模擬授業その1
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早起きして、あまりにも汚れてしまったミニクーパSを洗車。こういうとき洗車スペースがあると便利だ。冬になってしまった朝に、洗車というのはちょっと寒いが、その間に湧かし直していた風呂に洗車後飛び込む。これも一興である。
しかし、洗車をしたと思ったら、雨。
人生は思うように行かないようにできている。
☆
ディベートの授業は、今日で前半が終了。学生たちは、自分で論をコントロールする事の難しさと面白さを感じ始めている。あと半分の授業で、伸ばせるだけ伸ばしてあげたい。
授業後、大学に届いているメールについてあれこれ。
特に研究授業の講師を引き受けたものについて、事前の指導が結構有って時間がかかる。
気がつくと、5限の授業開始が迫っていた。
今日の国語科教育法2は、模擬授業その1である。この国語科教育法2の大きな山場の一つである。学生たちは、事前に私の指導を受け、本番に臨む。はずであったが、今日のグループは事前の申し込みが遅れたため、私のスケジュールが合わずに事前指導無しで、授業に臨む事になってしまった。世の中は自分中心に回っていない。
90分の授業のうち、30分模擬授業を行い、30分質問と意見を学生が述べ、最後の30分を私が講評するという授業の構成で行った。内容は古典の分野で短歌。中学校3年生を対象にしてもの。学生たちは、授業担当者はリクルートスーツという出で立ち。
結果、指導案レベルでは頑張ったものとなったが、授業そのものは駄目なものになった。
事前指導を受けていれば、指摘する部分が直る事なく授業に出るので、大変な事に。本人たちはこれで良いと思って準備をしている。リハーサルもしたというのであるが、聞いてみるとプリントを配る時間は考えていないし、板書の時間も甘く見積もっている。
コンサートや演技でを行うプロであっても、リハーサルは本番通りに行う。それなのに、授業をほとんどした事のない彼女らが、したことにして、リハーサルをするというのは話にならない。また、授業の内容そのものもつかえるネタは沢山あるにもかかわらず、それを使う事なく流してしまうので、授業の中に必要な生徒にとっての発見や驚きがない授業となってしまった。
どうしてこのような授業になったのかを、私は延々と説明する事となった。
授業をやった学生たちは、非常に苦しい思いをしながら私の解説を聞いていたであろう。
ディベートで鍛えた、メモの力。つまり、授業の事実に基づいておかしな所を指摘し、改善点を提案しつつ、駄目な所は駄目とバッサリと切る。
しっかりと受け止めて、教育実習までに力を付けてほしい。
☆
授業後、来週模擬授業を担当するグループが事前指導を受けにくる。来週は、小説ということで「走れ メロス」を扱うとの事。これはさけて通れない教材である。さて、どんな感じかと指導案を見ると、割と考えている跡を見て取れる。その上で、どの方向に展開していいのか呻吟しているという感じである。
こういうものについてあれこれとさらにかき混ぜるのは、面白い。彼らの発想が簡単に一つに纏まってしまわないように、いろいろな可能性を話すことが大事になってくる。結局2時間ぐらい相談に乗る事になった。
だが、この話し合いは私にとっても、もう一度「走れ メロス」を考え直す為に面白い時間となった。かつて恩師竹内常一先生が、「君たちと一緒に読んだから『高瀬舟』が分かった」とおっしゃっていた。それは最終授業の会だった。企画した私たち卒業生へのリップサービスかとも思ったが、実際に学生たちと読み込む授業をして行く中で、あれは本当だったんだとわかることも沢山出てきた。面白いものだ。
さあ、来週の模擬授業も楽しみである。
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家に帰って久しぶりにビールを飲む。
うむ、体調も戻ってきてるようだ。
あとは、マックが戻る事を楽しみにまとう。
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コメント
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大変な一週間だったようですね。
くれぐれもご自愛ください。
京都から戻っての研究授業、時間を読み間違えて、全ての内容が終わりませんでした。
原因は3つ。
1 やらせたい内容を盛り込みすぎた。
2 事後分析のデータを取りたいために、書かせる活動が多かった。
3 授業勘がぬ鈍っていた。
特に、3は大きかったです。授業は舞台芸と同じですね。やり続けていないと、確実に感覚が鈍くなります。
現場にも戻ってからもリハビリが必要かもしれません(^^;)
投稿: J.SASE | 2008/11/24 06:30
研究授業お疲れさまでした。
いろいろと事前が大変だったようですが、とにかく終わって良かったですねえ。
確かに一年間現場を離れると、授業ができないストレスや、授業をしていないことからの感覚のズレはでてきますね。でも、私の場合は一週間もかからずに元に戻りましたよ。
いや、元よりも良くなったなあ。一年間の外からの観察と、授業をやりたいモードでいたことが効いたのだと思います。お楽しみに(^^)。
投稿: 池田修 | 2008/11/24 07:48