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2009/10/06

『教師花伝書』(佐藤学 小学館)

『教師花伝書』(佐藤学 小学館)を読み終える。

自分の立場によって読後の感じ方は変わるだろうが、恐らくこの本は現場にいたときに読んでも、今読んでも大きくその感想は変わらなかったかもしれない。

さすが、佐藤学先生である。

ではあるが、今の仕事をするにあたって、ピンと来る記述があった。
教員がどこで学ぶかという問いとその考察である。

174pから引用開始 ーーーーーーーーーー

私自身も何度か調査したことだが、教師を対象として「教師としての成長において何が最も有効であったか」という質問で調査すると、どの調査結果を見ても第一位は「自分の授業の反省」、第二位は「同じ学年(教科)における授業の研究」、第三位は「校内研修」、第四位は「地域の研究サークル」、第五位は「教育委員会や組合主催の研修、研究会」そして最後に「大学教授の講演」がくる(だから、私は講演の依頼は原則としてお断りしている)。

別の項目において「教師としての成長に誰が最も有益であったか」という質問で調査すると、第一位は「同じ学年(教科)の教師」、第二位は「同じ学校の同僚教師」、第三位は「同じ学校の校長、教頭」、第四位は「近隣の学校の先輩教師」、第五位は「指導主事」そして最後は「大学教師である。

この調査結果は、教師の成長の契機はその教師自身の教室を中心にして同心円上に拡大していることを示している。

引用終了 ーーーーーーーーーー

佐藤先生は、この事実から学校の中の教員同士の同僚性を高めること、また、校長のリーダーシップの重要性を研究の対象にしていくことになる。現場にいたものとして、この感覚はよく分かる。

ところが、佐藤先生が本書でも述べられているが、実は日本の教育行政はこの逆をしている。つまり、上からあーせーこーせーと指示を出して教師を替えようとしている。そうすることが教師の力量アップに繋がると思っているのか、している。

むなしい。

しかし、むなしいと思ってばかりもいられない。実際のところ、大学の教員として私は免許更新講習や教育委員会主催の研修会、さらには校内研修会の講師もするのである。

「教師としての成長において何が最も有効であったか」「教師としての成長に誰が最も有益であったか」のどちらにおいても最下位の大学の教授(私は教授ではないが)が行う講座が意味が無いなんてことになったら、やる方も受ける方も時間の無駄、税金の無駄である。

だから、私の行う研修会では、そうならないように工夫を凝らしているつもりである。同僚性を高め、同心円の中心部分を活性化するような内容を心掛けている。佐藤先生がこれだけばしっと書かれているので、私も安心して今まで通りの方針でやろうと思うのである。

折角、子どもから離れて研修に来ている。
折角、休んでいられる時間に来ている。
折角、学ぼうとしている。

であれば、それなりの講座を提供しなければならない。
無理矢理行ってこいと言われた講座が、思った以上に面白かったということになるようにしたいと、今は思っている。




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