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2007/08/30

「人生初の模擬授業」

キャリア開発演習1の名物(と本人は思っている)、「人生初の模擬授業」を集中講義の最終日に行う。去年は受講生が多かったので一人三分。一回きりの模擬授業であったが、今年は少人数なため、一人五分。リハーサルと本番の二回。リハーサルの様子、本番の様子は録画して後から見直すことが可能というお得な授業構成になっている。

リハーサルの後、当然私から指導が入る。授業を作ると言うことに関して舐めている学生がいる。今年の学生たちは舐めるまではいっていないが、それでも軽く見ている学生はいる。
やらせてみる。
当たり前であるが、できない。
そんな簡単にできないのである。

            ◆

1)挨拶
2)出欠席の確認
3)季節の話題・時事問題(板書)
4)本時の授業のテーマ紹介(板書)

これだけの内容を五分間でするように指示するのだが、できない。授業を行う学年も教科も設定も基本的に自分で行って良いとしているのだが、できないのである。

板書の字がめちゃくちゃ。漢字の書き順が違う。声が出ない。声が出過ぎる。活舌が悪い。早口。姿勢が悪い。説明が何を言っているか分からない。何を説明したいのか分からない。細かい説明過ぎて授業に付いていく気がしない。

まあ、見るも無惨である。それらについて、一つ一つ解説を加え改善のための勉強方法等を指示して、リハーサルは終わる。その後、準備の時間をもう少し取って、本番である。

            ◆

大学の一、二年生のうちにまずこういう経験をしておくのは、大事だと思ってやっている。授業を受けている時は
(なんであの先生、あんな授業なのかなあ)
と思い
(オレの方が上手いだろう。ちょろいちょろい)
と思うのだが、やらせてみればできない。当たり前だが、授業を受けると授業を行うは別のことである。それがわからないんだなあ。多くのことをやってもらってきた学生には、自分で一から作り上げるという経験が少ないんだろうなあ。

本番は各自がそれぞれレベルをアップさせた。これがうちの学生たちの良いところ。指導したことをきちんと守ろうと努める。指導し甲斐があるってもんだ。

            ◆

授業の最後に口頭で感想を一人一人に求めた。分かっていることができないことに苛立ちを感じたり、落込んだりという学生もいた。ではあるが、自分ができないことを具体的に知ることができた、さらにこれから何を勉強すれば良いのかが見えてきたという意見が圧倒的であり、それは実に頼もしい答えであった。

たとえば、こんな感想がある。

引用開始 ーーーーーーーーーー

1) 今日の授業を受けて

 落ち込んでいます。自分のあまりにもの出来なさに、愕然としています。授業中はだいぶ落ち込んでいましたが、落ち込んでばかりいられないので、自分の教職への意識の甘さに向き合おうと思いました。「教職しかなりたい職業がない。」と私は言いました。何をふざけたこと言っていたんでしょうか。今私にまず必要なのは「どうしても教師になりたい。」と言い切れる気持ちです。最初は中途半端な気持ちで、教職以外考えられないし、教職の授業を受けていればそのうち意欲も沸いてくるだろうなんて思っていました。なめていました、完全に。しかし、このキャリア開発演習1を受けて、しっかり意欲が沸いてきているのが事実です。これは全体を通しての感想になるので、これ以上は次の項目で書きます。

 本日の模擬授業の感想ですが、はっきり言って5分という授業を軽く見すぎていました。このへんから、いかに教職の授業をなめていたのかが分かります。なんとかなるだろう、と思って頭の中でイメージトレーニングしかしていませんでした。実際に声に出して、通して練習をしていれば、もう少しましな授業ができていたかもしれません。まず構成力が欠けていることと、無駄な発言が多いこと、全体的に準備が全然足りていないことが目立ちました。これでは生徒に伝えたいことも、ちゃんと伝わらないとわかり、今後の課題も具体的に見えてきました。模擬授業、本当に良い経験になりました。リハーサルの重要さも身を持ってわかりました。私が学生として、できなかったことができるようになった(今回はできるようにはなりませんでしたが)ということの大切さも、文字ではなく体験で分かることができました。加えて、何度も言いますが、知識の乏しさです。知識、四年でどれだけ蓄えられるかが勝負です。これから、研究会、講座に積極的に参加しようと思いました。勉強と遊びのバランスを整えます。

2) この授業全体を振り返って

 このキャリア開発演習の授業を受ける前と今とで、はっきり変わっていることが一つあります。意識です。中途半端な気持ちが、少し明確になりました。とても遅いのですが、私は教師として私自身が子供に何をしてあげられるか考えました。私は本当に最初から最後まで自分のことばかりで、まるで子供です。私は小学校から高校生まで、劣等生でした。ルールを守りたくない子供でした。食べてはいけないときにパンを食べてしまったり、授業中に内職をしていたり、宿題をしてこなかったり、真面目になることが恥ずかしいと思う子供でした。そういう子供たちに、そのまま大きくなると私みたいになってしまうよ、と伝えたいです。そして子供たちの可能性を伸ばしたい、そう思います。そのためには、まず私がそこから脱し、大人にならなければいけないと学ぶことが出来ました。四日間で大人にはなれないけれど、多くのことを学び、自分を知ることができ、やっとスタートラインに立てたかな、と思っています。

 池田先生と、共に授業を受けたみなさんに、感謝しています。四日間ありがとうございました。これからもご指導の程、宜しくお願いいたします。

引用終了 ーーーーーーーーーー

『教育は、自分の人生をすべて注ぎ込むに値する営みである。そんな、簡単にできる分けない。今から始めろ。多くの先生は、採用試験に合格してから、(しまった、何か変だぞ)と思って慌てるのである。諸君は今それに気がついたのだ。後は、努力すれば良いのだ。ま、がんばれ』

そんなことを話した。

最終課題を確認し、受講生の記念写真を撮ってキャリア開発演習1は終了。私の集中講義の集中もあと一つ、特別活動論を残すのみとなった。

            ◆

ああ、夏が終わる。
夏休みはとっくに終わっているがf(^^;。

だけど、今晩はひさしぶりにのんびりと、いいビールを飲むことができそうだ。
そういう夏の終わりも良いかもしれない。

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