光の琵琶湖
娘が琵琶湖の畔にやってきてから一ヶ月が経った。
生活が少しずつ安定してきた。
私の実家から新米が送られてきた。近くのスーパーでボッタルガ(唐墨)が半額の1000円で売っていた。奥さんがバーニャカウダーを作ってくれた。歯が治ってきたので美味しく食べることができるようになった。
うれひい。
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いま、京都市内は紅葉に満ちあふれている。
神社仏閣にある紅葉の名所もさることながら、山々の紅葉が美しい。
美しいと思いながら、一方でこの美しさは何かと思う。
京都は、「テーマパーク京都だ」と言ったのは私の奥さんである。
なるほど、これは名言だと思う。
紅葉の美しさということで、これを自然の美しさと捉えがちであるが違う。これは明らかに人工の美しさなのだ。ただ、この人工が1000年も経ったので自然と思われているだけのことである。
万葉の美しさとは違う、古今集の美しさを求めて作り上げられた美なのである。
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そして、この美を作り上げたのは、普通の人であろう。時の権力者に命令を受けて山に登り、一本ずつ植えたのだろう。
その積み重ねが今の美しさを作り出してくれているのだろう。このことと同じテーマで、中国の万里の長城のことを歌い上げた、長谷川きよしさんの「城壁」を久しぶりに聞きたくなった。
どっかにテープがあると思うが、捜すのは面倒だ。CDを注文し直そう。インターネットでピョン。便利な時代だ。
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琵琶湖は冬の空になりつつある。その空から光が差し込み、美しく輝いている。
光の琵琶湖である。
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