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2009/04/20

学問にはどうしても必要なイニシエーション

どうやら5時台に起きる体に戻ってきてしまっている感じがする。
今日も5時半に起きる。ま、夏時間かもしれないが。

風呂に入って本を読み、メールのチェック。そして、授業の最終確認をする。朝ご飯のみそ汁の盛りつけをしていたら、娘が起きてきた。
おい、ちょっと早くないか?

早速フォローアップのミルクを作る。
ところがどうだ、昔みたいに一気に飲まない。
少しずつ味わって飲む。

このごろ、膝の上に乗ってこようとする。
マックに手を出したり、何か食べさせてほしいという訴えをする。
マックは困るが、みそ汁の具なら食べさせてあげよう。
みそ汁に入ったシメジはお気に入り。

さらに、リンゴでジュースを作っていたら、擦り下ろす仕草をまねする。まったく、お気に入りのリンゴジュースだから覚えたのね。

こんな時間も一日の始めには大事な時間だ。

本日の教育演習1(池田ゼミ)は、内田樹先生の『街場の教育論』第一講「教育論の落とし穴」である。一回目なので、私が担当する。レジュメの作り方を教え、実際に現物を見せ、今後の発表者の準備に指示を与える。

国語教育と学級経営のゼミであるが、今年度は『街場の教育論』を扱う。本書は、教育学者ではない大学の先生が、授業や教育について述べられている本である。内田先生の大学院の授業の講義録である。

もちろん、教育の専門家ではないといっても、大学の授業の現場で実際に指導をされてきた内田先生の知見に学ぶことは、大変刺激的である。全部で12講あるので、この中からゼミ生が取り上げたいテーマを取り上げる。これがゼミの前半である。

楽しみである。

明日の授業の準備をしながら過ごしていると、板書の練習をする学生たちの声が聞こえる。
ちょっと個人レッスンをしてあげよう。

あれこれやって
『奇麗に消して帰るんだぞ』
と言ったところ
「はい」
というので、安心して研究室に戻る。

ところが所用があって先ほどの教室に行くと、これが汚い。
黒板、チョークを置く桟、床。
どこも汚い。
呼び出す。

『自分の練習、課題をするために使った黒板を奇麗にもとに戻せないとはどういうことだ。君らは、先生になって黒板を奇麗にさせるのだろう。自分ができないでいてどうする』
「すみません」

分かったようなので、良しとする。
しっかりせい。

準備がほぼ終わった頃、学生が相談にやってきた。
「先生、このごろ教育とか、生きるとかが分からなくなってきました」
と。まるで今まで分かっていたかのようである(^^)。
『ま、いままで考えていなかったから、急に考えるようになって頭が困っているんじゃないの?』
なんて話をしながら1時間ぐらいあれこれと。

封建社会の時代には、絶対的な正しい価値があり、それに従っていれば良かったのだが、それがないのが民主主義の現代である。不安、不安定の中に生きていることが今を生きているということなのである。

また、生物は基本的に不安、不安定の中を生きている。のうのうと生きていることができることもある人間は、そうであれば生物の普通の状態とは違うところにいる、というのを養老先生の本で読んだような気がする。

だから、不安、不安定の中にいることは今を生きることであり、そこは、一度腹をくくる必要がある。さらに、その上で安心、安定を求めるためには、怪しい宗教やなんたらセミナーにハマるのではなく、学ぶことを続けるのが、私は大事なのではないかと思ってやってきたというようなことも話す。

分かったと思っていた物事が、音を立てて崩れ分からなくなって行く。それが、学問にはどうしても必要なイニシエーションである。

家に帰ったら、新しい自転車があった。
奥さんが娘を乗せて走るための専用の自転車だ。
もう、乗れるようになったんだなあ。

さ、明日もあれこれあるぞ。

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コメント

>本日の教育演習1(池田ゼミ)は、内田樹先生の『街場の教育論』第一講「教育論の落とし穴」である。


僕も受けたいです!今,ちょうど読み終わって2回目読んでいるところです。タイムリー過ぎてびっくりしました。先生のゼミ生が羨ましいです。

僕は学んだ後(葛藤を乗り越えた)の視点の変化について,それは成長なのかそれとも単に変化なのか。

これが気になります。

本当にゼミ生が羨ましいです。もう「街場の教育論」を扱った先生の授業録を本にしたいです。

内田先生は、学んだことの唯一の証左は、変わることと仰っています。いかがでしょうか。

>>もう「街場の教育論」を扱った先生の授業録を本にしたいです。

ははは、むりですf(^^;。

これをご縁に「明日の教室」へお招きしたいですね(^^;)

ぼちぼち、授業リハビリしております。
今年は、2、3年生各3クラス18時間です。

授業することは、ようやく少しずつ感覚が戻ってきました。
が、息つく暇ないジェットコースターのような日々には、まだ体がついていきません(>_<)

まさにジェットコースターですよね。
しかも、嘗ては前向きのジェットコースターだったのに、最近ではどこに連れて行かれるのか分からない後ろ向きのジェットコースターに乗っているかのようではないですか。

前向きのジェットコースターでなければ、現場は現場でなくなると思っています。

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