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2007/03/12

この5センチを自分が認めることができれば

研究室の机の上には、PCの音を出すためのスピーカーを設置してある。
私が真ん中に座り、二つのスピーカーに一つのウーハーを置いてある。
もちろん、私から左右のスピーカーの距離は均等である。

            ◆

この均等にこだわるのが、私である。
自分から左右同じ距離においてあるスピーカーから聞こえる音が、同じように聞こえる。これが当たり前である。というのは、問題のない耳を持っている人の発想。というか、そういう人にとってはそれが当たり前。

であるからして、私もそれでやっていた。
しかし、その均等の位置では、音が均等に聞こえない。

            ◆

目が悪くなれば眼鏡をして、歯が悪くなれば差し歯、入れ歯をしてということは、まあ当たり前のようにするが、髪の毛が薄くなったら鬘をし、足が悪くなったら杖をするというのは、なんとなく抵抗がある。体の弱くなったところを用具で補強するということには変わりないのだが、抵抗がある。

このスピーカーの位置もそうであった。
右耳のスピーカーを前にズラスと言うことに抵抗があった。だって、もう治らないことを自らが認めているような感じがするじゃないですか。

他人はそんなこと全然気にしないでしょうが、自分が認めるということはこれは結構大きな問題な訳です。

            ◆

でありますが、今日、エイヤッと右のスピーカーをほんの5センチ前に持って来てみた。なんのことない、結構奇麗にバランスが取れる。曲によって多少の差はあるが、5センチから10センチの間で調整すればなんとかなる。

この5センチを自分が認めることができれば、新しい生活が始まるんだなあと思う。
たぶん、人生のさまざまな場面で、自分が自分のできなさ加減を受け入れる瞬間がやってくる。そのとき、どうやってそれを甘受するか。
そして、それでも
(ま、いっか)
と次に向かっていくこと。

これが生きて行くってことなんだろうなあと思う。

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