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2008/09/24

「体力測定」である

私の後期の授業も始まった。
今日はキャリア開発演習。就職試験、採用試験を想定しての小論文の書き方の指導である。少人数の受講生であるからして、細かく指導できる。

この授業はオムニバス形式で三人の教員が交代で行うので、私の授業は六回のみ。そこで文章を書くとはどういうことなのか。採用試験で文章を書かせる意味は何か。論文と小論文の違いは何かなどを講義しつつ、書かせて行く。今日はこの授業のガイダンスである。

            ◆

ではあるが、実際に書かせることもした。「体力測定」である。体育の授業では、毎年四月になると50m走などをして、自分がどのぐらいのタイムで走れるかを記録する。国語ではしない。

だが、私はする。
今日の課題は、あるニュースの記事を渡して、
『この記事を、濃く太く大きく、原稿用紙に書き写して見なさい。400字をあなたは何分で書き写せるかのタイムを計ります』
とした。

例えば、採用試験の小論文が50分で1000字だとする。原稿用紙二枚半である。400字を10分で書き写せる学生は、25分間は文字を書くだけに費やせるのである。つまり、残りの時間をアイディアだし、構成、推敲、見直しなどに使えるのである。

だから、自分がどのぐらいの時間で書き写せるかという「体力測定」をしておくことは、重要だと考えている。通常の書き写しであれば、「濃く太く大きく」書ければ良い。しかし、試験の場合はこれに「早く正確に」の要素が加わる。

『あなたの人生を決める、読んでいただく文章である。十分に気を遣って書いて当然である』

が、多くの学生はこれが出来ない。だから、レッスンを行うのである。頭で分かっていても、実際にできるかというと出来ないのである。だから、指導するのである。

            ◆

午後は、高校の模擬授業に向かう。保育士幼稚園の教諭を目指す高校生なので、私の専門とは多少ずれるが、90分ほど話す。

今日の高校は、校舎のあちこちに、先生方が生徒を育てようとする工夫、大事にしていると思う工夫がされていて、そんなところで成長している生徒たちとの気持ちのよい90分の授業であった。

縁があったら京都橘大学の児童教育学科へどうぞ。


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