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2008/10/15

頭の疲れを心地よく解して

キャリア開発演習では、小論文の書き方。書き方であるので、まだ書かない。書き方を教えている。少しずつワークを入れながら小論文を書くとは何かということを教えている。

今日は、非連続テキスト(図やグラフ)から情報を取り出して、小論文で求められている問いに高めると言う作業を行った。

1)問いが見えなければ、何を答えて良いか分からない。
2)答えるべき内容は、求められている条件にあっているか。
3)答えようとしている内容は、根拠を伴っているか。

学生たちに論証させつつ、私は上記の観点で検証を行う。小論文や論文はこの作業を一人の頭の中でやらなければならないのであるが、これが初学者には難しい。そこで、検証の部分を私が受け持つ。また、少人数なので発表者以外の学生たちの検証も加わる。

検証の作業をしてみると、学生たちにも穴がぼこぼこあいているのが見えてくる。しかし、その穴が見えたところで簡単に埋めることは出来ない。埋めるべき資料、考え方、歴史的事実などについての圧倒的な知識が足りないのである。だから、日頃の基礎的な勉強が必要になるのである。

ここが出来ているかどうかをも、小論文では問われているのである。

さ、来週は非連続テキストの読解その2である。

             ◆

会議資料を作成し、会議を行い、自宅に向かう。

車の中では大江戸ウインドオーケストラの「ルパン三世のテーマ」を大音量で聞きながら帰ってくる。なぜか、「タイガー&ドラゴン」の最終回の虎の落語のシーンが思い出される。切ないなあ。

バイパスから琵琶湖を眺める。満月が上っている。琵琶湖の表面は銀の輝き。
(これは満月を肴にいっぱいやらねば)
と肴を求めてさらに車を走らせる。
生ガキを得る。

夕食は、スダチをきゅっと絞った白菜とエビしんじょうの煮物。大根と油揚げの鰹節煮。どちらもお腹に優しい。これに生ガキと日本酒である。

今日の日本酒は期待の一本である。東京の私の行きつけの酒屋さんに立ち寄った際に、お薦めを聞いてみた。高くておいしいお酒は当たり前である。私は、安くておいしいお酒を求めている。いままでここで出会ったお酒は数限りない。「美田鶴」「醸し人九平次」「獺祭」などきりがない。

そのご主人からのお薦めは、「鼎」である。純米吟醸の生酒だ。
栓をあけて、お銚子に写してお猪口に注ぐ。
ああ、いい香りだ。
ああ、私の好きな味だ。

引用開始 ーーーーーーーーーー

逸題  

井伏鱒二

けふは仲秋明月
初恋を偲ぶ夜
われら万障くりあはせ
よしの屋で独り酒をのむ

春さん 蛸のぶつ切りをくれえ
それも塩でくれえ
酒はあついのがよい
それから枝豆を一皿

ああ 蛸のぶつ切りは臍みたいだ
われら先ず腰かけに坐りなほし
静かに酒をつぐ
枝豆から湯気が立つ

けふは仲秋明月
初恋を偲ぶ夜
われら万障くりあはせ
よしの屋で独り酒をのむ

引用終了 ーーーーーーーーーー

ひんやりとした夜にはなっていない滋賀の今日の夜には、熱燗よりも冷やの生酒がまだいいなあ。

生ガキにぴったりである。
一合だけ、じっくりと味わう。

             ◆

頭の疲れを心地よく解して、寝るのであった。

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コメント

小論文の1の部分、まさにおっしゃる通りですね。
今、高校三年生に毎週小論文を書かせていますが、この部分でけっつまづいてしまう生徒が大半を占めます。

まあ、僕の指導がいかんのですが…。

問を立てても、その問に対して整合する答えを用意する前に書き始めてしまう場合がかなりあるので、まずはノートにあれこれ書き出して、最終的に「これだ!」というものを見つけてから、そこから逆算して組み立てていくようにさせていきたいと考えてます。


>>小論文の1の部分、まさにおっしゃる通りですね。
今、高校三年生に毎週小論文を書かせていますが、この部分でけっつまづいてしまう生徒が大半を占めます。

私は、入試の小論文の試験のときに、
「開始と同時にカリカリと書き進める音が周りから聞こえたら、心の中で喜べ。合格の可能性が高まったぞ」
と話していました。

何を問われているのか。テキストリーディングと出題者の意図の理解の両方が必要なのだと考えていますが、そんなことは読み取らないで、自分の考えだけを書こうとするんですよね。

日頃から著者との対話の読書をしていないんだろうなあと思います。だから
『本は買え。買わないと本に書き込みが出来ないでしょ。著者と対話しながら本を読むから面白んでしょ』
と話しています。私には鉛筆を持たない読書なんて考えられませんですねえ。

しかし、私なんか小論文の書き方を習ったことありませんからねえ。その方が書き方を自分であれこれ考えざるを得なかったので、かえってその方が良かったのかなあ。もちろん、ディベートもですがf(^^;。

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