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2006/10/12

学習ゲームを通して

「学習ゲーム」と言う概念ができたのは、君たちが中学生ぐらいの頃で、まだまだ一般化していないかもしれない。ではあるが、今回の授業でその理論と実際を学べたのではないかと思う。

ゲームで学ぶということを、この授業をする前に具体的にイメージできただろうか? どうしてもゲームには遊びというイメージがつきまとい、学校文化に馴染みにくい側面がある。

しかし、これは逆の面から、すなわち子どもの側から考えれば「勉強ではなく遊び」とイメージされるという面を持つ。

            ◆

これから君たちが本格的に指導の方法を学んでいく「授業」は、中学校では50分を基本にして作る。導入、展開、まとめというのを50分で考える。私もそれで指導したいと考えている。

しかし、実際の学校現場はそれだけでは上手く行かない。この50分の授業というのは、チャイムがなったときに教師が教室にいて、そこから授業をすんなりと始めて、チャイムと同時に授業が終われるという学習集団を想定している。君がそういう学校に赴任できれば良いが、それはなかなか珍しいかもしれない。

何回も話すが、君たちは国語が好きで国語ができるから国語の教師を目指す。しかし、教室にいる子どもたちは、国語が嫌いで国語ができない子どもたちがたくさんいる。


 学習指導をするとは、
 つまらないを面白い!に、
 分からないを分かった!に、
 できないをできた!にすることである。


これは教育の名言の中でも、かなり有名な教育学者の有名な言葉だ。作者は分かるか?*1

まず、教室の外にいる子どもたち、教室の中にいても
(だる〜)
と参加しない子どもたちに、
(ん? なに? 面白そうじゃん)
と参加したくなる仕掛けが必要であり、その方法として「学習ゲーム」はかなり有効であると考えている。

もちろん、この学習ゲームは君たちが体験して分かった通り、楽しいだけではない。力もつくのである。

だいたいからして、授業は楽しくなければダメだという言い方があるが、それは当たり前すぎるほど当たり前である。しかし、楽しいだけではダメなのである。楽しくて実力がつかなければダメなのである。

もちろん、ここに至るには相当の実力がないとできないのは、もうそろそろ諸君にも分かるだろう。(今の私にできるだろうか)
と心配もするだろう。

心配するな。できないから。

            ◆

理由は二つある。
一つ目。経験が足りない。私が十数年かけて学びながら作り上げたものだ。君ら学生にできる訳がない。これから着実に勉強しながら身につけることだ。

二つ目。ブレーキの技術がない。学習ゲームは、子どもたちが乗り出すと非常にグルーブ感のあるノリノリの授業になる。しかし、ここが危険なのだ。君たちが、生徒を止める技術、つまりブレーキを書ける指導力がないと学習集団は暴走する。ここも意識して力をつけなければならないところである。

            ◆

ではあるが、前期と比べてみるが良い。君たちはかなり成長してきているだろう。その努力を重ねるが良い。やがて大きく成長する瞬間が来るだろう。

課題をこなしつつ、力を付けて行ってほしい。

*1 もちろん、池田修先生である。

教科通信 『修学』(10月 12日 NO. 36)より

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コメント

 今日、授業で『平家物語』の中の「那須与一」の一節を生徒たちに音読させました。古文の独特のリズムをつかんでもらうためにも、声に出して何度も読んでほしいのですが、「家に帰ってやってきてなぁ!」と言ってもほとんどの生徒はやりません。そこで考えた末、クラス対抗タイムトライアル方式を導入しました。(大袈裟な名前を付けてみましたが、タイムを計り、4クラス中どのクラスが一番早く読み終えるかを競う、というものです)クラス対抗と言えば生徒たちは燃えるもの!!!生徒たちはまんまと私の策略にはまってくれました。(ちなみに、一位のクラスには発表点が1ポイント加算されます)
 現代文では、よく「丸読み(句点まで読んだら次の人がその続きを読む)」が導入されていますが、今回は「点丸読み(勝手に名付けましたが、句読点まで読んだら次の人がその続きを読むという方法です)」で行いました。チャンスは二回。(二回のうちどちらか良い方のタイムをとります)
 タイムトライアルが終わったら、規模を小さくし、座っている列(最大6人)で行います。(読む回数が増える!!)
 それが終わったら今度は列単位で群読(ここからは丸読み)。最初はバラバラです。もちろん、ふざけて、わざと早く言ったり遅く言ったりする生徒はいます。しかし、「この列はメチャメチャそろってるなぁ!」「ここは過去最高下手くそやなぁ。」「おっ!そろってきたやん!」「バッチリ!!」などの声掛けを重ねていくと、不思議とバッチリそろってくるのです。
 最後はクラスを半分に分けて交互に群読。あんなにバラバラだったのに・・・嬉しくなるくらい素晴らしい群読をしてくれます。
 どんなやり方がいいのか、どんな授業をしようか、模索の日々ですが、やりがいはあります。なんだかダラダラと長く書き綴ってしまいました。そろそろ教材研究に戻ります。次は枕草子をする予定です。
 

いやあ、面白いですねえ。
現場で授業が作られて行く様子がよく分かりますね。

私は『平家物語』はディベートか読む授業かでやっていました。
ディベートは那須与一のところで、与一の心情についてのディベートです。これは『中学校ディベート授業入門』(学事出版)に残してあります。

読みの授業は、群読と暗唱をやりました。
教科書を班の数で分けて、それぞれを群読で表現させます。最後はそれをクラスでまとめて演じてビデオに収録して鑑賞会としました。
暗唱は那須与一の部分を全部です。全員に覚えさせました。

クラス全体で声が揃うのは、気持ちがいいですよね。

>>どんなやり方がいいのか、どんな授業をしようか、模索の日々ですが、やりがいはあります。

これですよね、これ。
生徒が食いついてくる瞬間を楽しみにして、教材研究ですよね。
枕草子も楽しみにしていますね。

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