『ファックス資料中学校・高等学校ディベート授業が楽々できるワークシート』
新刊が出ました。
『ファックス資料中学校・高等学校ディベート授業が楽々できるワークシート』
池田 修 著 学事出版 版
2007年07月 発行 1,890円(1,800円+税)
ISBN 978-4-7619-1360-1 (4-7619-1360-6) C-CODE 3037
◆
本書は、修士論文「中等教育におけるディベートの研究ー入門期の安定した指導法の開発ー」で示した理論をベースにして、ワークシートとして教材化したものです。ディベートの試合の実際をシナリオにして読みながら学ぶ「シナリオ方式」を採用したワークシートです。
ディベートの授業は、7割が準備、2割が試合、1割がまとめです。入門期指導の場合、いかにこの7割の準備の負担を少なくするかが指導の鍵だと考えて、指導方法を考えてきました。その答えがシナリオ方式です。
シナリオでディベートを読み上げながら、実際に試合をして、ディベートの試合の組み立て、用語、議論の型などを体験して学習していきます。このシナリオがあるおかげで、子どもたちは準備をほとんどすることなく試合を体験で来ます。実際の授業の記録はわくわく授業で放映されました。
年間指導計画でディベートはやることにした。だけど、時間がない。
分かります。でも学校教育現場の忙しい中で、2時間だけディベートの指導に使える時間ができた、または、2時間しか指導する時間がない。そういうところでも大丈夫のように作りました。もちろん、10時間あっても大丈夫です(^^)。
◆
15年ほどディベートの入門期指導に取り組んできて、今、具体的な成果として残せたものは、書籍では本書です。また、DVD教材としては、「ディベート入門講座 シナリオ方式のディベート 全3巻セット」があります。
私がディベートに出会った頃は、日本語で書かれているディベートの指導書は、ビジネス書と大学の英語ディベート界で使われている物ぐらいしかなくて、私はアメリカの高校生が使っているディベートの教科書を買ってきて、翻訳しながら授業を行っていました。
私の学生時代は、私はディベートのデの字も知りませんでした。教員になってから「もっと面白い話し合いの授業はないのですか?」という子どもたちのリクエストに応えて始めたのが、私のディベート指導の始まりでした。
いやあ、人生は振り返ってみるとあまりにも短いのが分かりますねえ。
とまれ、私がディベートを指導し始めた頃は、「デ、ディベートが指導できるのですか!」という時代でしたが、そろそろ「え? まだディベートの指導をされたことがない?」とか「え、ディベートって相手を言い負かすゲームだと本気で思っているんですか?」という時代になってきたのではないかと思うのです。
◆
二学期の授業、後期の授業でディベートの授業をお考えの方、どうぞご活用ください。
« 『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』 | トップページ | ご縁のある人とはいるものだ »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
アマゾンからお知らせが来てましたよ。
「以前池田修の本を購入した人にお知らせです」ということで。
中三の1月から3月に行うディベート授業の基礎文献として早速購入します。
投稿: イクトス | 2007/08/02 17:18
そうなんですか。アマゾンってそういう商売もしているのですか。ピンポイントでお知らせするのですね。すごいなあ。
この次はどんな作戦でくるのでしょうかねえ。アマゾンとグーグルの展開は見ている分には面白いですねえ。
小書のご購入、ありがとうございます。
投稿: 池田修 | 2007/08/02 17:43
念願の書が出版の運びですね。
おめでとうございます。
池田さんのディベートの入門書として、理論編、ビデオ編、さらにワークシート編が出されたとなると、このあとの展開が楽しみです。ワークショップやディベート塾など、池田ワールドが広がっていきそうですね。
今5年生の担任で、秋には簡略ディベートに取り組もうと思っています。もちろん池田さんのワークシートを使わせて頂きます。
投稿: kura | 2007/08/03 19:58
ありがとうございます。
本格的な理論編は、今年度中の発刊を目指しております。それで、一つの区切りができそうです。
ディベートは一つの特殊な指導方法だというイメージを払拭することができればなあと思います。教師であれば誰でも指導できて、とても有効な指導方法であるという認識が広がると良いなあと思っています。
小書のご購入、ありがとうございます。
投稿: 池田修 | 2007/08/03 22:48