『教師のための携帯ブックス1 子どもも先生も思い切り笑える 73のネタ大放出!』を読む。
『教師のための携帯ブックス1 子どもも先生も思い切り笑える 73のネタ大放出!』(中村健一 黎明書房)を読む。
私は中村先生の講座を3回ほど受けたことがある。笑いと学級経営に関する講座だ。1回は私の授業で講師としてきていただき、学生たちに指導もしていただいた。
その時の感動が蘇る本である。
◆
ここにある73のネタは、中村先生が自分の実践の場で日々行っているものである。机上のものでは、ない。
(今日も一日楽しいクラスになるな)
(はやく明日、学校にいきたいなあ)
と子どもたちが思うような指導のネタが73載っている。本人も書いているが、お買い得である。1ネタ15円だそうである。
現場を持たない学生諸君は、所属する教育研究サークルやゼミで実際にやってみると良い。やり方はこの本に端的に書いてある。その通りにやってみて学ぶと良いだろう。
現場がある先生は、子どもの反応を見ながらあれこれ楽しめるだろう。著者も言っているが、
(ああ、先生になって良かった)
と思う瞬間もあるのではないだろうか。
◆
ただ実は、クラスで笑いを成立させるためには、笑いのネタを知っているというだけではダメな部分がある。桂枝雀師匠は、
「笑いは緊張の緩和」
と定義されていた。
緊張の部分をきちんとつくり出せない教師は、笑いをつくり出せない。緊張とは、日頃の規律正しい生活、学習の態度である。
本書の性格からして、ここの部分は書かれていない。この部分については、二冊目、三冊目を楽しみに待つことにしたい。
◆
ではあるが、そんなことを意識しながら、この本に書かれている一つ15円のネタをやってみると、ものすごいお買い得であるということが、改めて分かるであろう。
4月からの学級経営のために、今からネタを仕込んで練習である。
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コメント
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修さん、こんにちは。
山口県の中村健一です。
うれしい記事を掲載していただき、ありがとうございました。
私の本をとっても魅力的に紹介してくださってますね。
本当に感謝です。本当にありがとうございます。
私にとって初の単著です。
私が16年間の教師生活で「これは使える!」と思ったネタを集めました。
可愛いイラストも入って、とっても気に入っています。
嬉しくて、毎日、枕元に置いて寝ているほどです。
ただ、修さんご指摘の通り、これが私の学級経営の全てではありません。
たとえば、挨拶、給食、掃除など、当たり前のことは当たり前にさせています。指導すべきことはしているし、厳しい指導をすることも、もちろんあります。
その辺りは、1冊の本で語るは難しいですね。
そこで、修さんの言われる3冊なのでしょう。
話が少々難しくなってしまったし、横道にそれてしまいました。すみません。
拙著の紹介、本当にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
中村 健一
投稿: 中村健一 | 2009/03/05 19:19
>>嬉しくて、毎日、枕元に置いて寝ているほどです。
分かりますf(^^;。
本になると原稿の時とはまた違った文章に見えますよね。原稿のときにあんなに読み返したのに、また読み返しているというのではありませんか。
そうならば、今のタイミングで、一冊を校正本としてしまって、誤植や誤字などがあったら赤で書き込んでおくと良いですよ。この本は売れます。売れなければなりません。増刷のときに、すぐに校正が出せるようにしておくと良いと思いますよ。
次の本も楽しみにしています。
投稿: 池田修 | 2009/03/06 10:42