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2009/11/23

私の回りの、今宵の他人

11/23-2

家に帰って買い物に行く。
微笑ましい場面と、ため息も出ないような場面に出くわす。

微笑ましい方。
4歳ぐらいの男の子が、店の中で後ろ向きに歩いていた。
「こら! やめなさい。危ないでしょ!!」
と母親の声。男の子は止める。そのまま歩いていたら私にぶつかっていた。ま、1mぐらい間隔があったので、私は気に求めずに歩いていこうとした。そしたら、

「危ないでしょ。ごめんなさいでしょ」

と子どもを叱る母親と父親。瞬間的に子どもは泣き出す。「ごめんなさ〜い」と。私は、何も問題はなかったのだが、ちゃんと謝る男の子が偉いと思って、
『大丈夫だよ。あやまって偉いね』
と話しかける。すると、ご両親は私に頭を下げて、男の子を抱きしめる。

他人はこうして、子育ての対象になり、褒める役も務めるわけである。社会の中で子どもを育てるには、こういう役割分担も必要である。

ため息もでない方。
買い物をしてレジで精算をしていたら、突然、

「お湯は貰えるの?」

と話しかけてくる声。なんだ?と振り返ると十代後半の男が、レジのお姉さんに話しかけている。私の会計をしているところに、なんの前触れもなく、話してくる。一緒にいた彼女が買おうとしているカップラーメンにお湯をよこせと言うのである。ジャスコでである。

傍若無人、自己中心、チルディッシュ。
ま、なんでもいいのだが、周りが見えない者である。一言言おうかと思ったところに、レジのお姉さんが
「当店ではご用意できていません。申し訳ございません」
というので、私は言葉をのむ。ま、さすがに若いお姉さんには
「順番を守って下さい」とは急には言えないだろうなあと思いながら。すると、

「あっちでもらえばいいじゃん」

とその男。さらに、一緒にいる女も「あそこで貰えるよね」とトンカツ屋を指差す。貰えないって。何で自分の都合のいいようにしか考えられないんだ。そして、貰えないと分かると頭に来ているし。

彼と彼女の将来を思うと、暗澹たる気持ちであった。

私の回りの、今宵の他人である。

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コメント

こういった方が保護者になると・・・。
担任としては大変ですね。
「子さんより親を教育しないといけない。」
私を育ててくれた副校長先生が言っていました。

それでも親は簡単には変わりませんからね。私たちの仕事は、対象が子ども。子どもが変わることによってのみ、親は変わる。私はそうも習いました。

この人は、つまりお湯がもらえたら、この場で食べるってことなんでしょうね? ジャスコのレジ前で(笑)。

そうだとも言えるし、そうではないと期待したいところもありました。

というのは、「お湯は貰えるの?」と聞いた彼の彼女がレジで私の後ろに並んでいたのですが、そこにあったのは「焼きそば」だったのです。

(ということは、その焼きそばにお湯を入れて、それをその辺に捨てて食べるってこと?)

と思ったわけです。
ま、ジャスコもそういうサービスを始めた方がいいのかもしれませんけどね。

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