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2008/07/31

みんなで応援しているぞ

研究入門ゼミでは、合同で30分。その後、4回生の模擬授業を受ける。この学生の採用試験の二次試験が模擬授業なのだが、そのレッスンの様子を一回生に見せようと思ったのだ。

10分の模擬授業を作りこれを実際にやる。簡単なようであるが、学生たちに実際にやらせてみると2〜3分でダメになる事が多い。受ける事と授けることでは、全く違うのである。学生たちは、小学校から大学まで基本的に、授業を「受ける」ことばかり

一回生の諸君には、四回生の本番を想定した模擬授業は非常に鮮烈な印象を与えたようだ。
(三歳年上だとこんなに出来るのか)
(自分には出来るのであろうか?)
という感想が多かった。

私から見ると、まだまだのところがあったので、10分の授業のあと、20分間指導を続ける。立ち位置、言葉遣いなどから始まりあれやこれや。今頃彼女は、新幹線の中だろう。

おーい、頑張れよ。みんなで応援しているぞ。

           ◆

学生部委員会会議、教授会、文学部懇親会と続く。
文学部懇親会では、文学部にある5学科の新入生キャンプの取り組みを紹介し合う。

昨年の児童教育学科一期生のときに私が導入した新入生キャンプでの、フォトストーリーでのまとめを、今年は文学部の5学科すべてで行うことができたのだ。

3月に各学科のオリター諸君を集めて、私がフォトストーリーの講座を行った。それを元に、学生たちが作品をつくり、学科ごとに上映会を行い、保護者説明会やオープンキャンパス等でも見せて、教員たちも見合ったのである。なかなか之で着映えであった。このフォトストーリーは更なる展開をさせたいと思っている。

文学部には5学科があるが、それぞれが何をしているのかを交流する時間はなかなかとれない。交流のためのいろいろな構想があるのだが、まずは、こうやって確認し合うというのはいい試みである。そして、これからの文学部をどうつくって行こうかと問題点を出しながらあれこれ話し合ったのであった。

みんなでいい文学部を、いい大学を作ろうとしている。
その一員である事をうれしく思う。

           ◆

思ったよりも早く家に到着。
玄関の鍵を開ける。
娘がその音に反応して、廊下をダーーーーッとハイハイしてくる。

うれしいなあ。

その直後に轟音

昨日の大雨のおかげで、朝は涼しい。体感的には10度ぐらい低いのではないかと思う。この分の温度を一気に下げるには、クーラーだとどのぐらいの電気代が掛かるのであろうかと、くだらないことを考える。

            ◆

朝食を終えて、リビングで寛いでいたら、突然雷。曇り空だったので、青天の霹靂ではなかったが、まさにそんな感じ。浜大津のビルの上に落ちた。琵琶湖が一瞬青白く光り、その直後に轟音。ひえ〜。

            ◆

この秋に出る予定の本の原稿書きやら資料づくりやらを進める。

2008/07/29

叩き付けるような雨

研究日。

朝、ゴミを出しに行って帰りにマンションにある東屋で寝転がる。娘を一緒に朝の散歩に連れて行くので、娘も一緒に転がる。寝転がった私の上を乗り越えようとして、乗りかかってくる。

少しずつ成長している娘だが、来年の今頃はこんな風にして私の上に載ってくることはないだろうなあと思い、ちょっと寂しくなる。まあ、いまたっぷりと上らせておこう。

東屋を通り抜ける風は心地よい。しかし、ちょっと風が強くないか?

            ◆

午前中は家であれこれ。前期のまとめの事務仕事をやっていたところ、琵琶湖の様子がおかしい。すごい風だ。見ていると雷も。練習をしていた大学のヨット部があわてて戻ってくる。その途中でひっくり返って流されているのも。

叩き付けるような雨も。対岸は見えない。マンションの上の方からいろいろなものが降ってくる。風がすごいのだ。私は三階のベランダにいたのだが、これは上の方の人は怖いだろうなあと思う。

「RMOV0215.AVI」をダウンロード

            ◆

どうしようかと思ったが、この雨である。窓を開けている人はいないだろうと思い、ベランダの掃除を始める。水を流してデッキブラシで磨く。晴れている時だと、窓を開けている人もいるだろうから、場合によっては水が掛かってしまうかもしれない。しかし、嵐であればそれはない。気分転換にもなったしきれいになったし良かった良かった。

            ◆

午後から研究室に。やらねばならぬ仕事の資料が研究室にあるので雷雨を縫って出かける。こういうときに限って雨だなあf(^^;。

しかし、集中して行えたので予定よりも早く終了。なんだかなあ。

            ◆

夜は、学生たちの慰労会。去年の国語科教育法受講生で、教育実習に行った学生たちとの食事会である。本当は、鴨川の床を予約していたのだが、この大雨で急遽キャンセル。鴨川ではなく山科で行う事とした。

大雨のせいで電車は大幅に遅れたが、1本前の電車がちょうど駅に到着。結局時間通りに到着。電車の間隔があいている湖西線ならではの技である。

実習後の学生たちは、やはり成長していてなかなか面白い。実習の反省もそこそこに、恋バナで盛り上がる。お年頃だもんね。

2008/07/28

7月も最終週である

明日の教室の余韻に浸りながら、午前中はだらだらと過ごす。

昼過ぎに出かけて行こうかと思ったら、琵琶湖の様子が変。風がすごくて雲域も怪しい。テラスに出てみると遠雷。竜巻注意報が出たとの事。さもありなんの天気。

夕方に落ち着いたので、久しぶりにガーデンに娘と一緒に行く。天気のこともあり、ガーデンは誰もいない。貸し切り。ゆったりだ。

昨日、たくさん飲んだのでさすがに夜は断酒。初物の梨を頂く。甘い。この夏はたくさんの果物を食べているなあ。果糖で体調を整えている感じだ。いいぞ。

その後、久しぶりに日付が変わるまで、本を読んだり、文章を書いたり、研究を進めたり。

7月も最終週である。

2008/07/27

「明日の教室」は、北川達夫さん

昨日の「明日の教室」は、北川達夫さん。あるお仕事を一緒にしたことがあり、是非、お越し頂きたいと声をかけたところ快諾してくださった。

じっくりと3時間30分。演習二つと講義。PISA型学力についてである。いま、PISA型の学力の解説と問題作成演習をお願いしたら、北川達夫さんは間違いなく日本一だろうと思う。

PISA型学力観は、教育の文脈で語られる事が多いが、これはあきらかにOECDのもの。つまり本来は経済の文脈で語られなければならないものである。そこいらのことをきちんと説明されるあたり、私はすっきりである。

            ◆

講座の切れ目で、あれこれと質問をする。私は若い頃から割とこういう質問はしてきた。個人的な質問はしないのだが、この質問が参加者のメリットになるではないかと思われるもので私も疑問に思うものは、どんどんしてきた。

そのうちの一つが北川さんにかなりヒットしたようで、これが面白く転がると、一冊の本になるかもしれない。楽しみだ。

仙台の授業づくりネットワークで、もう一度講座を受けることができる。その時もこの観点で聞こう。あと3回ぐらいは聞きたい話だ。

            ◆

で、終わってから懇親会。今回の明日の教室には、私が担当している一年生クラスから4人ほど参加していた。そのうち、二人が懇親会人参加。どんどん名刺を配っていた。それでいい。

私は参加者が北川さんと、あれこれ話しているのをぼーっと見ながら、非常に心地よい思いでいた。

やっぱりこの研究会はいい。若い教育者が一つの事に凝り固まる事なく、あれこれの力をつけるきっかけをつかめる。これでなければダメという考え方ではなく、あれもこれも学んで、情況に応じて使い分ける。そのための学びの機会を明日の教室では提供したいなあと思う。

            ◆

二次会まで参加して、さらにあれこれ話して、きちんと終電で帰宅。
良い子であった。

2008/07/26

「エーデルピルス」を気持ちよく頂く

前期の国語科教育法1の授業が終わった。

少人数でみっちりと指導することができたのではないかと思っている。大学に出かける時、
『今日は断酒する』
と言って向かったが、
『すまん。1本だけ飲む』
となってしまった。やっぱり、充実感がある。最近お気に入りの少し冷やした「エーデルピルス」を気持ちよく頂く。

今日から近くのホテルで打ち上げ花火が始まった。これを楽しむ。ああ、夏である。

           ◆

国語の授業のなんたるかを、私が教える事が許されている時間は前期後期で合計、30回である。どうやって授業を組み立てるかあれこれ考えている。むろん、30回でなんて教えられるわけがないという声が私の中から聞こえてくるが、それに「んだ」と答えてしまっては敗北である。所与の条件に応じて組み立てる事をしなければならない。

前期は、学校教育現場で子どもたちが国語の授業について不満に思っている指導、または、若い先生がつまづく指導のトピックに絞って、そのレッスン方法をレッスンするということを柱にして行ってきた。国語の場合は、「やれ」という単純な命令になりがちな課題のさせ方について、きちんと指導しようという立場でやってきた。

後期は、学生たちが実際に行う事がメインになる。山場は模擬授業である。毎年学生たちは必死になって授業をつくる。ここができなければ、教育実習なんて片腹痛いわけである。昨日の授業は、この後期への橋渡しをするようなことも行った。

           ◆

30回しか授業がないので、大学生といえども夏休みの課題は出す。そのうちの一つは次のようなものである。

引用開始 ーーーーーーーーーー

次の三冊の中から一冊選び、よく読む。その本をネタにした国語の問題のプリントを作る。A4一枚。横置き縦書きとする。授業の導入で10分程で使えるものを想定する。授業学年は各自設定の事。

・『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』(小山鉄郎ら著 共同通信社 1050円)
・『日本一愉快な国語授業』(佐久 協 祥伝社新書 819円) 
・『コーヒー噴いたー2ちゃんねるの笑える話』(2ちゃんねる新書編集部編 ぶんか社 840円)

引用終了 ーーーーーーーーーー

どんなものが出来上がってくるのか、楽しみである。これらの本は、面白い。面白さには、exciting,interesting,funnyの三種類があると思っているが、上記の本は国語に関してこれに対応した面白さがあると思っている。特に、『コーヒー噴いた』では、ユーモアを学ぶ教材がつくれる可能性があるので、楽しみだ。

           ◆

私の授業も、あと7/30を残すのみだ。

2008/07/25

「七月のクリスマス」

本日7月25日。

夕食をとりながら、何となくitunesで音楽を聴いていたら、ハイファイセットの「七月のクリスマス」が流れた。私と奥さんにとっては懐かしい曲だ。

この歌の歌詞には、7月25日が出てくる。
何気なく聞いていたシャッフルの曲で、この曲が今日出てくるとは驚きだ。3200曲を越えるデータの中からの一曲だしなあ。感動。

2008/07/24

学校の可能性、授業の可能性

基礎ゼミは、今日の授業で前期はおしまい。はい、本学はきちんと授業規定を守り、前期十五回は授業時数を確保しております。後期は授業担当者が変わります。

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本日のテーマは、「前期のふりかえり」と「子どもを取り巻く情況について考える」であった。

前期は、『おとなが子どもと出会うとき、子どもが世界を立ちあげるとき—教師のしごと 』を読みながら、教育実践の事実を文脈の中から読み取るということを中心に行ってきた。

「他人と他者はどう違う?」「正しいとは、何?」「ボランティアをする側とされる側の関係は?」などなど多くの議論を行ってきた。さらには、竹内常一先生に直接本学までお越し頂いて、授業をしていただくこともできた。贅沢な時間であった。

            ◆

そして、「子どもを取り巻く情況について考える」である。何をしたかと言えば、wii sportsとマリオカートとDSである。大学の広い教室のスクリーンを使ってやった。

なんでこれが授業なのかと言えば、学生たちがあまりにも子どもたちがハマっているものを知らなすぎると言う事が分かったので、実際にやってみることにしたというのである。

子どもは「好きな事をしているとき」「やならなければならないことをしている時」「やりたいことを我慢しているとき」の三つの表情をもっていると思う。授業は通常このうち、「やならなければならないことをしている時」「やりたいことを我慢しているとき」のどちらかであることが多い。だが、教師はこの顔ばかり見ることになる。それじゃ子どもたちが可哀想である。いい顔も見てあげなければ。

じゃあ、なんでハマるのかということを実感しようと言う事から、やってみた。授業の一貫として。子どもの実態を知るということは、教育ではとても大事な事である。wiiなんて遊んでいるように見えるだろう。実際遊んでいるのだから。

だが、その遊びを分析し、子どもの気持ちを理解し授業づくりに活かし、学級経営に活用する力は、教師にはとても必要な力であると私は考えている。

            ◆

結果としては大盛り上がりであった。おっきなスクリーンにすばらしい音響設備。そんじょそこらのゲーセンでは太刀打ちできないゲーム環境である。私は嘗て音楽室にあったLDを映すための大きなテレビでマリオカートをやってみたことがあるが、これはかなり面白かったのを覚えている。それを遥かに越えていた。

学校と言うのは、考えてみれば何でも揃っている。設備も専門家もである。だからうまく運営すれば、テーマパークになったり、遊園地になったりもするのだと思っている。要は、運営の仕方なのである。

新人の教員がいきなりwii大会を学校で開くというのは、可能なのかどうなのかはわからない。ダメと言われればダメだろうし、一方でDSで英単語の学習があったり、保護者たちは自分たちもやってきているので違和感が少ないのでできるのかもしれない。

だが、今日のゼミで学生たちは学校の可能性、授業の可能性を改めて理解したのではないかと思う。

            ◆

授業のまとめでこんな事を話した。

『君たちの、ライバルはこれです。ほとんどの子どもたちは、これを楽しいと思うはずです。これを一日中したいと思うはずです。それは実感できましたね。

君たちは、これを越える授業と学級を作らなければなりません。ライバルは、これです。面白くって力がつく授業。楽しくって居心地のいいクラス。それを作るのです。(wiiもしたいけど、学校の方が面白いもんな)と子どもたちが思う授業とクラスを作るのです。これがライバルです』

学生たちの楽しんだ顔が、少し引きつっていた。

            ◆

授業後、さらに何人かの学生と話す。

『これだと、子どもたちが「約束の1時間が来たから電源を切って」というのが、なかなかできないのが分かった?』
「はい」
『ま、ワープロを1時間書いて、セーブもしないで時間だからやめなさいと言われるようなものだからねえ』
「でも、時間を守らせるにはどうしたらいいのでしょうか?」
『1日1時間とするやり方もあるし、一週間で7時間とするやり方もあるよね。子どもに選ばせると言うのもあるよ。1時間を目安にしてセーブしやすいところで終える。その時間を記録して管理させると言う方法だね。これは勉強時間にも言えるわけ』
「なるほど」
『だから、うまく指導すれば子どもたちの時間管理の学習にも使えると思うのだよ』

もちろん、学生の勉強時間の管理に関しても言いたかったが、ま、それは蛇足なのでそれは言わない私であった。

後期も懸命に学べ。

2008/07/23

「自由に使える読書感想文」

http://www2k.biglobe.ne.jp/~onda/

しかしねえ、このHPはどうなのだろうか。「自由に使える読書感想文」だ。
子どもが成長する機会を阻害しているとも言えるし、促進しているともいえるのか?

私は読書感想文を書かせた事はない。感想文ではなく、意見文を書かせてきた。呼んだ上で、文章を引用させ、それについて意見を書くのだ。

2ちゃんねるは、ある意味「事件の引用」+「意見文」になっている。だから書きやすいのだと思う。「読書感想文」も同じようにすればいいのにと思っている。

だから、やっぱり子どもの成長する機会を阻害しているのだと思う。

IMETS フォーラム2008

8月は東京に行ったり来たりするのですが、その最初がこれ。

http://sainou.or.jp/forum2008/

第35回教育工学研修中央セミナー IMETS フォーラム2008

というものです。これの二日目8月8日に講師としてお招きを頂きまして、伺います。そうそうたる講師陣であります。私は多少場違いな感じがしないでもありませんが、事務局から求められた、生徒指導系の講座を精一杯行う予定です。

もし、お時間がありましたらどうぞお越し下さい。

2008/07/22

8/9がほとんど埋まっていた

各地でディベート甲子園の地区大会が行われている。続々と全国大会への切符を手に入れている学校が決まっている。

実は、私の高校の母校も西東京大会でベスト4まで勝ち上がっている。これはこれでどきどきしている。

            ◆

で、ジャッジのために東京は東洋大学まで出向くわけである。今日、ホテルを予約しようとあちこちのサイトを見たら、すごい事に8/9がほとんど埋まっていた。東洋大学の近くのホテルの8/9は私が調べた限り二つしかなかった。

ディベート甲子園で全国大会に出場が決まった学校関係者。さらには大会運営関係者のみなさん。早くホテルを押さえましょう。

もし見つからなかったら、私にメールを下さい。私が予約を入れたホテルは、まだ、少し余裕がありました。ご紹介します。

2008/07/21

バランスがとれる

夏だ。
蝉が鳴いている。
なんというか、歩きやすい。

右耳は相変わらず耳鳴りがしている。
だから、夏の蝉の鳴き声が左耳から入ると、バランスがとれる。
歩きやすいのはそういう事だ。

ははは。
そんな風に蝉時雨を味わうことになるとは、思いもしなかったなあ。
だが、これが生きていると言う事だ。
色々あるわな。

「気持ちのよい風」 浮御堂

我がごとながらびっくりしている。
よく寝るのだ。
いや、6時頃には起きているのだが、それから寝るのだ。今日は午前中だけで2時間も寝てしまった。昨日は11時には寝ているのだが。

風呂に入りながら1時間。娘の午前中の昼寝に付き合いながら1時間。実に心地よい。外は35度に届きそうな気温だが、室内は風が吹き抜けるので、30度でも全然大丈夫である。

本を読み、ベランダを軽く掃除し、娘の一人遊びを見て過ごす。
あ、あ。
また眠たくなってきた。
仮眠ならぬ、夏眠をむさぼる私である。。

            ◆

で、3時ごろからでかける。今日は大津市の市民に限って市内の文化財が無料なのである。浮御堂にでかけた。松尾芭蕉や源氏物語に関係のあるこの場所。一度は訪れたのだが、閉まっていた。今日はどうどうと入る。

湖の上にある御堂なのだが、これが本当に気持ちがよい。風がなんともいいのだ。御堂の床はきれいに拭いてあり、そこに腰掛けても大丈夫。訪れる人みな口々に、「気持ちのよい風」とつぶやいていた。

本当はもう少し他の場所にも行くつもりだったが、この風の心地よさに打ちのめされてしまい、その場にずっといた。2時間近くいたかもしれない。

琵琶湖は淡水。だから風が吹いても体はべたつかない。ただただ気持ちの良さだけが体を吹き抜けて行く感じだ。

Ukimi

持参した本を読もうと思って広げたら、娘が取り上げてしまって読むことができなかった。ま、それも良いだろう。

我が家から10キロちょっとでたどり着けるなんて、なんてことだ。

            ◆

なんてことだと言えば、帰りに寄った魚屋に並んでいたもの。岩ガキである。夏に生で食べられる牡蠣である。東京でもレストラン等で食べることができるが、まあ、一つ1000円はしてしまうだろう。

ところがである。東京のみなさん、すみません。一つ250円でした。3つも買ってしまいました。これが「獺祭」によく合うのだ。岩ガキの大きさは一緒に写っているミニクーパーと比較していただければ如何に大きいか分かるであろう。もちろん、1/54スケールではあるが。

Kaki

            ◆

最後は、桃鳥飼を味わいながら、リビングで撃沈であった。

Momotori

2008/07/19

すみませ〜〜〜〜〜〜ん!!

書写の集中講義である。1限と2限に同じ内容を行う。本当は一回で済むのだが人数が多いので二回に分けて行う。

本日は、自分たちが書いてきた作品を交換し合って、朱筆で添削をすると言うもの。人様の作品に赤を入れると言う事の重さを体験させることになる。

子どもたちの中にはお習字教室に通っていてうまい字を書くものもいるだろう。その字に、先生は朱を入れる。入れただけではない。その朱の入ったお習字は、家に持ち帰られて保護者に確認される。時には、一年中教室に飾る事にもなる。

人様の作品に朱を入れるということは、そういうことなのでもある。

なので、大変なのでいろいろな技を教える。
表技、裏技、コツに練習法とあれこれ。90分の授業ではここが限界である。だが、それだけでも見違えるようにうまくなった学生たちが現れた。良かった良かった。

            ◆

2限の授業終了後
「すみませ〜〜〜〜〜〜ん!!」
と言いながら座り込んで入ってくる学生二人。
『?』
「3、4限と間違えていました!!」

彼らは大学にいて軽音楽の練習をしていたと言う。
学生諸君が必死に授業をしていたその時間帯に、

「おい、リードに合ってないぞ」
とか言いながら軽音楽の練習をしていたそうだ。

おいおい、授業時間に合ってないのは君たちだ。
見事に欠席。
ま、来年も頑張れ。

            ◆

昼ご飯を食べて、3限。
ここはもう大サービスの時間。自分の字が書けない学生は個人レッスンをするぞとしてやってあげた。突然だったので人数は少ないが、その少ないのを活用してみっちりと。文字の勘所をつかむと、ぐっとうまくなる。せっかくなので平仮名も教える。良かった良かった。

字のうまい先生が小学校の教壇に立つ事を、私は本当に願っている。毎日その先生の字をずっと見て授業を受ける。子どもたちはその字のように字を書く。先生がうまければ、それだけ子どもたちがうまい字を書くようになる。

だから、鍛えたいと思っている。

            ◆

その後、一度家に帰って京都駅へ。ディベート関連でちょっと打ち合わせ。ホテルグランビアのラウンジで。とても混んでいました。京都は、とても暑い一日でした。

蝉時雨が心地よかった

午前中から昼過ぎにかけて某所で、新学習指導要領に関連するお仕事。算数と理科が大きく変わったなあと改めて思う。増えたのではなく、今までが少なすぎたのかなあとも。

            ◆

授業の前にあれこれと学生からの質問に答える。

「先生は、好きなスイーツは何でしょうか?」
「先生は、和食と洋食ではどちらがお好きでしょうか?」
「先生は、・・・」

なんのこっちゃと思うだろうが、これも大事な授業の一環。夕食会の企画書を作るためのリサーチなのである。教師は幅広い年齢層の人たちと関わる。小学生からおじいさんおばあさんまで関わる。他者へのアプローチの仕方、理解の仕方を学ばないとやってられない。

夕食会では、私を一人の他者として考え、リサーチの上楽しませるのである。

            ◆

国語科教育法では、句会を行う。
俳句の授業は、句会で行うのが最も楽しくて力がつくと考えている。
名前を隠して、作品そのもので選び合う。

二物衝突(取り合わせ)がわからない学生がいるが、ここが理解できないと俳句にならない。作品を批評する中で解説を加えて行く。作品に対する批評は辛口になる。しかし、どこがおかしいのかをきちんと説明し、こうしたら良くなると言う事を示す事が、大事である。

            ◆

実は、句会の指導で一番難しいのは、この宗匠のコメントなのである。私はジャパンライムから「句会をしよう 〜俳句をつくる、楽しむ、評価する〜」
というDVDを出しているのだが、このDVDの監修をしてくださった東京学芸大学の大熊徹先生に、

「池田先生のコメントが的確だったから、二回目の作句では見違えるように良くなりましたね」

と言っていただいたことがある。
私が一番力を入れているところを評価していただいて、とてもうれしかったのを覚えている。

 宵山に 祇園を走り 決意する

この句が今回の正選句の第一位に選ばれた作品である。私も、この句は気に入った。この句について、参加者であれこれあれこれ話した。面白かったなあ。これが句会の醍醐味である。

            ◆

授業後いくつかの学生の相談を受け、校舎を出た。すると二階のバルコニーに学生たちが集まって何やらやっている。よく見るとお習字である。明日の国語概論の書写で出してある課題を懸命にやっているのだ。

蜩の鳴く夕暮れのバルコニーで、懸命に筆をとって課題に勤しむ学生たち。なかなか良い絵であった。これは通り過ぎるわけにはいかないと思い、少しずつ指導する。すると、ちょっとの指導でグンと良くなるのが書いている本人にも分かる。

「いやあ、マジでハマってきた」

と言いながら、書き続けてる学生たち。
(そうそう。このちょっとの指導で子どもたちが伸びるわけね。将来は私の役を君がやるんだよ。しっかり実力をつけるんだぜ)
と思いながら、指導を重ねた。

蝉時雨が心地よかった。

2008/07/17

「常温の鳥飼」」+「桃様」

どぅひゃひゃひゃ。
参った。

            ◆

行けると思ってやったのだが、ドンピシャであった。
私は甘いお酒が好きなのかもしれないが。

「冷えた鳥飼」+「桃様」=「申し訳ないぐらいうまいカクテル」

ということになる。
あーうまい。

さらに実験。

「氷入りの鳥飼」+「桃様」+「只の炭酸水」=「ん? あの味わいはどこにいったの?のカクテル」

これは失敗。

 

極めつけは、これ。

「常温の鳥飼」」+「桃様」=「(おいおい。これカクテルの名前を登録したらいいんじゃいないか)というぐらいのカクテル」

            ◆

あーっ、うまひひひ。

「パパ!」と呼んだ日

こちらでも降り出すかと思われた空は、湖の対岸の草津方面で大雨をふらした模様だ。そのおかげで、西日を受けて虹を見ることができた。こちらから虹を見るのは割と珍しい。

今宵は満月の一歩手前。雲の合間から見え隠れてしている。そして、娘が初めて私のことを見て
「パパ!」
と呼んだ日である。

            ◆

最近手に入れたCDでお気に入りなのが、これ。

「the ジブリ set」DAISHI DANCE

http://item.rental.rakuten.co.jp/cd/p/2017258/the+ジブリ+set

あの新宿のディスコの怪しい雰囲気を思い出させつつ、その一方でジブリのさわやかさも兼ね備えているという不思議なアレンジメントである。10代の思い出と20代の思い出が何とも言えない具合でミックスされている。

            ◆

特にお気に入りは、「天空の城ラピュタ::君をのせて feat.麻衣 (6'04")」だ。だいたいからして、この曲は私にとって卑怯な曲の代表である。この歌詞を聞いて泣かない親がいるだろうか。(いや、いない:反語)

この歌詞が英語に翻訳されていて、女性の高音で聞かせてくれる。それでもってハウス系のダンスのリズムが心地よい。そして、切ない。

MINIR53のエンジン音を楽しむ事なく、今はこの曲を音量を上げて聞きながら通勤している。

            ◆

で、何気なくyou tubeを見ていたら、なんとありました!!

http://jp.youtube.com/watch?v=o9ZRtGb3bs0

できれば、大きなスピーカーで低音を聞かせて聞いてほしい。
娘は、この曲で踊っている。可愛い。

うーん、すごい時代だ。

しかし、授業も熱い

ふう、暑い。京都は35度である。
しかし、授業も熱い。

            ◆

基礎ゼミで、テキストリーディングが最後を迎えた。二回目の読み込みなので、テキストから発展した扱いもしている。

今回は「男の先生のイメージと女の先生のイメージの違い」を扱ったグループがあった。なんでこんなことになったかと言えば、実践記録を読んでいるとき、てっきり男の先生の実践記録かと思っていたら、女の先生だったということがあったのだ。

それで、何がこの「男らしさ」を醸し出しているのかということで、テキストだけではなく、イメージの世界から探ってみようと言うことになったのだ。

私が今まで出会った女性の先生で、すごいなあと思う先生は、男の先生のすごさと似ている場合が多かった。二三名だけ、女の先生としてのすごさを感じさせてくれた。まだまだ社会は男社会である。だから、その社会で認められるためには、男の所作を身につける必要があるのかもしれない。

しかし、私は女の先生にしかできない指導があると思っている。その事を、この授業で考えさせたいと思った。

そしてもう一つ。男の先生であったも女性的なもの。女の先生であっても男性的なものを活用する必要性のある事も示したかった。

            ◆

もう一つのグループは、ボランティア活動について。ボランティアは、クリスチャニアのもの、儒教的なもの、仏教的なもの、国家体制的なものとさまざまな文脈から現れる。もちろん、民主的なものからも。

で、実践記録は国家体制的なものから民主的なボランティアへと、くぐり抜けて行く姿を描き出しているのだが、この読み取りは非常に難しい。それに挑戦させた後の、今日はこんなテーマであった。

「ボランティアをする側(A)と、される側(B)との関係を図示してください」

というもの。
これは面白かった。

図示すると、簡略化できる一方で切り捨てられる概念が生まれる。分かりやすさは危険であるということを考えるきっかけになったのではないかと思う。

それにしても、この「ボランティアをする側(A)と、される側(B)との関係を図示」という発想は面白く、5つのグループは全部違う図を描いていた。思わず私も参加してしまった。

ただ、一つ気になったのは、学生たちは「ボランティア」というとする側にしかたっていない感じであった。される側の経験があるはずなに、それに気がついていないということだ。ここに気がつくともっと豊かになれるなあと話す。

            ◆

昼休みにコース会議を行い、3限、4限と学生の指導。

一人は書写の指導から進路の指導へ。あれこれ話すあれこれ聞く。もう一人は、夏休みにじっくりと本を読みたいのでアドヴァイスが欲しいとの事。家本芳郎先生を紹介し、私の研究室にある本を見てみる事を勧める。その後、今やっている活動のことをあれこれ聞く。それに対して、私がしてきた事を元にしてあれこれ話す。

いま、自分が何をするべきなのかを理解して実行しようとし始めた学生たちである。夢の実現のためのガイドは、今の私の仕事である。

財務報告会があった

授業のあと学生の相談等に乗る。さらに事務仕事、教授会と続き、その後、学園全体の財務報告会があった。本学は、早くからHPで学園の財務情況を公開している。この10年ぐらい前の財務の状態から、今の財務状態を説明し、今後の学園の進む方向を考えると言うものである。

            ◆

財務関係のことは、私には全く分からない。説明を聞いて、配布された資料を見ながらお金の流れを追いかけて、ははあと分かる程度である。

しかし、これを仕事としてやっている人が社会にはたくさんいることを思うと、つくづく
(私は、会社員にならなくて良かったなあ)
と思う。私にはできない。

            ◆

本日、「いい先生になろう!!」という京都橘大学児童教育学科ブックレットが完成した。私は生徒指導と国語科教育について書いた。完成したので他の先生が書かれたものも読めたのだが、これが実に良い。

自分たちのテリトリーの物を褒めるのもなんだが、実に良い。非売品で関西の高校生に配布されるものになると思うが、機会があったら手にしてほしいと思う。私たちの授業に対する思いが、具体的な形となって提示されている。

Rimg0110

            ◆

で、財務報告会に向かうとき、このブックレットを読みながら歩いていたのだった。財務報告会が終わって部屋を出るとき、財務担当の職員さんにお礼を申し上げた。

『ありがとうございます。私には絶対できない仕事です。学園の土台をよろしくお願いいたします』
すると
「いえいえ、私たちの仕事なんて些細なものです。先生の持たれているブックレットの内容に比べれば、大した事はありません」
と。
『いや、そんなことはありません。私にはできない仕事をありがとうございます。私はその仕事はできないので、私の仕事として学生たちをびしびし鍛えようと思います』
と。

本当にそう思っている。私たちが教育と研究に没入できるのは、大学職員さんたちがしっかりと支えてくれているからだと思う。ありがたことだ。

2008/07/16

子どもたち、やるなあ

いやあ、いいなあ。
いまや小学生が一人一台持っていると言われているDS。これを使って鬼ごっこか。
子どもたち、やるなあ。
単純にやってみたいな。

引用開始 ーーーーーーーーーー

DS鬼ごっこで遊ぼ 無線通信で“情報戦”

2008年7月12日 13時50分

車の陰に隠れてニンテンドーDSを操作する小学生=東京都世田谷区で
写真

 東京都内の狭い遊び場で、ただ追いかけっこをするだけではつまらない−。そんな子どもたちが、任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を使った独自の鬼ごっこを考え出した。昔ながらの遊びとハイテクの人気ゲーム機の取り合わせが、ちょっとしたブームになっている。(中沢誠)

 この遊びを楽しんでいるのは、世田谷区池尻地区の小学生たち。

 どのように編み出したのか、その経緯ははっきりしないが、子どもたちは「DS鬼ごっこ」と呼び、放課後になるとDSを手に地元の児童館に集まる。

 DS鬼ごっこは、画面に書き込んだ文字や絵を無線で通信し合う「ピクトチャット」という機能を活用。「鬼が来た」「○○君が鬼になった」などと情報を交換しながら鬼から逃げる。鬼が仲間のふりして偽情報を流したり、ちょっとした駆け引きもある。

 約三十メートルの範囲でしか通じない機能だけに、建物の中や隠れる場所の多い路地裏などが格好の遊び場となっている。都会の狭い遊び場を逆手に取った遊び方。子どもたちに聞くと、「みんなで協力し合って逃げるのが楽しい」という。離れ離れになりながら、つながっている連帯感が人気の秘密だ。

 DSはゲーム以外にも、中学校の授業などにも幅広く活用され、話題になっている。任天堂広報部は「鬼ごっこに使うことは想定もしていなかったが、おもしろい。DSは創造性を発揮するというコンセプトで作られただけに歓迎したい」と話す。

 鬼ごっこについて詳しい東京・渋谷の児童施設「こどもの城」事業本部長の羽崎泰男さんは「鬼ごっこは伝承の遊びで、時代ごとに都合のいい形に変わってきた。今の子どもはゲーム性が高くないとだめ。DSは大人の仕掛けという面もなくはないが、時代を反映した遊びといえるだろう」と話している。

(東京新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008071290135030.html

引用終了 ーーーーーーーーーー

明日の教室でやってみます?

さらに、グーグルマップやグーグルアースを使った鬼ごっこは考えられないかな。あべたかさんや洲巻くんなら考えられそうだけど、どう?>あべたかさん、洲巻くん。

2008/07/15

常用漢字の改訂

常用漢字の改訂がもめているらしい。

引用開始 ーーーーーーーーーー

常用漢字改訂、「俺」で大モメ

7月13日8時0分配信 スポーツ報知

 問題は「俺」−。文化審議会漢字小委員会の常用漢字表改定作業が、来年2月の最終案作成に向け大詰めに入る。現在の1945字からどれだけ増やすかが焦点。第2次追加案に残った188字の中では意見の隔たりが大きい漢字もあり、絞り込みには、まだ曲折がありそうだ。特にもめているのが「俺」という漢字。普段の生活ではごく普通に使われているこの字も「子どもに教えるべきものか」などとの意見もあり、結論は先送りされている。

 小委は04〜06年の新聞や出版物から3500位までの漢字出現頻度を分析し、上位の漢字を中心に追加候補を選ぶ作業に入っている。

 5月の1次案では「挨拶(あいさつ)」のように熟語としてのみ使用頻度が高い漢字54字を含め、274字まで絞り込んだ。6月16日公表の2次案では「鬱」が残る一方で「叩」「濡」「覗」といった漢字が「仮名書きで済む」などと落選した。

 「匁」とともに外す予定だった「斤」は「パンを数えるのに使う」と一転残留。1次案では候補にもならなかった「嗅」が「日常生活でよく使う」と“抜てき”されるなど、議論は右往左往している。

 その中でも1次案から特にもめているのが「俺」。もちろん日常生活で頻繁に使われている言葉で、本やドラマのタイトルなどにも普通に使われている(プロ野球の中日・落合博満監督の代名詞「オレ流」は自著の表記ではカタカナになっている)。

 だが委員の間では「相手との距離を測る重要な言葉」「子どもに教えるべきものか」と賛否は分かれ、結論は先送りされている。

 教育評論家の尾木直樹法大教授は「『俺』というのは、常用されている言葉。ある知事も『俺は〜』と言っている。『言葉として汚い』という意見もあるのかもしれないが、上品か下品かという対立的なとらえ方はできない。言葉というのは現実での使われ方で決まってくるもの。きちんと教えるべきです」と訴える。

 「僕自身は『俺』という言葉を使わないが」とした上で尾木氏は「友人では『俺』という人が圧倒的に多い。ただ公的な会議では『私』を使うなど、きちんと使い分けをしています。僕にとっては『俺』と言われると親しみを感じますよね」と自らの体験を交えながら話した。

 次の小委は15日に開催される。文化庁の担当者は「これから音訓など読み方を含め、一つ一つ詳細に検討するので、もっと意見の相違が出てくるのでは。予定通りに審議が進めばいいが…」と心配顔だ。

 ◆常用漢字表 法令や公用文書、新聞、放送など一般の社会生活で、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安。1946年に制定された当用漢字を基に、81年に1945字を定めた。ほかにも漢字使用の目安や基準としては、小学校6年間で学ぶ教育漢字(1006字)、常用漢字に含まれないが戸籍に記載できる人名用漢字(983字)、コンピューターで処理するために規格を定めたJIS漢字(第1水準2965字、第2水準3390字)などがある。

最終更新:7月13日8時0分
スポーツ報知

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080713-00000002-sph-soci

引用終了 ーーーーーーーーーー

           ◆

小学校1年生の頃である。時代劇を見ていた私は、父親が親父であり、出てくるの敬語が、お出ましであると理解した。そして、仕事から帰ってきた父親を玄関まで迎えに行って、最大の敬意を払って、

『親父のお出まし!』

と叫んだ。すると、父親は頭に来て一週間口を聞いてくれなかった。私は何がなんだか分からなかった。

           ◆

小学校3年生の頃である。俺が僕の別の良い方であると言うことを理解した私は、母親の前で

『俺は、こっちがいいな』

と言ったところ、「いつからそんな不良になったのだ!」と母親にこっぴどく叱られた。私は新しい言葉を覚えたのを使ってみたかっただけなのだが、何のことだ輪からなかった。

           ◆

子どもは、いろいろな文脈で言葉を覚えて行く。そして、その文脈でしか正しい意味を持たないことを理解せず、違う文脈で使ってしまい怒られるのだ。そうして一つ一つ使い方を覚えて行くのであろう。

だから、言葉遣いの悪い子どもや学生を見ていて時々思うのは
(こいつ、悪気があって使っているんじゃないのかもなあ)
ということだ。あのときの自分を思い出し、

『ちょっと待て。ここではそういう風には使わないが知っているか?』

と時間の許す限り教えなければなあと思っている。
ああ、教育とは実にかくのごとしである。

ちょっとセーブ気味で

娘は10ヶ月検診を終え、大きな問題もなく育っている。ありがたいことである。検診に行くと同じ月齢の赤ちゃんたちが集まっているわけで、どうしても比べてしまう。髪の毛の量、歯のはえ具合、はいはいの様子、離乳食の進み具合などなど。ま、意味のないことではあるが。

           ◆

とうとう新しいムービーカメラを買ってしまった。Xactiである。もちろん、防水機能つきである。150cmまでオッケーである。これで雨の中でもプールでも水遊びでもオッケーである。思ったよりも、暗いところでの撮影が好調である。水遊びに寝顔や寝相を撮ってやろう。

           ◆

と思ってあれこれしていたら、なんと風邪を引いてしまった。お腹と熱である。参ったなあ。これから前期の閉めに入るのに。

ちょっとセーブ気味で行こう。

2008/07/14

「伝える極意」の再放送が、明日

私が出演した回の、NHK教育テレビ「伝える極意」の再放送が、明日あります。午前10:00から10:15の15分番組です。テーマは、「話し合い」についてです。

良かったらご覧下さい。

集中して消すんだよ

娘を水浴びさせてから、仕事に取りかかる。さすがに、締め切りのことを考えると取りかからなければならない。まとまった時間を2時間ずつ設定して、あれを2時間、これを2時間と言う感じでやるようにしたい。

今年中に出す本であるからにして、急がねば成らない。

           ◆

集中して取り組むのだが、音楽は流す。iTunesから流しているのだが、これが奥さんには不評である。ま、リビングの中央にどーんと構えてやっているのだから仕方がないと言えば仕方がないのだが、奥さんは私が音楽を聴きながらやれることが不思議なのである。

嘗て中学校一年の時の担任であった、藤沢政光先生が何気なく話されたことが残っている。

「この日本で、何の音もしないところなんてないんだなあ。うるさいと勉強できないってのは、ダメだ。集中すれば、騒音は消えるもんだよ。集中して消すんだよ」

子どもながらに、なるほどと思ったものだ。

           ◆

なもんで、音楽が消える瞬間が私の集中している瞬間なのだ。相変わらず耳鳴りもあるので、耳鳴りを音楽で消し、その音楽が意識の外側に行ったとき、私は集中しているのである。

ま、この辺りが伝わりにくいんだけどね。

2008/07/12

「鳥飼」

うーん、久しぶりにうまい酒に出会った。
鳥飼」である。

            ◆

先日の「伝える極意」の収録が終わって帰ろうとしたら、撮影に協力してくださった学校の先生が、

「これ、私が一番気に入っている九州の焼酎です。お土産にどうぞ」

と渡してくださった。

            ◆

私は、ビールと純米日本酒がメインで、焼酎、ワイン、ウイスキーなどはさほど嗜まない。ではあるが、せっかく頂いたものであるし、なおかつ熊本の肉と空と緑と子どもたちに心を奪われていたので、その思いも一緒に頂きたいと思い帰宅してすぐに封を切って飲んだ。

『うまひ!』

である。

            ◆

もちろん、私が純米酒を好んでいるからなのかもしれないが、この「鳥飼」は米焼酎であって、その吟香はすばらしい。帰宅してチョビチョビ味わっていたのであるが、すぐになくなってしまいネットで次を注文してしまった。

            ◆

酒は、その土地の空気を半分口に含ませながら飲むとうまい。と、永六輔さんが言っていたのを覚えている。だから、地酒は地元で味わうのがいいのだと思う。オリオンビールも、瑞泉も、バドワイザーも、紹興酒も、東京で飲んだ時は、へ?っという味だったが地元で飲んだ時は本当にうまかった。

だから、この「鳥飼」。機会があれば、熊本の風と一緒に味わってみたい。それがかなわない今は、あの収録を思い出しながらあの余韻で味わうことにしよう。

書道部の作品展が建仁寺で

山中越えで京都市内に入る。学生の書道部の作品展が建仁寺で行われている。これを見に行くためだ。

国語科教育法で指導している学生たちが、招待状を持って研究室にやってきた。スケジュールを確認すると珍しく土曜日が空いている。ということでスケジュールを入れて見に行く。

建仁寺は、祇園にある禅宗のお寺である。栄西が開いたお寺である。その中にある離れを二つ借りての作品展である。深閑とした境内ではあるが、さすがに暑い。しかし、苔むした庭には竜胆が咲き、いい感じのロケーションでの作品展である。

そこに娘を連れて行って良いかどうか。部長に確認したところ構わないという。ならば、安心して行こう。

            ◆

娘は、外面が良いのだろうか。泣くこともなくニコニコしながらお寺の畳に座っていた。学生たちがやってきて声をかけて、相手をしてくれるもんだからご機嫌なのだろうか。

びっくりしたのは今年卒業した学生たちが、見に来ていたことだ。仲間の一人は大学院に進学したので、そこを宿にして集まっているのだろう。彼女らも娘に会えて喜んでくれた。娘は、彼女らに抱っこされても泣かない。すごいことだ。私の教え子だと分かっているのだろうか。

学生たちの日頃の字を知っているだけに、書道の字も楽しみであった。私は草書になると分からないことが多いのだが、それなりに楽しめた。作品展は、明日までやっています。無料ですので近くにおこしのさいは、立ち寄ってやってください。お茶とお菓子が出ます。

            ◆

この頃、娘はさらに活発になってきた。汗疹もできてきた。生まれながらにして髪の毛が多いのもその理由の一つだ。髪の毛は胎内筆を作ってあげたいので、できる限り伸ばす方針。ちょっとかわいそうだ。

そこで髪の毛を頭の上にゴムで止めて、顔にカーマインローションを塗ってあげる。顔は白くなる。何かに似ている。「バカ殿」である。すまん。生まれてまだ10ヶ月なのに、バカ殿にしてしまった。

ま、可愛いからいいか。
可愛い怪獣。
可愛いバカ殿である。

もちろん、私は親ばかである。

授業づくりネットワーク2008 in 仙台

この夏の講座のご案内です。仙台です。お待ちしております。私は二日目に出ます。

引用開始 ーーーーーーーーーー

「授業づくりネットワーク2008 in仙台」

〜授業成立の基礎技術 考える教師・チャレンジする教師を目指して〜
  主催・NPO法人「授業づくりネットワーク」
  後援・宮城県教育委員会 仙台市教育委員会 お笑い教師同盟

 今、教室では少しぐらいつまらなくても、子供たちはおとなしく座って
いるものだという「常識」は成立しなくなっています。
 教師達は以前の少し安定した時代に育っていますから、この状況を前に
して、困惑するのは当然です。しかし、手をこまねいていては前に進むこ
とはできません。時代は新たな教師力を要請しています。
 本集会では新たな教師力のキーワードとして、「自ら考える教師」と「果
敢に挑戦する教師」をあげました。昨年の「授業成立の基礎技術」を引き
継ぎながら、参加される皆さんと一緒にその課題追求に取り組みたいと考
えます。
 東北仙台でお会いできますよう、皆さんのご参加をお待ちしています。

■開催日
  8月11日(月)〜12日(火)

■会場
  東北福祉大学 国見キャンパス 1・2号館

           http://www.tfu.ac.jp/

  宮城県仙台市青葉区国見1丁目8番1号
 (アクセス)
  ・JR仙山線 仙台駅乗車 東北福祉大前駅下車 徒歩5分
  ・仙台駅前 バスプール仙台市営バス24・25番乗り場乗車
   北山→子平町循環 25分
  ・東北福祉大前バス停下車すぐ

■ 8月11日 (月)

9時30分〜10:00 受付

  全体進行:遠藤安孝(宮城・富谷町教育委員会)

10時00〜10時10分 オープニング企画

10時10分〜11時50分 全体講座
           「教師の説明力を鍛えるー保健教育を例にー」
           講師 岩倉 政城(尚絅学院大学教授)

 教師が使う言葉(指導言)で一番大事なのは「説明」であると言います。
学習者に「わかりやすく+おもしろく」伝えるにはどうしたらよいか。講
師の岩倉政城氏は大学の講義で学生たちから絶大な人気を得ています。も
ともと歯医者さんですが、講義を行うにあたっては末広亭に何度も足を運
んで「楽しく伝える技術」を研いたそうです。氏の実際の講義(60分)
とQ&A(40分)で岩倉式講義術の極意を伝えます。

  対話者:佐内信之(東京・杉並区立方南小学校)
      中屋紀子(宮城・宮城教育大学)

11時50分〜12時50分 昼食休憩

12時50分〜14時50分 Mini−1グランプリ2008開催!

  企画責任者・土作彰(奈良・広陵町立広陵西小学校)

 料理の世界では、一流の料理人はネタの味を数倍にも数十倍にも引き出
し、素晴らしい料理を創り出すといわれています。教師の世界、特に授業
づくりにおいても全く同じ事がいえます。「活き」の良いミニネタの「味
=良さ」を、いかにして数倍、数十倍にも引き出すのか?これは教師の授
業展開力にかかっています。一流の教師の授業では、わずか数分間にもそ
の卓越した授業展開力の片鱗が伺えるといいます。我こそはと思わん方は
是非名乗りを挙げ、各地の予選会にご応募下さい。お待ちしております!
 一般参加も受け付けます。参加資格は教職歴15年以内です。昨年に続
く企画です。

  審査委員:上條晴夫(授業づくりネットワーク代表)
       鈴木宣昭(授業づくりネットワーク編集長)
       田中博史(前年度チャンピオン)

15時00分〜17時00分 課題別レポート検討会

 コメンテーターによる課題に関するミニレクチャーの後に、3本の課題
レポートを検討します。「発表15分+検討15分」です。
*レポートは「たのしい実践」「あすの授業」「ミニネタ2本(雑誌1頁)」
のいずれかの形式です。コメンテータを紹介します。

 1・安心を生むグループ学習の工夫
     コメンテータ:石川晋(北海道・広尾町立広尾中学校)
     司会:平山雅一(北海道・三笠市立三笠中央中学校)
 2・ミニネタ教材づくり
     コメンテータ:土作彰(奈良・広陵町立広陵西小学校)
     司会:佐々木潤(宮城・石巻市立湊第二小学校)
 3・エンカウンターで学級づくり
     コメンテータ:八巻寛治(宮城・仙台市立向山小学校)
     司会:堀多佳子(宮城・仙台市立小松島小学校)
 4・どの子も発言できる授業づくりの工夫
     コメンテータ:菊池省三(福岡・北九州市立貴船小学校)
     司会:片野靖久(茨城:常陸大宮市立大宮小学校)
 5・社会科ワークショップ型授業の工夫
     コメンテーター:江間史明(山形・山形大学)
     司会:阿部隆幸(福島・本宮市立糠沢小学校)
 6・楽しい家庭科授業の工夫
     コメンテータ:中屋紀子(宮城・宮城教育大学)
     司会:坂本亜紀子(宮城・東北学院中・高等学校)
 7・誰でもできるICT活用授業
     コメンテータ:佐藤正寿(岩手・軽米町立笹渡小学校)
     司会:高橋章(山形:山形市立桜田小学校)

 *講座の詳しい内容は次のアドレスをご覧ください。

        

http://jugyo.jp/nw2008natu/index.html

18時00分〜20時00分 ネットワークパーティ(希望者のみ)

■8月12日(火)

9時30分〜10時00分 受付

  全体進行:米望久美子(埼玉・さいたま市立与野八幡小学校)

10時00分〜12時00分 教師力UPワークショップ講座

1・ミニエクササイズで学級づくり
     講師:八巻寛治(宮城・仙台市立向山小学校)
        遠藤安孝(宮城・富谷町教育委員会)
2・勇気づけの学級づくり〜アドラー心理学と学級づくり〜
     講師:赤坂真二(新潟・上越教育大学)
        加藤恭子(北海道・伊達市立東小学校)
3・理科実験授業ミニネタ集
     講師:真田伸夫(山形・寒河江市立白岩小学校)
        佐竹康弘(山形・寒河江市教育委員会)
4・「言語力」を鍛える授業の工夫(小学校)
     講師:菊池省三(福岡・北九州市立貴船小学校)
        渡邉謙一(福島・郡山教育研修センター) 
5・「言語力」を鍛える授業の工夫(中学校)
     講師:池田修(京都・京都橘大学)
        藤原友和(北海道・函館市立戸井西小学校)
6・「学び合い」授業、最初の一歩(社会科を中心に)
     講師:阿部隆幸(福島・本宮市立糠沢小学校)
        増川秀一(山形・寒河江市立三泉小学校)
7・家庭科実習をこうする!
     講師:中屋紀子(宮城・宮城教育大学)
        江口凡太郎(北海道・留辺蘂高等学校)
8・学習ゲームで国語の力を育てる
     講師:上條晴夫(宮城・東北福祉大学)
        秋澤美加子(岩手・奥州市立真城小学校)
9・小学校英語をこう教える! —標準教材の生かし方
     講師:梅本裕(京都・京都橘学園)
        山寺潤(北海道・厚沢部町立美和小学校)
10・特別支援教育に学ぶ教材・教具づくり
     講師:池田康子(神奈川・川崎市立下河原小学校教諭)
        上原淑枝(神奈川・川崎市立百合丘小学校教諭)

 *講座の詳しい内容は次のアドレスをご覧ください。

        

http://jugyo.jp/nw2008natu/index.html

12時〜13時00分 昼食休憩

13時〜14時10分 お笑い教育祭り2 お笑いが教室を変える!

  企画責任者:上條晴夫(宮城・東北福祉大学)

講座名:教室の空気を作る!
     講師:佐々木潤(宮城・石巻市立湊第二小学校)
講座名:教室の空気を温めるお笑い変身パフォーマンス
     講師:田中光夫(東京・羽村市立栄小学校)
講座名:お笑い教師トーク術
     講師:土作彰(奈良・広陵町立広陵西小学校)
講座名:フォローの教育技術
     講師:赤坂真二(新潟・上越教育大学)

 *講座の詳しい内容は次のアドレスをご覧ください。

        

http://jugyo.jp/nw2008natu/index.html

14時20分〜16時00分 全体講座
          「フィンランド教育に学ぶ対話型授業」
           講師 北川 達夫(日本教育大学院大学客員教授)

 フィンランドはご存じの通り「PISA」の名で知られる国際的な学力
調査で世界一をとって注目を集めている国です。北川氏はそこで大使館員
として働き、現在は、そのフィンランド教育を中心にした欧米式教育をた
くさん紹介しています。北川氏はフィンランド教育の成功の秘訣を「対話」
であると言います。フィンランドの教育メソッドの中心には「対話」があ
って、価値観が違うもの同士が、その違いを前提としてお互いの考えをす
り合わせながら、より高い着地点を見つけていく力を身につけていきます。
「会話(=おしゃべり)」でもなく、「議論(=相手を論破すること)」で
もない「対話」の力を身につけることを通して、世界を意識した「問題解
決能力」を身につけた人材づくりを目指します。日本の未来の教育を考え
る上で、いま北川講演に大注目です。

  対話者:石川晋(北海道・広尾町立広尾中学校)

16時10分〜16時20分 エンディング企画

【参加費】
(2日間)授業づくりネットワーク会員
            社会人 7000円
            学生  3000円
     一般社会人        8000円
     一般学生        4000円

(1日のみ)授業づくりネットワーク会員
                       社会人  4000円
                       学生    2000円
           一般社会人      5000円
           一般学生       3000円

*大会当日会員の申し込みをされた方は、受付で手続き終了後、参加費の
 差額分をお返しします。

 なお、宿泊につきましては特に、斡旋を考えておりません。

【昼食・夕食】
各自でお願いします。ただし、1日目のネットワークパーティは夕食を
兼ねています。

【ネットワークパーティー】
 会場 仙台ガーデンパレスホテル
 〒983-0852 仙台市宮城野区榴岡四丁目1番5号 
 TEL:022-299-6211 FAX:022-299-6248
 仙台駅東口から徒歩3分
 参加費 一般5000円 学生3000円

●申し込み方法

★参加費、パーティ代は当日払いになっています。
★下記について、HP、Eメール、FAXまたは郵便でご連絡ください。

(1)お名前・住所などについて
  ・お名前
  ・会員社会人・会員学生・一般社会人・一般学生の別
  ・勤務先名
  ・郵便番号
  ・住所
  ・電話番号
  ・FAX番号
  ・Eメールアドレス
(2)参加日・パーティについて
  ・参加希望日・2日間・1日目のみ・2日目のみ
  ・パーティ参加・不参加
(3)課題別レポート検討会について
  ・参加希望検討会番号
  ・第1希望(    )
  ・第2希望(    )
  ・第3希望(    )
(4)ワークショップ型講座について
  ・参加希望ワークショップ番号
  ・第1希望(    )
  ・第2希望(    )
  ・第3希望(    )
 * 講座の詳しい内容は次のアドレスをご覧ください。

     

http://jugyo.jp/nw2008natu/index.html

☆ 申し込み後、1週間以内に連絡がない場合は、恐れ入りますが、再度
 ご連絡ください。
☆ 申し込みの締め切りは8月9日です。
☆ 定員に満たない場合は、当日受付も行いますが、希望するワークショ
 ップに参加できない場合もありますので、ご了承ください。

●申込先
(HPの場合)

http://www.jugyo.jp/nw2008natu/form.html

(Eメールの場合)

nw2008natu@jugyo.jp

(郵便・FAXの場合)

〒162-0814 東京都新宿区新小川町6-12
授業づくりネットワーク事務局
TEL&FAX 03-3269-3715

引用終了 ーーーーーーーーーー

2008/07/11

トップ合格を目指せ

しかし、教員採用試験の不正には空いた口が塞がらない。嘗て私も噂で聞いたことがあるが、私の周りにはなかったので噂だろうと言う感じであった。しかし、今回の九州の騒動は、想像を遥かに上回るひどさだった。

今日の国語科教育法ではその話に触れた。

           ◆

『間違えてはけいないのは、コネと人脈は違うと言うことである。コネは本人の実力とは関係のないもである。多くは人間関係というか力関係で動くものである。人脈は本人が努力して築き上げるものである。

若者は人脈がない。だから、安易にコネに走ろうとする。または、おせっかいにもコネを使おうとする者がいる。私はそれはつまらないと思う。自分の人生である。五合目から登る山は楽かもしれないが、面白くはないのである。

「でも、先生、そんなこと言ったってコネがあって受からない人がいるじゃないですか」

と諸君は思うかもしれない。私もこの日本で一つだけあって、他のどこにもないとは断言できない。

しかし、若者よ。そんなことを考えても仕方がない。前向きに考えるのだ。コネで採用が決まろうと、それは一部であり全部ではない。トップ合格せよ。誰にも文句を言わせないトップ合格せよ。コネも何も関係ない。実力である。そして、君が採用の人事に関わることになったら、そしてそこに不正があれば、正すのだ』

           ◆

青臭いと言われればその通りかもしれないが、私は教師は青臭くていいと思っている。

教職を目指す四回生諸君、トップ合格を目指せ。

2008/07/10

うひゃあ、あと三人です。

うひゃあ、あと三人です。

指導の結果が出る

昨晩、寝ようと思ったところに電話。最初に担任した生徒からである。久しぶりに話す。近況報告を聞いて、こちらのことも話す。

まあ、この生徒はいろいろとあって面白い生徒だ。なんでそんなに遠回りをするのだろうかと思うぐらいに、いろいろなことをしている。クラッシック音楽、ドイツ語、コンピュータ。でも、彼はやがては教育の世界に戻ってくると思っていたら、今はやっぱり教育の世界に足を踏み入れていた。とある塾の塾長をしているとのことだ。

やがて、塾ではなく小学校か中学校の先生を目指すことになるであろう。そんな気がしている。

           ◆

基礎ゼミでは、フィールドワークの振り返りの二回目を行った。

現在、児童教育学科の二回生は、特定の組織に入り、特定の子どもを追いかけるというフィールドワークを行っている。学校や児童館、塾やボランティアで出会う子どもたちから特定の子どもに注目して、その子どもとの関わりを記録として残すのだ。学級通信風にまとめてそれを提出するのである。

この通信を元にそれぞれが自分のフィールドワークを振り返る。書き込み回覧作文形式で振り返るのである。

私も一緒に学生のレポートを読んだが、一回目に比べてグンと良くなっている。

1)子どもを追いかけようとしている。
2)子どもとの会話文が多くなっている。
3)現状分析から、次の一手を考えようとしている。

これらがそれぞれの学生のレポートに現れ始めている。これが良かった。指導の結果が出ると言うのは、指導者としても非常にうれしいものである。

           ◆

うれしいので、今日も桃ビールにしよう。

2008/07/09

「桃ビール」である

入門ゼミの後、某高校の校内研修会の講師として出張に出向く。「読むことと学ぶこと」というテーマで3時間近く。

学力とは何か、学ぶとは何か、読むとは何か、読むからどう発展させるべきなのか、個人から集団への展開はどのようにするのかなどについてあれこれと事例を挙げながら話す。

期末考査の採点を行う時間に行われる研修会だけに、ちょっと短めに終わろうと思っていたのだが、結局予定通りに終わる。すんません。

ではあるが、会場からの質問などからするとまあまあの満足はしてもらったのではないかと思う。今回は講座修了後の感想を用意しなかったので、あくまでも推測である。

程よい充実感。

           ◆

山科駅近辺のスーパーに立ち寄ると、なんと桃様が4つで298円であった。これはやらねばならぬ。近くの酒屋さんで「シメイトラストビール」のホワイトラベルを購入。夏を迎える儀式の「桃ビール」である。

一部には、熱烈なファンがいるのだが、一部では
「許せない」
とか
「勿体ない」
とか
「そもそもおかしいのではないか」
という声もあるのだが、やってみれば実に美味しい。
過去のブログにも書いてある。

           ◆

テラスに出る。Rimg0029_2
娘が網戸の向こう側で手を振る。
可愛い。

今日の夕方からの風は琵琶湖から比叡山へと吹き抜ける。これが涼しい。
その風を受けながら、今シーズン一杯目の桃ビールを味わう。

ああ、今年も無事に夏を迎えられた。

コーヒーを入れてあげた

教育実習報告会を私的に公的に行う。

私的なのは、研究室に報告に来た学生たちと。教育実習では多くの学生たちを実習に送り出し、中高のご指導を仰ぐ。ありがたいことである。しかし、今回聞いたのは学生の言う通りであればちょっと憤慨ものの指導であった。通常の教育実習では考えられない指導であり、憤りを感じた。

実習中にヘルプのメールが来たので、あれこれ助けは出したが、そんなにひどい事情とは理解できなかった。学生が倒れずに乗り越えることができたので良かったが、場合によってはと思ってしまった。そんな状況のところを実習生に指導もせずに任せっきりというのは、学校の通常の体制としても信じられないものがあった。無事に帰って来れて何よりである。

もう一人来ていた学生もあんぐりである。ちなみにこの二人の共通項は、実習の終了がどたばたしていて、生徒から花束や色紙を貰えなかったこと。ちょっと落ち込んでいたが、しかたがない。そういうこともあるってことだ。

よく頑張ったので、卒業生にしか出さないコーヒーを入れてあげた。これで良しとせよ。

            ◆

公的には6限に教育実習3という授業で行う。高校に実習にいった学生二人、中学が二人である。実習を経たということで話すこと、語ることに力がついていると感じられた。

発表したのは、国語科教育法で指導した学生たちだが、実習の前に指導したことを活かしながら取り組み、それなりの達成感を得たようだ。それぞれの学生がそれぞれ実習前に比べると力をつけているのを感じられるのは、ありがたいことである。実習校の先生方に感謝したい。

            ◆

授業が終わり帰宅の準備をしていたら、研究室に訪問者。実習を経て教職の道を改めて考えて願書を出すことにした学生の相談に乗る。

私にできることは限られているのだが、その場でできることはした。進路選択に関して、私はできる限り妥協はしないことを勧めている。もちろん、自分の努力も大事だが、きちんと頼れるところは頼るべきだと考えている。親のコネとかそういうものではなく、自分で手に入れてきた人脈などは多いに活用すべきであると言うことだ。

夜の8時を過ぎに、研究室の明かりを頼りにやってきて相談をする。これは大事なことだと思う。実際、こういうぎりぎりの粘りで人生は決まって行くのを私はいくつもの例で知っている。かくいう私自身もそうだったこともある。努力をしないものの向こう側にそんなに良い人生が待っているとは思えない。ぎりぎりまで努力を重ねよ。

            ◆

採用試験も踏ん張りどころだ。
頑張れ。

2008/07/08

「伝える極意」三回目出演

今日は、「伝える極意」三回目出演の放映があった。番組自体は七回目。今回のテーマは「話し合い」だ。ほんの数週間前の収録だったが、テレビを通してみる子どもたちを懐かしく思った。

            ◆

この伝える極意という番組は、番組の構成としてテーマに即した極意を三つ提示することになっている。「話し合いの極意はなんですか?」と問われたら、みなさんならどう説明するであろうか。

通常この極意は技術にまとめることが多いのだが、私は今回はこれをやめた。何のために話し合うのかということを中心に、話し合いを考えていくことが大事だと判断したからである。

            ◆

話し合いは、バズセッション、討論、討議とさまざまなものがある。もちろん、事前にディレクターさんと打ち合わせをして、この方向で行こうというものは決めてある。

しかし、相手は初対面の子どもである。思った通りに行かないというのが普通だろう。だから、授業案も番組案も作ってあるが、多くは現場判断である。

収録は一泊二日であったので、私は初日にクラスの様子を確認してどのように授業を焦点化するかに最大の力を注いだ。そして、授業案を事前のものとは別に二つ作った。そしてそのうちの一つが採用された。

            ◆

話し合いは、様々な価値観や体験があるほうが豊かになる。しかし、それだと話し合いがバラバラになることもある。これをコントロールするのが、話し合いの目的であり、司会者である。

話し合いの目的について、学級活動に関わって授業を作ろうかとも思った。しかし、学級のルールについて私が入ってしまうと、収録が終わってからの学級経営が面倒くさいことになるかもしれないので、ここに触れないようにしなければと思った。

そうだとすれば、どこかにフィクションの世界を設定して、フィクションの世界をコントロールするための話し合いという場面設定を考えてみた。

司会は、学級を見ていて彼が出てくるであろうと判断していたのだが、その通りになった。司会が出ないときには、私がやるつもりでいたが、
『私がやる? それとも誰かがやる?』
と聞いたところ、彼が僕がやりますと言ってくれたので、私は
『じゃあ、3分間ね。私は下がってみていますから』
と下がっていた。番組ではキッチンタイマーが鳴っているのが映っていたが、そういう事情であった。

            ◆

話し合いは、民主主義の社会を選択している私たちには、非常に大切な活動である。多数決で世の中を決めるのが民主主義ではない。話し合いで利害や条件を調整して、今よりも少し良い社会を作る。その権利の主体が民にあることを定めているのが民主主義であると私は理解している。

社会は、居心地の良い人と悪い人がいて、良い人は悪い人がいないかちょっと気を使う。悪い人はちょっと勇気を出して、居心地が悪いことを伝える。

もちろんさらに、話すのが得意な人もいれば苦手な人もいる。得意な人は一歩下がって苦手な人がいないかを確認してみる。苦手な人は勇気を出して一歩前に出て話してみる。そうして、今よりも少し良い社会を作ろうとする営みを続けることが大事なんだと思う。

その経験を学校で、少しずつでもできればいいなと思っている。

            ◆

さ、次回の収録は何だf(^^;。
あと、二回収録がある予定です。

あ、それからこの回の再放送は、7/15(木)の10:00から10:15でNHK教育テレビであります。

私もパッチンしたいわー

学会から帰ってきたら、娘がずいぶん立つようになっていた。最長不倒時間は7秒ぐらいになるであろうか。

つかまり立ちから手を離すのではなく、座っているところから突然立つ。ミーアキャットのようである。この様子だと今月中に歩き出すかもしれない。人間の成長ってのはすごいと改めて思う。

            ◆

娘は生まれた時から髪の毛が豊かだったので、今は結構伸びている。パッチン止めやゴムで前髪が目に入らないようにしている。

先日、奥さんが娘を連れてマンションを出ようとしたらエレベーターで二人の男の子を連れたお母さんと会ったそうだ。すると、

「いーわねー。私もパッチンしたかったわー」

と言われたそうだ。男の子二人ではパッチンができないとのことである。なるほど、女の子の赤ちゃんに恵まれるというのは、そういうことでもあるのかと感心。

さらに、同じマンションで髪の毛がまだ生えてこない、娘より年上の女の子の親御さんにも

「いーわねー。私もパッチンしたいわー」

と言われたとのこと。
たかがパッチン、されどパッチンなんだなあと思う。

            ◆

朝起きると、琵琶湖は雷。
久しぶりに激しい雨が湖面をたたいている。
風に従って雨が集められ、湖面を揺れるように走って行く。

空と湖との間が消えて行く。
こういう一日の始まりも、なかなか良い。

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2008/07/07

もうすぐ200000ヒット

気がついたら、もうすぐ200000ヒットです。
ありがとうございます。

近辺の方、前後の方、ビンゴの方。
是非コメントを残してくださいね。

日本カリキュラム学会

京都から徳島までミニクーパーSで往復。日本カリキュラム学会で発表である。正式には、

日本カリキュラム学会第19回大会(於 鳴門教育大学)自由研究発表
「ワークショップ形式による,教師の統率力向上プログラムの可能性」

ということで、山田雅彦(東京学芸大学)、池田 修(京都橘大学)、山口裕也(早稲田大学大学院)の三人の共同研究である。ワークショップ形式の研修の効果測定の一方法を提案しようと言うものだ。

この発表がどのような評価を得たのかは、発表を聞いた方にお任せするので詳しく書かないが、私たちはそれなりの手応えを得たと思っている。進むべき方向が見えたという感じだ。

            ◆

京都から会場の鳴門教育大学までは、185キロ。3時間で到着である。いやあ、近い。山口さんと一緒に車で移動したのだが、近況報告をし合っているうちに到着であった。

学会は発表も大事だが、地元に繰り出すことも大事である。今回はこのことを中心にレポートする。

昼夜昼と三回食事をした。そのうち、昼の二回は「びんび家」に行く。

このわかめのみそ汁が絶品であった。刺盛定食もよし。この店は、義理の父親から教えてもらったもの。嘗て徳島に赴任しているときに通ったと言う。まだあるのがすごい。そして、今でも大繁盛しているのがすごい。初日と二日目の昼に二回も行った。

もう一件。夜に行った店だ。徳島から、明日の教室に参加してくださっているH先生にご紹介いただいた店である。「魚大将」である。

金目鯛のたたき、ウツボのたたき、キスの姿造りなどを久保田と開運で食し、シメがお寿司の一人前。それでいて一人5000円程度。東京なら1万円でも厳しいと思う。そして、魚が違う。

こんな魚をこんな値段で食べていたら、地元を離れて他に住もうなんて思わないだろうなあと思う。

7/5は誕生日であった。家族と離れて研究仲間と学会発表に向けてあれこれ研究のこと、近況のこと、趣味のこと等を話しながら食事をして過ごす誕生日と言うのも、ある意味とても贅沢であった。

鳴門の海、ごちそうさまでした。

2008/07/04

小さな言い訳

『ブラックジャックによろしく』で、小児科の研修を重ねる主人公に、指導医が言った言葉が思い出される。

「親は、自分の痛みは我慢できますが、子どもの痛みは我慢できませんからねえ」

確かにそうだなあと思う。何がどのように痛いのか分からないのは、見ていてつらい。頭の中でそのように思っていたが、やはり実際もそうだ。

           ◆

病院に連れて行くために着替えさせる。それだけで15分はかかってしまう。泣いたりハイハイして遠くに行ったりしてしまって。せっかく朝風呂に入って寝汗を洗い流したのに、また一汗かく。

泣いていたって、着替えさせるのだ。
どんな反応をしたって、やるべきことはやらせる(やってあげる)。ということを続けて行かないと、人間の成長は緩慢になる。だから親や教師は大変であり、責任があるのだねえ。

           ◆

昨日のゼミで、
『笑ってごまかすな』
ということを言った。
小さなミスや間違いを指摘されると、笑ってごまかそうとする学生が多くいることを指摘したものだ。

笑顔は、相手の攻撃本能を緩めるかもしれない。その結果、自分の受けるダメージを少なくすることができる。しかし、それでその本人が成長するかと言えば、それはそんなことはない。なんとなれば、これは「小さな言い訳」でもあるからだ。言い訳をしていて成長する若者を見たことがない。

『字が汚い。直しなさい。こんな字で授業を受ける児童がかわいそうです』
「へっへへっへ」
『笑ってごまかすな』

ということになったのだ。
学生は、これをきちんと受け止め
(こんなんではダメだ)
と努力を始めることを決意したようだ。

耳に心地よい言葉は、誰もが好きである。私も好きだ。だが、その言葉は3年後、5年後の私やあなたを成長させる言葉ではないということを理解しなければならない。

だから、叱ってくれた親や恩師を懐かしく思い出し、感謝するのだと思っている。

           ◆

午後は、国語科教育法1の準備をあれこれ。学会出席の準備もあれこれ。意欲のある学生たちが書道展のために来週の授業を欠席しなければならないことになったので、今日はその学生たちに向けて二週間分を授業することになる。だから準備も二週間分である。ちょっと大変だ。

だが、学生に学ぶ意欲があれば、それを受け止めるのが大学の授業であると私は信じる。

           ◆

おまけの6限の授業をしているときに、ふと、

『これだけ資料を配っているんだから、これを元に国語科教育法の本を書いてみるかねえ』

とつぶやいたら、学生諸君は強くうなづいてくれた。
うーむ。
将来は考えてみるか。

疲れたが、充実した一日だった。

さ、明日から徳島で学会だ。

2008/07/03

梅雨が明けるのかもしれない

本日は基礎ゼミ。引き続いてテキストリーディングを行う。二巡目は二巡目で面白い。
中には、
(うーん、そりゃあきついだろう)
という問を出してくる学生がいる。

私は
『【宇宙には果てがありますか? 「はい」 では、それを証明してください】問題だな』
と話している。

問題は見つかったが、証明する力量を持っていない問題のことをこのように説明している。逆に、問題はあるが既に証明されているものということもある。【木の葉っ葉は何色ですか? 「緑です」 なぜですか? 「葉緑素が緑だからです」】問題である。もちろん、葉緑素がなぜ緑なのか、そもそも緑とは何かということも言えなくはないが、あくまでもたとえである。

で、今日の基礎ゼミでは「指導」とは何かという話になった。

            ◆

昨日の学科会議では、一期生の卒業論文指導の体制について議論が始まった。再来年のことである。このことを今日のゼミの最初に話したところ、学生たちはびっくりしていた。

通常、校長は三年先、教頭は二年先、教務主任や学年主任は一年先を見据えて教育計画実践計画を立てると言われている。大学も同じだ。学生たちの卒業論文をどのように指導して行くかをあれこれ議論し始めているのである。

四回生になって突然卒業論文を書けと言われて書けるもんではなかろう。私はまあ、そうやって書いたが、今の学生たちにそうやって放っておく指導は、できないだろう。ある程度段階を追って指導して行くことが大事だと考えている。

で、この「指導」は、卒業論文以上の問題である。ゼミの少ない時間で取り扱うには大きすぎる問題である。そこで、参考図書を10冊ほど示しておしまいにした。演習室の前に研究室があるのは、便利である。

            ◆

さらに、教科書と教科書が元にしている一次資料との間に相違があるのも発見できた。教科書は子どもの笑う様子を「ニタリ」としている一方で、一事資料である実践記録は「ニヤリ」としている。そして、同じ描写のところで、他の子どもには「ニタッ」と書かれている。これはどういうことなのかについて、議論が始まった。

1)誤植
2)書き写し間違いによる本音
3)その他

という中での議論。

            ◆

これを受けて、「ニ」から始まる笑いに関する擬音語擬態語の話。そして、日本語の特徴である擬音語擬態語(オノマトペ)についての解説やらなんやら。

引用開始 ーーーーーーーーーー

問 彼女が好感を持った彼の微笑みはa,bのどちらでしょうか?

「彼は【  】と笑った」

a ニコリ
b ニタリ

引用終了 ーーーーーーーーーー

即席で問題を作りあれこれ。

『君たちは、aを簡単に選べるけど君たちのクラスにこれから入ってくる外国人の子どもにどう教えるの?』
と。

さらに、
『鉛筆の本数の数え方を知っているか?』
「1本です」
『では2では?』
「2本です」
『3では?』
「3本です」
『これを教えるのは大変だろう?』
学生たちは唸る。

だって、1「ぽん」2「ほん」3「ぼん」だぜ。英語を習った時に、コーヒーと水でカップとグラスに違えなければならないと聞いて
(ひえー、英語って面倒くさい)
と思ったが、実は日本語の方がよほど面倒くさいのである。私たちはこれを考えることもなく使っているが、これを説明するとなると大変なことに気がつく。

言葉は面白い。

            ◆

昼休みから3限にかけて学生が相談やら報告やらにくる。あれこれ聞いて、あれこれ話す。ふむふむ。

その後、2時近くになって昼ご飯を食べに生協に。ふう。
すると、去年授業を受けていた学生に声をかけられる。一緒に食事。教育実習が後期からと言うので、あれこれ相談に乗る。相談に乗りながら後期の授業のアイディアを手に入れる。学生も教育実習でこれを使うことを勧める。もちろん、私は後期の国語科教育法2でこれをさせるつもり。

『面白いなあ。こういう授業受けたかったなあ』

と学生と一緒に笑う。そうである。私たちは自分たちが受けたかった授業を、生徒や学生たちに受けさせることができるのである。いいなあ、こんな授業を受けたかったなあと思えるかどうかが、一つの鍵であると思っている。

            ◆

夜、珍しく雷。
リビングに敷いた布団の上でまどろんでいた娘が目を覚ます。慌てて横に寝て腕を触らせる。なぜか、娘は腕を触っていると落ち着くのだ。

梅雨が明けるのかもしれない。

7/26の明日の教室

みなさん今月の「明日の教室」のご案内を差し上げます。
よろしくお願いいたします。

            ◆

【フィンランドメソッド・ PISA学力】 

2008/7/26 (sat)
13:30~17:00

            ◆

7/26の明日の教室では、北川達夫氏をお招きいたします。

これからの国語教育は、PISAを避けて通ることは難しいと思います。PISAで世界一位の学力を示したフィンランド。今回の講師北川達夫氏は、フィンランド大使館に勤務した経験を踏まえて、これからの国語教育、世界を視野に入れたコミュニケーション教育へのまっすぐな提言をしていただけることと思います。

いま、フィンランドメソッドとPISA学力について、日本一の講師である北川氏のレッスンにご期待ください。

●講師:北川達夫氏 

1966年東京生まれ。高校生のときに儒家の拝師門徒となる。古式にのっとり、四書五
経を六年かけて学ぶ。その間、北京、上海、台北等を巡る。
早稲田大学法学部卒業後、外務省入省。ヘルシンキ大学でフィンランド専門官として
養成される。在フィンランド日本国大使館在勤(1991〜1998年)。帰朝後に退官。
フィンランドで母語教材作法を学び、教材作家となる。現在は、日本とフィンランド
のほか、欧州各国で言語教材の制作に携わっている。(財)文字・活字文化推進機構調査研究委員/日本教育大学院大学客員教授

著書『「論理力」がカンタンに身につく本—欧米式作文メソッドでOK!説得・交渉・コミュニ
ケーションの達人になる3ステップ』(大和出版)『図解フィンランド・メソッド入門』
翻訳『フィンランド国語教科書—日本語翻訳版フィンランド・メソッド5つの基本が学べる』
小学3・4・5年生(いずれも経済界)『ニッポンには対話がない』(三省堂 平田オリザ氏との対談)

            ◆

お申し込み:
下記の内容をメッセージ欄にお書きの上、下記アドレスにお申し込みください。

http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P2213754

1)お名前
2)所属 
3)連絡先電話
4)懇親会参加の有無(3000円前後)

参加費:一般 2000円 学生 1500円 (受付13:00~ 当日お支払いください)
主催:教育研究会「明日の教室」 
会場:京都橘大学児優館

            ◆

お待ちしております。

ご自分の実践を語られた

研究入門ゼミは、合同で行った。小学校教員の実践とは何かを児童教育学科の小学校出身の二人の先生が語った。ご自分の実践を語られた。すごかった。生源寺先生と倉持先生である。

生源寺先生は、自分の学区の昔の写真などから川の成り立ちとそこでの産業の関係を追い求め、自分の生活する町を理解し愛情を持つようになる実践。自然科学と社会科学が学びの中で一つになり、人の営みを浮かび上がらせていた。

倉持先生は、小学校での行事づくりの話。入学の時に六年生が一年生の面倒を見ることや、児童会の選挙、運動会を子どもたちが作り上げて行くことを通して自治を学んで行くことの指導とはどういうものかを、教員が計画を立てる中に映し出していた。

自分の大学のことをこういうのもなんだが、すごいなあと思う。このメンバーと一緒に学生を育ているのだと思うと、わくわくする。

学生諸君に、両先生の実践の本当のすごさが分かるのは、いつになるのか。たぶん、二回生の後期以降だろう。自分で授業をつくり始めた時に愕然とするのだと思う。私たちが懸命に本を読め、研究会に参加しろと言っている意味もそこで分かるであろう。

二回生の後期。ま、一般的な大学に比べれば早い方だと思う。ここで気がつくように指導してゆきたいものである。

            ◆

学科の会議に、文学部教授会。いろいろと重要な案件が議論されて行く。自分たちの大学を自分たちで作って行くと言う実感がある。懸命に知恵を絞って、よりよい教育ができるように、そのシステムを考えて行く。

その後、学生の個人指導。

            ◆

大学の帰りにタイヤの交換。ついでにオイル交換。週末に学会の発表で徳島まで向かう。その準備の一環だ。あれこれと考えだすととんでもない金額になるので、あれこれ考えないことにする。凝りだすとランニングコストがすごいからねえ、BMWは。

今日もあっという間に過ぎて行ったなあ。

2008/07/02

青に染まる

七月に入り暑くなってきた。京都は30度を超えていると思う。ではあるが、我が家は涼しい。天気予報ではだいたい京都市内より二度ほど最高気温が低いというのが大津の相場であるが、今日の我が家の中は5度ぐらい低いかもしれない。

比叡山から琵琶湖へと風が吹き抜けるのである。その途中に我が家があるので、家の中を風が通り抜けるのである。購入前にある程度予想していたが、ここまでとは思わなかった。

            ◆

学生たちからは、
「どんな本を読んだら良いのでしょうか?」
と質問を受ける事が多いのだが、このところの私は次から次へと本にヒットしていて、どんな本を読んだら良いのかなんてことは考えられない。

で、じっくりと本を読んでいると娘がその本を取りにくる。自分用に本を与えてあるのに、私が読んでいる本が気になるらしい。経済同友会代表幹事の北城さんの本なんかなんで興味があるのか分からないが、表紙も中身もいたく気に入っている。もちろん、私も気に入っている。気があってうれしい。

            ◆

青に染まる一瞬のトワイライトタイム。
今日はのんびりであった。


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2008/07/01

夏越しの祓い

夕刻から吉田神社の夏越しの祓いに出向く。

「風そよぐならの小川のゆふぐれはみそぎぞ夏のしるしなりける」

百人一首の藤原家隆の歌である。
ここにある「ならの小川」は、上賀茂神社にある川の事であり、奈良県とは関係はない。さらに、ここの「みそぎ」が「夏越しの祓い」である。

Rimg01512

一年の半分が終わる今日、京都ではどこの神社でもおはらいをする。
吉田神社では、
「みなつきの なごしのはらひ するひとは ちとせのいのち のぶといふなり」という大祓の歌を歌いながら、大きな茅の輪を三回くぐりお祓いをする。

去年は娘が奥さんのお腹の中にいたので、二人で向かった。
そして、
(丈夫な子どもを授かりますように。奥さんが健康でありますように。・・・・)とあれこれ祈りながら茅の輪をくぐったのだが、今年は娘を抱っこして三人でくぐる。来年は、娘は歩いてくぐるんだろうなあとちょっとしみじみ。

           ◆

もちろん、くぐる前には祝詞があるのだが、この吉田神社では祝詞を印刷した紙をみんなに配る。そして、参加者一斉に祝詞を奏上するのである。

祝詞はB4一枚ぐらいの分量で、結構たっぷりある。そして、そこにはすべて平仮名でルビがふってある。ということで、2〜300人の参加者全員で読み上げることができる。

ここまで準備してあれば出来るだろうという考え方もある。しかし、私はこれはこれですごい事だなあと思う。日頃、祝詞と縁のある生活をしている人たちなんて、まあいないだろう。それなのにこうして祝詞をみんなで言えるのである。これって日本の教育の水準の高さを如実に表していると思う。

           ◆

さ、一年の前半は終了である。
充実の後半へと向かおう。

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