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2007/11/29

図書館で本を探す

図書館の使い方について、学んだ。諸君は物心がついた時には、インターネットが家の中にある時代に育っているから、何かを捜すとき調べる時はインターネットでというのが大方であろう。

通常の調べもののレベルであれば、それでも構わない。私もそうしているし、これはこれで便利である。

余談開始

何が便利かといって、料理である。冷蔵庫に残っている食材をグールグルの検索窓に打ち込み、最後に「レシピ」または「作り方」と入れれば、その食材を使った料理の例が検索される。これで冷蔵庫の中の残り物の食材を使った一品料理が出来る。

余談終了

ではあるが、学問の世界はこれを許さない。

私の知り合いの京都大学の准教授が言っていたが、東大のある教授は、卒業論文に引用する本や論文は、全て本物を持ってこさせ、コピーや打ち込んだ文章は認めないとのことである。

            ◆

インターネットは、即時性に優れている。しかも文章で書かれるし、なんとなく正しいように思える。出典が2ちゃんねるであれば最初から話にならないと思えるが、wikiなどであれば正しいと思いがちである。

でも、本や論文とは信憑性が違いすぎる。本や論文は、執筆者がいて、それが本当かどうかを確かめる編集者や専門の学会の研究者がいる。そうやって公の場に出てくるものである。

インターネットは、ある個人が特定の思いでブログに書き綴ってあるものもある。「ヘイトサイト」というものすらあるのだ。

百科事典や辞書、専門書、専門の雑誌などにある情報から自分の考えをまとめるようにしないと、一発で論文の価値はなくなる。

その下準備として、いや基礎的な力としての図書の検索能力が必要になるのである。

            ◆

今日は、大学の図書館での検索の仕方についてレクチャーを受けた後、大学のPCで私が課題として示した本の在処を捜し、図書館で実際に捜すことをしてみた。私の出した課題は二つである。

1) 池田修の書いた文章を本学の図書館から捜す。
2) 去年の日本の小学校教員の数の分る本を捜す。

            ◆

一つ目の課題はさほど難しくなかったであろう。何冊課私が書いた本は本学の図書館に寄贈してある。だが、私は「本を捜す」とは言っていない。「文章」だ。実は、雑誌の中にも論文を書いている。これがある。これを見つけてくる人はいなかったなあ。

雑誌の中の検索は、また違うスキル(技術)が必要になる。これは来年度指導を受ける予定だが、どんどん図書館の人に聞くと良いぞ。

それにしても、「池田修」で「アラビアンナイト」の翻訳本を探し出して持ってくるとは(笑)。そりゃあ、同姓同名だわな。私にアラビア語を翻訳するような能力は、流石にない。

二つ目の課題は、ちょっと難しかったようだ。でも、これも検索のキーワードを思いつけばそれほど難しくはないのだよ。

となると、物事を捜すには、「キーワード」を持っているかどうかと言うのが、非常に大事になる。キーワードを持っていること、さらに言えば、キーワードを思いつくことである。

知識と連想の力である。この二つが必要なのである。

            ◆

ちなみに、課題1を発見出来た人は、発見順に、M君、Yくん、Yくん(同姓同名本)、Mくん、Y君でした。おめでとう。

研究入門ゼミ通信「運筆」NO.7より

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