瀬戸物の丼の重さ
ちょっとしたことがあり、本日、ほぼ半日病院にいた。
昼ご飯も病院の食堂で取った。ちょっと高いかなと思うが、まあ、こんなものかと思って注文した。親子丼である。600円である。
出てきた丼を手にして、ちょっと驚いた。瀬戸物の丼でずしっと重たいのである。普通の茶碗にご飯を大盛りで盛りつけたぐらいの重さがあった。
(おい、これは病院の丼としては重たいんじゃないの?)
周りを見渡すと、結構年配の方がこの食器で食べている。中には、お見舞いの方と一緒に食事をしている入院患者の人もいる。なんでもない男の私が重たいと感じるぐらいだから、相当重いと思う。人ごとながら心配してしまった。
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が、一方でふと思った。
(あ、この重さが日常生活ということなのかもしれない)
と。
入院患者が病院で取る食事の食器は、基本的にプラスティックの食器である。割れないようにしているのであろう。大量の食器を洗い、盛りつけをするにはこの方がいい。
だから、食器が瀬戸物というのは、病院でありながら病院の環境ではないと言う事を象徴的に表しているのかもしれないと思ったのである。
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病院は、居心地が良くなければならないし、居心地が良すぎてもいけない。それはちょうど学校と同じようなものであろう。
治すには、居心地が良くなければならない。しかし、治ったら出て行く気持ちにならなければならない。学ぶには居心地が良くなければならない。しかし、卒業したら、次の場所で頑張ろうと思わせる環境でなければならない。
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瀬戸物の丼の重さは、その際を示しているのかなあと思った。
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コメント
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私も、最近病院で人間観察をする機会があります(^^;)
救急病院なので、結構頻繁に救急車がやってきます。
若い看護婦さんがクレーム対応をしているのを見て、学校と同じだなぁと思ったりしています。
明日から過酷なロードに入られますね。
ですので、くれぐれもご自愛ください。
東京は酷暑
投稿: J.SASE | 2008/08/07 02:47