NHK「わくわく授業」つながり
2限は基礎演習ゼミである。子どもの作品を読み続けている。ずいぶんと読めるようになってきた。テキストリーディングである。この先に、子どもが抱えている、または背負っている生活を踏まえた読み方、つまり作家論的な読み方ができるようになると、かなり子どもが見えてくるであろうと思う。
私は国語の教師でもあるので、基礎演習ゼミでも言葉にこだわってしまう。日本語にこだわってしまう。であるが、学生たちはこれが面白いと言う。
面白いと言われると、あれこれしたくなるのが教師の性。
「何か面白い日本語の本はありませんか?」
と言われ、ゼミに持って行く。
◆
面白いは、
funny
exciting
interesting
の三種類に分かれる。
学生たちは「まじめ」なので、どうしても「interesting」の本を読まねばならないと思ってしまう。そんなことは、ない。色々な「面白い」本を読むべきである。
今回は、それぞれの面白いに二冊ずつ本を紹介した。そして、学生の課題を書き込み回覧作文する際に、私の分としてfunnyの一冊『言いまつがい』を回覧した。
『いいか、絶対に笑うなよ(^^)』
と添えて。
言い間違いを笑えるのは、本当の言い方を知っているからである。笑いは知識がないと笑えないのである。そんなことに気がつく本でもある。ま、あまり難しことを考えることなく、どこからでも笑えて、言葉の面白さに気づく本ではある。
年間100冊読めと私は言っているが、こういう本も含めて100冊でいいと考えている。何も難しい専門書や文学作品を追いかけるだけでなくていのだ。
◆
5限はキャリア開発講座。京都市教育委員会から澤田先生にお越し頂いて、絶品の授業を受ける。
澤田先生とは、NHK「わくわく授業」つながりである。私もこの番組に出演したのであるが、この時のディレクターさんが、澤田先生が出演された「わくわく授業」のディレクターさんでもあったのだ。それがひょんなところで分かり、ご縁を頂くようになった。
澤田先生とは、講義の始まる10分まえにちょこっと、本学の児童教育学科の教育方針を話した程度で、こんな話をしてほしい等の打ち合わせは一切しなかった。ところが、ところが。
お話しされる内容が、面白いように私が話したことと重なる。もちろん、その質の高さ実践の豊かさは、澤田先生の方がすばらしのであるが、関西であろうが関東であろうが、教育は同じなのだと学生たちは気づく。澤田先生は教育には「ぶれない軸」が必要だと仰っていたが、これは私が「哲学」と読んでいるものと同じであることを、学生たちはすぐに気がついていた。
◆
講義のあと、食事へ。授業では質問しにくかったこともどんどん質問をして行く学生たちであった。クラブの練習が終わってから会場に駆けつける学生もいて、最終的には食事会は10人を越えていた。
「いい学生が育っていますね。京都橘大学、楽しみですね」
と先生に声を頂いた。お世辞であっても嬉しい私である。
◆
食事会の後、駅に向かいながら先生と話をした。
不思議であたり前のことに気がついた。
自分を高めて行くと、そこには凄い先生、すごい人たちが多くいる。世界は広いなあと思う。しかし、同時に面白いことに、その広い世界は狭くて、
『え、○○先生をご存知なのですか?』
と繋がって行く。
世界は広く、世界は狭い。
実に不思議で当たり前のことであるなあと思う。
◆
これで後期の私が担当するキャリア開発講座の授業はおしまいである。いい時間であった。藤原先生、澤田先生、ありがとうございました。
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