梅の香が、微かに漂っていた
1/28
いつもと同じ程度のお酒だったと思うが、教え子から貰った「景虎」が心地よく効いたのかもしれない。また、授業を走り抜けた充実感からかもしれない。
飲んだ後にやらないようにしていることが二つある。風呂に入ることと、床暖房の入った床に寝転がることである。が、昨日は、後者をやってしまった。
ああ、禁断の心地よさである。
そのまま明け方までごろごろしてしまった。
ああ、極楽。
◆
今日の琵琶湖は快晴無風だ。
まるで、
春の海 終日のたりのたりかな
のようである。
美しい。
◆
昼過ぎに学科の会議の最初だけ参加し、そのまま近江八幡市へ高速で向かう。近江八幡市教育研究発表集会があり、その後半で講演をすることになっているのだ。
今回もそうなのだが、『教師になるということ』(ひまわり社)を読んで下さった方からのこういう依頼が増えている。ありがたいことだ。
近江八幡市はちょっと遠いし、学科会議を途中で抜け出すことになるのでどうしようとも思ったが、本学科の学生たちが教育実習等でお世話になることもあるだろう。ということで、お引き受けしたのだが、いやあ大変であった。
お話を聞かれる方が教育長やら教育委員会のお歴々やらで、
(本当に私が話しても良いのだろうか)
と思わざるを得ないものであった。
が、いったんお引き受けしたからには最善を尽くさねばと、あれこれ準備し、とにかく持ち時間いっぱいまでお伝えし、かつ、持ち時間を越えることの無いようにせねばと、話を続けた。
会場のスポットライトが強烈で、観客席にいた先生方の反応が今ひとつ掴みづらかったが、それでもなんとか声をかけてくださった先生に、しまったと思われない程度の講演はできたかなと、終了後の参加者の顔を見て一安心であった。
講演は授業と違うから、なかなか大変である。
◆
講演後、教育長としばし懇談。
「どうしたらこの教員の忙しさを解消することができますかねえ」
と相談を受けた。
私は日頃から考えていることをいくつか申し上げた。
できるだけ、お金が掛からずに既存のものを活用する方法である。
1)四月に実施する健康診断を保健所でやる。
2)学級担任事務のアルバイトやボランティアを入れる
本当は、次のことも言いたかった。
3)勤務時間以降の電話は、留守番電話とする。
である。
どこかで一つでも実施しないだろうか。ずいぶんと変わるはずだが。
◆
大学では、一回生の「鍋パーティ」が行われている。一回生の終業式として行うものだ。ちょっと間に合いそうにもない。家に向かう。
家に着いたところに、電話。
「祇園で待っているよ」
とのこと。知り合いの先生とその仲間である。
慌てて駆けつける。
昔の仲間の縁でこちらで出会った先生や、その先生から紹介された先生たちと、食事。
祇園ではあるが、一見さんお断りとかそういう店ではない。トンカツとかコロッケとかがある定食や。しかし、ここを見つけるのは、そうとう難しいと思うぞ。そんな穴場中の穴場で、これからのことをあれこれ話す。
なんか新しいことが起こりそうだ。
◆
祇園といえば、八坂神社である。地下鉄の東山駅に向かうとき、遠回りをして八坂神社に円山公園を通って行った。八坂神社は、灯りがついていて幻想的。円山公園のしだれ桜は、これから迎える春のために妖気を蓄えているかのようであった。
そして誰もいない。
独り占めである。
梅の香が、微かに漂っていた。
うーん、忙しい一日だったが、充実していたなあ。
« 学級担任論で、今年度の授業は全て終わり | トップページ | あ、淡路島が見える »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント