「カレー作りませんか?」
午前は入試の採点。思ったよりも早く終わったので、いろいろと調整をして糸井先生の小学校に出かけることにした。http://susumu.exblog.jp/5165617/に案内があるものだ。
明日が本番ということ。ならば、今日はゲネプロかと思いきや、まだ作り出している段階であった。これが凄かった。
小学校4年生の二クラスが、ワニバレエコンサートを作り上げるのだが、今日見たのは5、6時間目の練習。以下、箇条書きで。
1)子どもたちをあたためるのに、30分もかけていた。
2)子どもたちが暖まると、その上を行く切り返しで進んで行く。
3)「静かに!」を言わない。
4)いくつもの小集団が一見無関係に動いているのを捌く。
5)授業後の音楽。
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特にすごいとおもったのが、4)と5)だ。
4)はどういうことかというと、二クラスが一つの授業を受けているのだが、子どもたちはさまざまなことをしている。段ボールハウスの中に入るもの、机の下に隠れるもの、机の上に乗るもの。もちろん、音楽に合わせて歌ったり、踊ったりもする子どももいる。
これらの子どもたちは、一見バラバラに見えながら、実はギリギリのところでリンクしている。そのリンクは、子どもが大人を信頼していることで成り立つ、リンクだ。それが証拠に関係ないことをしているように見えて、リズムはきちんと追いかけている。なんか、猫が耳だけをご主人の方向に向けて反応しているようにも見える。
ここで「静かにして」とか「こら、関係ないことをして」と言ってしまうと、この流れで作って来た音楽劇は崩壊してしまう。それを目に入れながら、一つの流れを作り出して行く展開であった。
これは非常に難しい導き方だと思う。それをギリギリのところでやっていた。
5)がどういうことかというと、6時間目の授業が終わった時に、バラバラと子どもたちが教室に帰って行くのだが、前にある楽団が使っていた楽器をどんどんいじり回すのだ。これが本当に凄くいじり回すのだ。音楽の先生が見たら
「やめてーーーーーーー!!×15」
と言うぐらいいじり回すのだ。
それはいかん、と大人は思うが、もし自分が子どもだったらやってみたいことをする。はっきり言って羨ましいf(^^;。そして、楽団のメンバーは、その子どもたちの音を広いながら即興で楽曲に仕上げて行く。教室の後ろにいた子どもたちが、この時間は真っ先に楽器に飛びつき、楽しそうに戯れていた。この参加ぐあいが良い。
突然のお客さんということで子どもとの距離を比較的遠目に取っていたわたしも、この時間はもう体を楽にして、その楽曲に体を乗せてふらふらして遊んだ。こういうのが良いんだよな。
なんというかパレードが去って行く時の切なさが、授業の後の15分に残るような感じであった。
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その後、楽団は体育館で明日のリハーサルをする。しばらく見ていたのだが、糸井先生が
「カレー作りませんか?」
というよく分けのわからないお誘いをして下さる.楽団の夕食を作るというのだ。そうこちゃくっちゃ(^^)。私は野菜カレーを担当する。そうであるなら、マイ包丁持って行ったのに(^^)。
皆さんに食べて頂き、私はこれで失礼した。
明日のコンサートが楽しみである。
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