
諸般の事情があり、ひっっさしぶりにシングルベルである。特にキリスト教信者ではない私だから、まあ良いのだが一人で過ごすのもなかなか味わい深いものがある。
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今日は家でだらだらしつつも、緊張しながら過ごした。
昨日の私は久しぶりにスケジュールの歯車が小さくずれる一日であった。
若手の先生の一泊二日の研究会に参加しようと思いながら、
(いや、何かあったはずだ)
と顧問をしている学生にスケジュールの確認をしたのだが、連絡がない。おかしいなと思いながら、昼ご飯を食べている時に
(あ、今日は守るんじゃーの発表の日だ)
と気づく。
文部省の主催のボランティア関係の発表で、学生たちが京都の大学を代表して発表する日であった。「見に来てください」とは言われていなかったものの、そういうところは見てあげたいものだと思っていた。そう、思っていたのだがスケジュールにはメモしてなかった。はあ。
スケジュール確認のメールは、本番の打ち合わせ中に届いたそうだ。いやあ、すまん。
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反省会だけでも参加しようと連絡する。すると、「山科の安加郎」で行うという連絡あり。ふむふむとメールを読んで、私は「椥辻の彦太郎」に向かう。椥辻駅についたところ、「今、椥辻駅」と到着のメールを送ったら突然電話。
「先生、今日は大学からですか?」
『んにゃあ、家からだが』
「先生、ということはひょっとして彦太郎に向かっていませんか?」
『んだ』
「先生、椥辻ではなくて山科です。彦太郎ではなくて、安加郎です」
『あんだと?』
なんてこった。わざわざ地下鉄二駅分も乗ってしまったじゃないかい。似たような店で間違えてしまったじゃないかい。
それにしても、「今、椥辻」だけで私が彦太郎に向かっているのを読み取り、電話をかけてきた学生たちは、なかなか顧問を理解してきている。頼もしい限りである。そういう読みができるようになるのって、先生になった時に大事だからねえ。
なんとか反省会にたどり着くことが出来て、学生たちとあれこれ楽しい時間を過ごす。
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で、一度崩れたスケジュールはどこかでダラーンとゆったりと過ごすことで調整することが、私の経験上は重要で、今日はその日とした。ふう。
そうすると、トラブっていたものを復活の波に乗せる事が出来るのである。何かと言えば、ipod shffleである。
いやあ、見事に洗濯をしてしまったのである。ワイシャツの胸ポケットに入れたまま、洗い、すすぎ、柔軟剤、脱水のフルコースで洗濯してしまった。このipod suffleが条件付きだが復活したのだ。
mac本体につないでみると機能するが、単体では動かない状態が続いていた。そこで、バッテリーがやられたなと思い、USBから電源を補給できるようにすれば良いと判断し、車のシガーソケットからFMトランスミッターでカーステレオに飛ばすグッズのUSB充電部にコードをつないで、ipod suffleを動かしてみたところ(って、わかるかな?)、見事に復活したのである。
このipod suffleはMINI COOPER専用にしよう。
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そのUSBから電源を補充するためのコードを買いに浜大津に出かけてみた。
流石にクリスマスであったなあ。
恋人たちや家族たちでにぎわっていた。どこぞのゴスペルグループも歌っていた。もう少し自己陶酔のレベルを下げて、つやのある太い声で歌ってくれれば良いのになあと思いつつ、少し辺りをブラつく。
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日本のクリスマスは、この40年ぐらいで色々と変わってきたように思う。
40年前は会社の忘年会と一緒のようなものであった。昔一緒の職場にいた下町出身のM先生は、
「クリスマスは父親がキャバレーに言ってお酒を飲む日だと思っていた」
というような証言もある。あの三角帽子をかぶっていたころだ。
それが、私が子どもの時代になると家族のクリスマスになった。ケーキのクリームがバタークリームから生クリームに変わる辺り。中にはアイスのケーキを食べる家もあったと思う。
そして、ユーミンの登場により、クリスマスは恋人たちのものに変わる。バブルの頃にはホテルの予約に奔走する輩もいた。クリスマスを一人で過ごすのだけは、避けたい。これから24歳までの結婚と25歳での結婚で女性の価値が変わるような話も流れていた。
さて、それでは今のクリスマスは何だろうか。
やっとなんでもありのクリスマスになったかなと思う。
当たり前だが、クリスチャンはきちんと教会に通い、家族は家族で恋人は恋人で、一人は一人で。それぞれの人たちがこの日を過ごしているのを、ぼーっとびわ湖を巡る船の明かりを見ながら、思っていた。
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よくわからないけど、みんなが幸せを確かめようとしている。そんな思いがびわ湖を包むように広がっているように感じられた。
そんな思いをつづけられるような世界を作らなければなあと、柄にもなくでかいことを考える私でもあった。
The Singers UnlimitedのChristmasを聴きながら。
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