている。
確かに、1時間前に研究室について、授業の流れを確認し、資料を確認しとするのは良いもんだ。

20分前に教室に入り、機材のセットを行う。ノートパソコンを教室のプロジェクターにつなぎ、実物投影機を確認し、参考図書を並べ、出席カードやワークシートを揃える。

黒板に「特別活動論 集中講義 初日」と大きく書いて、チャイムが鳴るのを待つ。

            ◆

チャイムが鳴った瞬間から授業を始めるようにしている。
そこから遅れて教室に入ってくる学生も何人かいたが、注意をしながら次回からは認めないことを告げつつ、授業ガイダンスを行う。授業開きだ。

授業開きでは以下のことを話した。

・自己紹介
・参加者の実態把握
・この授業の進め方・受け方・ルール・特徴
・この授業の目指すところ
・授業に必要なもの
・出欠席の確認方法
・評価の方法

15コマの授業では、特別活動をすべてを丁寧に扱うことは出来ない。そこで、今回の特別活動論全体で「この授業で目指すところ」は三つに絞った。

1)学校教育における特別活動の項目を理解する。
2)学校教育現場で活躍していた先生から、現場の特別活動を学ぶ
3)遠足指導の流れを理解し、実際に計画を立ててみる。

今日は、1)を扱った。

            ◆

最初は、学習指導要領の確認である。

学習指導要領の特別活動の部分を、小グループを作って○読みをさせる。一人が声を出して読み、残りの学生は目で追いながら、気になったところ、分からないところにチェックをさせた。その後、私から
『気になったところはありませんでしたか?』
最初なので学生は固まっている。

そこで、
『目標のところを読んでみて、気になるところはありませんか?』
と範囲を限定して質問する。学習指導要領の特別活動の目的は以下の通りである。

引用開始 ーーーーーーーーーー

望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り,集団や社会の一員としてよりよい生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てるとともに,人間としての生き方についての自覚を深め,自己を生かす能力を養う。

引用終了 ーーーーーーーーーー

それでも、反応はない。
私は学生時代にこの文章を読んで、とても違和感を持ったのだが*1、今の学生は違和感を持たないのかなあと思い、さらに、限定した。

『「望ましい集団活動を通して,」とあるけど、気にならない? 私は自分が学生時代にこの部分を読んで、大きなお世話だと思ったんだけどなあ』

つまり、「望ましい」というのは、「誰が望んでいるの?」「どのようなものを望んでいるの?」「答えはあるの?」のように思っていたのだ。

『で、君たちはこういわれてそうだと思う?』

と確認すると、そうだという。
私はこの言葉を手掛かりにして、国による集団の統治とそれに対応する民衆の自治の関係を考察させたいと考えて授業案を構築した。

そして、もう一つ。批判的にテキストを読むと言うことを教えたいと思った。

『君たちは、学生だから素直に学ぶということも大事だ。しかし、学生なのだから、(これは本当なのだろうか?)と考えながら読み進めることが大事だ。私の授業をメモする時に、記録するメモと同時に、疑問を書くメモも行うこと。これが、やがて君たちの論文に繋がるんだぞ』

と話しつつ、授業を進めた。

            ◆

今日の授業の内容は、

1)特別活動とは
2)学級 出会い:黄金の三日間、3・7・30の法則
3)学級 日常:こんな時どう言い返す、学活、学級内組織、掃除指導、席替え、提出物指導など。
4)安全指導、進路指導、学校行事、儀式など。

であった。

*1 私が読んだのは、昭和52年度版「望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達を図り,個性を伸長するとともに,集団の一員としての自覚を深め,協力してよりよい生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てる。」改めて読んでみると、変化しているのが分かるなあ。

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コメント

 いよいよ「特別活動論」が始まりますね。楽しみです。
少し授業の様子をこのブログで書いてください。
学生達の反応も楽しみです。
私は、11月に私の区で特活の研究授業をするのです。そのために、改めて学習指導要領を読みました。私も池田先生と同じように思ったものです。学生たちに批判的に読むということをぜひ徹底してほしいです。

野中先生ありがとうございます。
授業の記録を載せることで、感想を頂けることをとても嬉しく思います。

先生の『学級経営力を高める3・7・30の法則』も学生に紹介しつつ授業を進めました。学生達も興味を持ったようです。

月曜日は、「旅行・集団宿泊的行事」の分野に関わってワークショップの準備を行う予定です。さて、どうなりますか。

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