好きなことを仕事にするのではなく
キッザニアという施設ができた。
子どもたちに、仕事を具体的に体験させるテーマパークである。企業がスポンサーになっている。対象は小学生低学年ぐらいであろうか。
自分の興味のある分野を捜すためのテーマパーク。『14才のハローワーク』が20代後半の女性に売れたように、やがて中学生もくるようになるのかもしれない。
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自分の好きなものを仕事にする。自分の好きなものを仕事にして良い。そんなことが許されるようになったのは、日本人の歴史の中でいつ頃からなのだろうか。
仕事の目的は、収入が一番でやりがいを得るためというのは減っているとのこと。これだって収入とかやりがいとか考えることもなく、ただ働くしかなくて働いていたというのが、歴史のほとんどだろう。
その中で、
(ああ、結構面白いな)
と思う瞬間があるのだろう。
好きなことを仕事にするのではなく、就いた仕事の中に楽しさを発見し仕事を好きになる。そういう風にして生きてきた日本人がほとんどではないだろうか。
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そうだとすると、好きなものを捜すと言う仕事観は違うのではないだろうか。自分が苦手なものは勘弁してもらって、
(まあ、この仕事なら許せるかな)
というものを捜すという仕事探し観も必要ではないだろうか。
社会が成熟しているのであれば、ますます必要になると考える。
キッザニアもそういう活用の仕方ができるのではないか。
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