私の授業を学生に見せる
ふう、ぐっすり寝た。
時々起きたが、十数時間寝た。久しぶり。
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昨日の模擬授業は、実はもう一つ新しい試みをしていた。それは、私の授業を学生に見せると言うことである。
学生たちが
「先生が、初めて会う生徒に授業している姿を見せて頂くことは出来ませんか?」
と前から言っていたので、それを実現してあげたかった。
大学の授業で、授業方法を教えている私が、実際どのようにするのかを見てみたいと言うのである。極めて自然な発想である。
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音大の声楽の先生であれば、レッスンの時にも歌うし、自分のリサイタルで学生に聞かせることもできる。また、医学部であれば手術に立会わせることもできるし、見せる部屋もある。
しかし、教育分野でこれを実現するのは割と難しい。実に不思議だと思う。授業を行う理論が、実際にどのように行われるのかを学生が見るというのは、良い勉強になると思うが。
模擬授業は高校の公式の授業なので、通常なら学生を連れて行くことは出来ないと思うのだが、付属高校ということでちょっと大目に見てもらい、私の授業を録画するスタッフを兼業することで見せた。
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私は初めて会う子どもたちに授業をするとき、導入は比較的小さく低い声で始める。また、授業の進め方はゆっくりと始める。その進め方に
(子どもたちが乗ってきたな)
と感じることが出来るようになったところから、本格的に授業を展開する。
そこの土台に子どもたちが乗れば、あとは様々な変化を付けても大丈夫である。しかし、ここに乗る前に動き出すと、子どもたちは授業に参加できない。置いてけぼりになってしまう。この辺りの様子を授業で見てとってくれたら良いなあと思っていたのだが、きちんと感じていたようで、をを良かったということであった。
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いつも出来ることではないが、年に数回はこういう機会があっても良いのではないかと思う。
コメント
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授業は落語と同じで「枕」が大切だと思っています。
最近の子どもたちは特に「枕」に気を遣ってあげないと暖機が済むまで時間がかかるようになってきていると感じます。
学生さんたちは幸せですね。しかし、自分でやるとなると話は全く別ですけど。
前座、二つめ、真打ち。教師にも修行の道を極める心が大切ですね。
投稿: 佐瀬順一 | 2007/02/18 12:15
私は、「お笑い教師連盟」http://www.owarai-kyousi.com/index.html
にも入っていますが、ここの会員は、漫才派と落語派に分かれることが多いです。今の趨勢は、漫才派なのですが私は、落語派です。『寄席芸人伝』は愛読漫画です。
落語の話題を書かれた佐瀬さんならお分かり頂けると思いますが、私のこの授業の導入は、古今亭志ん生をひな形としています。もちろん、状況によっては、柳家小さんのようにいきなり本題に入る授業展開もしますが、初対面の高校生には志ん生ですね。
通常の授業は桂文珍でやっているような気がします。
一度、枝雀でやってみたいのですが、難しいなあf(^^;。
投稿: 池田修 | 2007/02/18 13:36
枝雀さんで実践なさる時は是非教えてください。参観したいです。是非。
投稿: 佐瀬順一 | 2007/02/19 02:06
あくまでも、やってみたいであって、出来ないだろうなあ。部分的にやれれば良いぐらいでしょう。あの天才をひな形にするのは。
投稿: 池田修 | 2007/02/19 07:11