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2010/01/31

ミニネタ、模擬授業、哲学と三本柱

1/31

関西青年塾は、土作彰先生。
ミニネタ、模擬授業、哲学と三本柱。三時間半たっぷりと語っていただく。

鉄板ネタにあれこれと改良したネタ。実際の土作先生のクラスのビデオなどを見せていただきながら、講座は進む。はじめて土作先生の講座に参加した方が2/3ぐらいいて、最初はどのタイミングで笑っていいのかちょっと慎重だった参加者のみなさんも、途中から土作ワールドに安心して浸っていらっしゃった。

参加者の学生たちは、私のゼミ生や来年度からゼミ生になるものが多く参加していた。教育の一つの完成形を見るというのは、とても意味のあることであろう。自分が将来担当する、まだ見ぬ子どもたちのことを思いながら、どういうクラスを作ろうかと妄想することが大事なのだ。

土作先生、ありがとうございます。

終わってからはいつものお店に向かう。
新しくゼミに参加する学生たちが、私の席にやってきてよろしくお願いしますと言ってくる。

『大変だぞ(^^)』
「はい」

軽くジャブ。
ゼミが大変なのは、自分たちで作っていくからなのである。先生があれこれ指示することが少なくなっていく。そこを生み出すのが大変なのである。しかし、それは本当は、面白いのである。そこが分かるような一年になると良いなあと離す。

その後学生たちは、どうやって名刺をお渡ししたら良いのかといういことを聞くので、

「ビールを一本もって、グラスを二つもって回るのだ」

と教える。あちこちを回っていた。よし。

二次会は土作先生たってのご希望で、「ももじろう」山科駅前店。
一回だけ入ったことがあったのだが、今回二回目。店の内装が思い切り変わっていてびっくり。これ、消防法的には大丈夫なのかと感じたなあ。

中で何かあったら、出られないなあ。こういう作りのところでは安心しての向きになれないなあと、最初は思う。ところが飲み進めてしまえば、なんでもなくなってします。そうだからやっぱり危ないなあと思うのであった。

終電が近づいてきたので帰ろうとしたら、足下で光るガジェットを発見。
なんだと思ったらICレコーダー。録音中。うちのゼミ生が録音している。

『すぐに消しなさい』

と言う。
驚きである。常識のある学生なのだが、こういうことを平気でする。お酒の入っている席は、オフレコの話が多く出る。それを許可なしで録音するというのは、私の常識ではとても信じられない。以前にも大学生がこうしていることがあって、私は厳しく意見した。

これは盗聴なのである。

しかし、この盗聴行為がそう感じられなくなっているのである。許可を得てならば、それはありである。また、講演会や模擬授業等でも許可が必要であるが、ま、録音されてもありということを前提に話していることもある。講演会などは公のものだからである。

ただし、懇親会の二次会等は全くそうではない。プライベートな部分や表に出しにくい部分も話すことがある。だから、懇親会は大切なのである。それを無断で録音される。使用目的も明らかにされずに録音されるというのが横行するようであれば、私はそのような者が参加する懇親会には参加しない。

極めて普通の感覚を持っている学生が、こういうことを平気でする。私のゼミ生であるから、その場で厳しく指導した。このままそんな常識で社会に出られたら、アウトであろう。なんていったって盗聴をしていて、その意識が無いからである。

デジタル社会の大変な一面ではある。

ではあるが、駅.Lockyのお世話になって、きちんと帰れる幸せも味わうのであった。

2010/01/29

なんとなく、春の陽気

1/29

本当は雪の多いところに娘を連れて行く予定だった。

あるHPを見るとそこまでは路面も除雪してあるので普通のタイヤで大丈夫だとあった。いま、スタッドレスタイヤを装着してある325iは点検なので、ない。代車である。だから、ノーマルタイヤで大丈夫なところをさがしたのだが、今日違うHPを見たら冬用のタイヤが必要とあった。なんと。

急遽取りやめて、結局近場の公園に行く。
なんとなく、春の陽気。

娘も滑り台で満足。

琵琶湖の畔のお店でランチ。パスタを食す。昨日も昼はパスタだったが、問題は無い。

食事後店の前の広場で少し寛ぐ。
この店はちょうど我が家の対岸なので、我が家がよく見える。
写真の右側の山が比良山で、左側の山が比叡山である。

Biwako

こんなに凄い景色なのに、広場にはほとんど人がいない。
貸し切り状態である。
大津市大丈夫か、と思う一方で、独占できて嬉しい。

家に戻って、原稿を書き進める。
コラム原稿を大量に書くことになっている。
指の爪を切って、キーボードのタッチに違和感が無いように整える。そして、だーっっと書き進める。

3000字ぐらい書いた。

夜は、蒸し野菜のオリーブオイル掛けや、ペペロンチーノオイル掛けで楽しむ。
菜の花にペペロンチーノオイル掛けはこれ。

Nanohana

うまひ。
春の命である苦みを、堪能する。

脳内BGMは、所ジョージさんの「春二番」であった。

引用開始 ーーーーーーーーーー

角の喫茶店でコーヒーを飲んで 湯気が渦を巻いて鳴門に見えた
角の喫茶店でトーストを頼み レシートを丸めてポケットに入れる
角の交番でレシートを見せて おトイレを借りて流さずに帰る

心の片隅に春が来て ついでに頭の片隅に 菜の花が咲き放題
まして春は山に来た野にも来た

角の小池さんにお嫁さんが来て 挨拶回りでうちにもやってきた
つまらないものですが 受け取ってください
つまらないものでは 受け取れません
その日小池さんは 笑っていたけど
次の日ゴミ置き場を 見て泣いていた

心の片隅に春がひねくれて ついでに頭の片隅が コブラツイストの弓矢固め
まして春は山に来た野にも来た

引用終了 ーーーーーーーーーー

名曲である。

さ、明日の「明日の教室」があるので、もう寝よう。

2010/01/28

娘との一日

1/28-2

折角午前中はOFFにしたのに、外は雨。晴れたら滑り台に連れて行ってあげると約束していたのに、外は雨。娘はつガッカリしている感じ。

だが、こういう時こその室内施設である。大津市には就学前の子どもたちを対象にした室内施設があるのだ。ありがたいことに、車で10分程度の所にある。でかけて行く。

室内には三種類の木製の滑り台がある。娘はこれを十分に堪能。

「お父さんも一緒!」

というのだが、周りを見ると親は近くにいて一緒に滑ってはいない。うーん、どうしたものか。滑り台の強度を確認して、娘のリクエストに応えることにする。

『うりゃりゃりゃあああ』

と言いながら、滑る。

途中で、お話タイムがあったり、運動タイムがあったりして飽きること無く過ごすことができた。ま、運動タイムは娘はみんなと一緒にやらないで、

「滑り台!」

と言っていたので、私は

(さすが、わが娘。人と一緒のことはしたくないのね)

と感動であった。

昼ご飯を食べ、午後から出かけようと思ったのだが、諸般の事情で出かけられず。結局娘と遊ぶ。早めに風呂にも入る。

夜、ビールを飲んでいると、ビールグラスを見つめる娘は、

「ピンク、青、緑!」

と泡を見ながら叫んでいる。

(え? ビールの泡でしょ)

私には白としか見えないので、なんのことだかさっぱり分からなかったのだが、びっくりした。ああ、確かにピンク、青、緑なのである。

テーブルの上から照らしている灯りは、ハロゲンランプである。これは赤みを奇麗に出してくれるので、通常スーパーの鮮魚や精肉売り場の上に設置されている。食卓の料理も美味しいものがさらに美味しく見える。

で、その灯りで見たビールの泡の表面には、確かにピンク、青、緑の光が輝いているのである。白い泡の白を細かく見れば、色々な色があったのであった。いやーびっくりした。

「負うた子に」ではないが、ものを見るということを娘に教わったのであった。

娘との一日の最後は、食事の後の、歯磨き。
自分で磨かせた後、仕上げは私か奥さんがする。

ところが、今日に限って、仕上げを自分でやるという。

『仕上げを自分でやるのは、10歳になったらね』

と私が言う。なんとなく理解した様子の娘。
そして、自分でやりながらお母さんのところに向かう。

「10歳だから、自分で」

と言っている。おいおい。いつから10歳になったんだ。2歳4ヶ月だろう(^^)。しかし、仕上げは自分でやると頑として譲らない。そこで、

『分かった、仕上げは自分でやってね。だから途中をお母さんがやるからね』

というと納得。ああ、朝三暮四である。故事成語を勉強しておいて良かった。

娘との一日であった。

さ、明日は、え、明日は、どうするんだっけf(^^;。
おやすみなさい。

西川純先生と藤川大祐先生の対話

1/28

いやあ、実に面白い。面白いというのは、funny,exciting,interestingの三種類の英語があるが、すべてが綯い交ぜになっている面白さである。

ブログでも紹介した西川純先生と藤川大祐先生の対話である。ツイッターで行われている。ライブで見ることのできる私は、両先生と親しくさせていただいていることもあり、とても贅沢な気持ちで対話を拝見している。

私も、この議論に加わろうかと思った場面もいくつかあった。しかし、この美しい対話に加わるのは、対話を濁すような気がして私は見ることにした。

何が美しいのか。

1)お互いの立場を尊重している。
2)事実は何かを確認しようとしている。
3)間違いや誤解があれば「君子豹変する」
4)人格の攻撃は一切ない。
5)学問的真理に対して貪欲である。

まだまだあるとは思うが、こういう議論をツイッターで見ることができるってのは、相当凄いと思う。

逆に考えれば、学会でこのレベルの議論が行われるだろうかと思ってしまうのである。もちろん、学会は論文の発表をもとにしながら行われる議論であり、論証がされたと推定される論文を元に行われるのである。

しかし、このツイッターで行われる議論のクオリティは、論証はないかもしれないが、論証とは別の学問的な幸せを与えてくれている。このツイッターでの議論を元に論文や著書をひも解き学ぼうとするものが出てくると思う。

以下にそのほぼ全容がある。

http://nearmetter.com/daisukef/jun24kawa

http://togetter.com/li/4221

味わっていただきたい。

なお、味わってもらいたいのではありますが、じっくりと読むよりは、読み飛ばすスピードの方が、あのときの臨場感が出ると思います。

「鍋パーティ」

1/27-2

その後、学生の相談に乗り、教授会に参加し、さらに事務仕事を進め、いよいよ本日のメインイベントの「鍋パーティ」に参加するのであった。

鍋パーティは、一回生のゼミの打ち上げである。もちろん、18歳であるからしてノンアルコール。ノンアルコールで、鍋を突っつきながら大学生活の一年間を振り返るのである。

ゲーム、クイズなどをしたあと、ムービーを見る。もちろん、このムービーは学生が作ったものである。入学式から最近までの写真をもとにフォトストーリー3で作ったムービーである。

今年で三回目の鍋パーティである。ムービーも三本目である。12分ぐらいの作品であったが、学生たちはもちろん教員も感慨深い思いで見ていた。

児童教育学科の一回生は鍋パーティ。そして、そこにはフォトストーリーで作ったムービーというのが定番として定着している。そこに関わっている私としては、非常に嬉しいものがある。

集合写真を撮り、片付けをしてお開きとする。

急いで自宅に戻る。娘が寝ているかどうか分からないので、そっと玄関のドアを開ける。寝室を見ると蒲団を被っている。
(よしよし、寝たな)
と思っていたら、5分後になぜか娘がリビングにやってきた。

「かくれんぼ!」

というではないか。
奥さんと一緒に、私から隠れていたのである。で、見つけてくれないので自ら名乗ってきたという次第であった。そんなの分からないって(^^)。

授業最終日の夜、Appleの新製品を楽しみにしつつ、寝る。

2010/01/27

「教員養成大学には、学級担任論を設置すべきである」

1/27

二限の「学級担任論」で今年度の授業はすべて終了。いつもながら駆け抜けてしまえば、早い早い。

本日は、一年間の振り返り。まとめである。その前に、少し話す。

『学級担任論の授業を受けて、本当に教師になれるのだろうかと不安になる学生が多いであろう。私にこんな仕事ができるのであろうかと。だが、ちょっと待て。誰も今のキミにそんなことを期待してはいない。

学級担任の仕事の最先端のあれこれを君達に講義しているのであって、それが大学二年生の君達にできるなんてことを期待してはいない。というか、なんで最先端のことをできないとガッカリ来るのか。君達は相当自信があるのか、ないのか。

10年後に、追いつけ。20年後に軽々と追い越し、颯爽と学級経営をして授業に取り組んでいる君達であれば良い。そのために、一年目を生き抜くために、守りとしての学級担任論を後期はやってきているのである』

私に言わせれば、野球を本格的に始めたばかりの中学生が、大リーグの野球を見て
(ああ、無理だ。僕は野球選手になれるのであろうか。諦めた方が良いのか?)
と言っているのと同じような気がする。

野球の例えならおかしさは分かるであろう。
悩んでいる暇があったら、努力を重ねるのだ。

で、今日の講義は先週と同じく、『こんな時どう言い返す』方式で行う。シラバスに一回について学級担任の仕事で重要なものを一つ取り出し、その場で口頭で答えさせる。

三人一組になって、私が課題を読み上げ、学生が2分で解決策を考え、1分で他の二名に話す。そして、それを三回やる。その後、私の方で解答例と解説をするという方式である。

例えば、

■□■

1)あなたは小学校3年生の学級担任です。採用試験に合格して初めて担任を持ちました。
以下の状況になったとき、担任のあなたはどうしますか。

引用終了 ーーーーーーーーーー

始業式後の休み時間が終わり、学級活動の時間になりました。ところが全員そろっていません。
外でドッヂボールをしているらしいのです。
しばらくして、ドタバタとやんちゃな男の子集団が教室に帰ってきました。小学校3年生といえど、やんちゃ坊主はなかなかのものです。遅れてきてごめんなさい、の一言もありません。何でもない顔をして、席に着きました。
初日にして、式の最中に騒ぎ、時間を平気で守らない子どもたち。

学級開きの最初から、多くの問題が発生していました。
新卒草々の私は、クラスを統率する者として、さっそくひとつの決断を迫られました。
「子どもを叱るべきか」「最初だから、不問にし、楽しくやるか」

引用終了 ーーーーーーーーーー

『ちょっと先輩からアドヴァイス 若い教師の成功術』(大前暁政 学陽書房)p.p.16~18より

さて、諸君ならどうするであろうか。この立場の教師になって、この後の台詞を述べること。

■□■

である。

全部で17問作ったのだが、実際にできたのは6問。残りは、来年度4月から『授業づくりネットワーク』で四月から一年間連載予定の「やさしい学級担任論(仮題)」の中で論じていくことにしよう。

学生たちからの授業の感想を見ると、この授業は昨日のディベートの授業と違って、児童教育学科の必修ではなくて、教員養成課程のある大学の必修授業にすべきであるという意見が出ていた。これは素直に嬉しい。

「国語科を実技教科にしたい、学級を楽しく経営したい」というのが、私の従来の主張であるが、もう一つ

「教員養成大学には、学級担任論を設置すべきである」

という主張もこれからはきちんと始めたいと思う。

君達にはプレーヤーになってもらいます

1/26

昼前に大学に行く。夜、熱が出てしまったので午前中は大人しく過ごす。GPの打ち合わせ、学生の相談に乗ったりしながらして午後を過ごす。

その後、日本語コミュニケーション技術1(ディベート)の最後の授業。本日は、決勝戦である。

論題は【日本は教職課程を六年制度にすべきである。是か非か】である。ディベートを学び始めた教員養成課程に所属する大学一回生にとっては、良い論題であろう。実際、回を重ねるに従っていい試合になっていった。

今回、決勝戦で私は初めてジャッジをした。できるだけ学生たち自身の判断で試合を進めることをさせていきたいと言う目標があったので、やり方は教えてあとはやらせるということをしてきた。

ただ、今回は最終戦でもあり、ジャッジというものがどのようなものなのか、その見本を示すと言う面もあって、私もやった。試合に出ない学生たちには、オーディエンスジャッジを依頼し、さらにベストディベーター賞を選定してもらうことにもした。

全ての試合が終わり、判定も終わり、学生たちと一緒に記念写真を撮る。一回生にとってはなかなか激しい授業であったろう。何、私が怒鳴るとか、毎回テストがあるとかと言うことで厳しいのではない。この授業は、

『君達にはプレーヤーになってもらいます。ウォッチャーではありません』

と最初に宣言してある。自分と仲間で調べて考えて議論して、授業の準備をしないことには進まないのである。そして、授業中も自分たちで発言して、メモして、発言していかないとダメなのである。そういう意味で、とても激しい授業なのである。

授業が終わって学生たちの感想を読む。
今年も、彼らは大変だったが良い時間を過ごしたのような感想を書いてくれた。力がついたとも。さらに、なんでこの授業は必修ではないのか、児童教育学科はディベートの授業を必修にすべきだとも。

大学一回生で、議論の作り方を理解するというのは、とても意味のあることだと私も思う。それに気がついた学生は必修にしようというのであろう。そうなったら面白いだろうなあ。

その後、研究室で仕事で残っていたら、留学している学生が帰国している時のご挨拶ということであれこれ話す。進路の相談である。本当にこればかりは正解は無い。正解にするしかないのである。

私の生き方が参考になるかと言えば、それも怪しい。私はその状況、その場面ではこのような選択をした。そして、その結果いまはこうなっているとしか言いようがない。その話を聞いて、何かの役に立っているのであれば、うれしい。

ま、私のことを三十代後半の年齢だと思い込んでいた学生であるからして、人を見る目があるので大丈夫だとは思う(^^)。

そして、さらに残って翌日の本年度最後講義「学級担任論」の準備をするのであった。

「早く帰ってきてね」

と朝娘に言われたが、今日も帰宅は遅い。
すまん、娘よ。
お父さんのお仕事は、準備が大事なんだよ。

2010/01/25

もっと成長せよ。期待している

1/25

ふう。

朝起きて鼻風邪が治っていないのを確認。昨日のうちに、喉に手当をして、寝たのだがダメだったようだ。娘から奥さんに、奥さんから私へと移ってきた風邪であろう。今週から年度末のあれこれの忙しいところに突入する。たっぷりと寝て、乗り切ろう。

三回生ゼミは、今日で終了。あっという間に終わったというのが実感だ。後期は卒業論文に向けてテーマの発表を各自が行うことが中心。そこにあれこれと入れていったが、あっという間であった。

ま、個人的にはあれこれ会う学生もいるだろうが、ゼミ全体として会わなくなるのは、変な感じだ。

今日は、昨年末にNHKの会議に連れて行った学生たちからその報告。そして、先週のビデオ制作の上映会。さらに、サプライズのお誕生日会であった。まあ、これだけ良くネタが続くものだと思いながら、楽しんでいる私でもあった。

最初、私のゼミに集まったときの印象では、少しおとなしめの学生が多いかなと思ったが、見事にこれを気持ち良く裏切ってくれたのが彼ら彼女らである。こういう裏切りは何回あっても良い。

もっと成長せよ。期待している。

午後からは、事務のあれこれ。今年の夏のネットワーク集会は本学で行う。8/11,12日(琵琶湖で遊ぶオプショナルツアーは、13日)だが、ネットワークパーティが11日の夜に行われる。その会場の仮抑えをした。本学のクリスタルカフェだ。大会に向けて一歩前進。

第二教務課、学生支援課、第一教務課、学術情報課と回りながら事務仕事を一つずつ片付けていく。あ、頭が少しくらくらする。熱っぽいなあ。

お世話になっているオーパルの中岡さんが、学生たちと一緒に行ってくださっている「橘パル」の今年度の総括と来年度の計画の会議のために来てくださっていた。

折角なので、終わった後にお茶でもと、私の休憩時間にお付き合いしていただく。

その間にも電話が飛び交う。重要な電話もあるが、マンションの販売もある。だいたいからして、代表に電話をかけてきて名前しか名乗らないってのは、怪しい。今回もそうであった。

『すみません。もう10戸も持っているので要りません』

と答える。
同じ台詞を何回も言うと、そろそろ違うネタを考えようかなと思う。

さらに、GPに関して事務方から質問を受ける。小一時間あれこれと話す。GPのさまざまなことについて事務的なことを進めなければならないのであるが、その確認や指示をする。

その後、集中して仕事を進める。主な仕事は、学生の成績である。出欠席の確認、レポートの提出状況など、最終課題の提出があればすぐに成績が出せるように準備。

思っていたよりも順調に進んだので、ちょっと嬉しい。

で、今日締め切りの原稿が終わらない。
うーん、終わる予定であったが。
終わらない。

あ、ちなみにこの締め切りは私の設定してる締め切りで、本物の締め切りよりも一週間程度早い。

もう少し頑張ってみよう。
あ、ベロがビリビリしてきた。

熱よ、上がるなよ。

ツィッターでエキサイティングな議論

いま、ツィッターで、西川純先生@上越教育大学と、藤川大祐先生@千葉大学のお二人による「学び合い」についての議論が進行中です。リアルタイムで見られるのは非常に面白い。後からでもログを辿ってお読みください。このまま本にしても良いくらいだなあと思っています。

2010/01/24

幸せのおこぼれを貰って過ごす一日

1/24-2

ということで、本日は午前中はほとんど風呂の中と、ハンモックの上で過ごしていました。気持ち悪さは何も無く、ただまだぼんやりと眠たく気持ち良く、日差しを受けてまどろんだままの午前中でした。

昼ご飯を食べて、娘が昼寝に入ったのを確認してから、325iの三ヶ月点検に向かいました。小さなところではありますが気になるところがあるので、あれこれ指摘して預けてきました。元気になって戻ってきますように。

でも、今日はまだボーットしているかもしれません。
そんな一日もいいかなあと。
幸せのおこぼれを貰って過ごす一日でした。

忙しくも楽しい一日だった

1/23

忙しくも楽しい一日だった。

昼前に家を出て京大会館に。関西青年塾である。私は「学生を鍛える」というタイトルで40分ほどお話をする。会場にはその鍛えられている対象の学生たちが10人前後参加していた。なんとも変な感じ。証拠がそこに並んでいるわけであるからして。

今日は、福山憲市先生をお招きしての学級経営講座であった。私も非常に楽しみにしていたのではあるが、この日はダブルブッキング。私が二回目に卒業させた最初の中学校での教え子の結婚式にお招きいただいており、先生の講座を受けることもできないまま、自分の講座が終わってから、大阪の結婚式場に向かう。

京阪本線で淀屋橋駅まで行き、さらに乗り継いで桜川駅まで。披露宴開始20分前には到着し、会場までは徒歩5分と書いてあるので、まあ大丈夫かと思ったら、地図が分かりにくくて結局開始ぎりぎりに到着。最後の着席となってしまった。

席の隣は、昔の教え子。いやあ、元気そうで何より。ところが、着席したとたんに、司会の人が打ち合わせに。さらに、私の荷物の確認やら引き出物の確認やらで目が回る。本当は、トイレに行きたかったのだが、これもできず。そして、事前に一言スピーチをお願いしますと言われてはいたのだが、乾杯のスピーチとは思わなかったので、トイレにも行けず。うむ。

思うのだが、結婚式ではだんだんアルコールが入る前のスピーチを頼まれることが増えてきた。みんながまだシーンとしているところなので、丁寧にやらねば無い。

彼の中学校時代のエピソードを話し、謡を少しやってから、乾杯の発声とした。

面白かったのが、
『では、グラスを御持ちいただいて、乾杯と行きたいと思います』
と言ったところで、結婚式に参加していた4歳ぐらいの男の子が、
「かんぱーい!」
と言ってくれたので、会場がどっと笑いに包まれた。
『ありがとう。こっちに来て一緒に言うかい?』
と、こんなときどう言い返すf(^^;。

久しぶりの結婚式の参加であったが、手作りのあれこれがあり、自分たちで作ったフォトストーリー、新しい演出などもあり、二人の人柄が現れたいい披露宴であった。今年度末は、実はとても結婚式が多い。ま、こんな私でも呼んでもらった以上は、何かお役に立てればと思う。

良いなと思ったのが、結婚式場からのプレゼント。結婚式から披露宴までの写真を元に、その場でフォトストーリーを作ってしまい、披露宴のお開きの前にムービーで流すと言う演出。

新郎新婦は、出口でお見送りの準備をするのだが、その間、お客さんたちはフォトストーリーで一日を振り返るのである。時間差を生み出すために、この方法はいいなあと素直に思った。

体育大会の振り返りとか、合唱コンクールの閉会式にも使えるなと思った。というか、中学校現場にいたら必ずやるな。

お幸せに、堀。

そのまま、京都に引き返す。嘗ての教え子二人を連れて。日帰りの予定だったとのことだが、折角なので知り合いのホテルを紹介して、泊まることにして、関西青年塾の二次会に合流することにする。

学生たちは一次会で帰っていた。ま、そうだろうなあ。でも、嘗ての教え子と今の教え子が顔を合わせたら面白かったろうなあ。ちなみに、その教え子のうちの一人はガンダムの原画を描いているんだが、ガンオタがいたら面白いだろうなあとも思っていたのだが。

ま、そんなことは別にしても、やはり面白かった。
最終的には、餃子の王将1号店で三次会。
ま、最初っからここでもいいかなあとは思うのだがf(^^;。

で、当然タクシーで帰宅。教え子たちをホテルに送って、うちまでタクシー。結構乗ったなあ。で、この運転手さんが面白かった。

京都から東京まで夜の高速をカッ飛ばして、5時間半で到着したことがあるとか。新幹線が間に合わなくて、どうしても朝一番に届けなければならないものを持ったお客さんだったそうだ。ジュラルミンのケースに手錠を付けて持っていたとか。

何が入っていたかも教えてらったが、へーであった。

酔っ払いのお父さんは、娘の側に寝るのが憚られたので、リビングのハンモックで寝ましたとさ。
おしまい。

2010/01/22

幸せな時間は続く

1/22

久しぶりにオフ。
オフということは子守り。

娘は最近滑り台に凝っている。我が家の周りには、子どもの足で歩いていける滑り台のある公園は、ま、ないこともないのだが、325iに乗っけて滑り台公園巡りとなる。

浜大津の方に、大きな公園があり、大きな滑り台と小さな滑り台と遊具が揃っている。ここに連れて行く。途中

「あ、滑り台!」

と、道ばたにある小さな公園にある滑り台を何台も発見する娘。発見されても車を停める場所が無いので、通過。でも、いずれ行くことになるんだろうなあと思いながら、通過。

公園では、滑り台の他にターザンロープやタイヤのブランコなどで遊ぶ。

「お父さんも一緒!」

と言われると、ま、嬉しいのと大丈夫なのかという思いが半分半分。で、挑戦。を、まだできるじゃないか。だけど、鉄棒の前周りはちょっと今回はパス。

で、思った。こうして娘と遊びながら、私はエクササイズをすれば良いのだなと。鉄棒にぶら下がったり、腕立て伏せをしながら、一緒に遊ぶことにした。

昼ご飯は、うどん屋。結構お気に入りの「丸亀製麺」。みんなででかける。ここの社長の経営哲学が結構気に入っている。アルバイト社員を丁寧に育てている。良いビジネスモデルになっているなあと思う。

さらにまた滑り台。琵琶湖に面したちょっと穴場の公園。寒い中、寒さ関係なく娘は滑りまくる。
お父さんも、寒さに負けないように鉄棒で腕立て伏せである。

で、帰宅してダウン。学生から貰った目を温めるグッズを使ってハンモックの上でゆらゆら。「いつも学生たちを見守ってくださっていて、Macを見続けていて、目が疲れていらっしゃるでしょうから」とくれたもの。素直に嬉しい。私は教え子たちに恵まれている。いつの間にか夢の中であった。

風呂から出たら、娘が何やら紙袋に自分の持ち物を詰めて、娘専用の小さな椅子に乗っけて私のところに運んできた。ん?

「宅急便でーす」

とのこと。なんだ、そうだったのか。内田樹先生の「交換」を思い出す。中身を確認してまた娘に返す。すると、

「また持ってくるね」

と言い、自分の机の場所に戻る。そして、新しいあれこれを詰め込んで持ってくる。私はこれを確認して、

『を、これは新しい本だな。すごいな。ありがとう』

と繰り返すこと5回ほど。
そこに、二週間ぶりの冬の花火が琵琶湖で上がる。娘を抱っこして、ベランダに出る。
ああ、冬である。そして、春である。

食事のとき、ヱビスの超長期熟成ビールを楽しむ。娘がグラスに注いでくれる。すると

「お茶!」

という。確かに、琥珀色をしている。娘が飲むお茶はほうじ茶なので似ていると言えば似ている。

『ん? これはビールだよ』

というと、

「下がお茶!」

とのこと。泡の下はお茶に見える。
はい、その通りです。

さ、明日は関西青年塾。そして、17年前の教え子の結婚式である。
幸せな時間は続く。

『教師になるということ』が二刷りになりました

御陰さまで『教師になるということ』(ひまわり社 池田修著)が第二刷りなり、書店に並びました。教職を目指す若者や、若手教員にお勧めいただければ幸いです。

駅.Locky

駅.Lockyは凄いソフトだ。自分が乗りたい電車があと何分で発車するのかが分かる。これが無料ってのは、本当に凄い。wifiがなくても大丈夫だし。終電の強い見方になるだろう。

2010/01/21

学生たちにいろいろ貰って、幸せな私である

1/21

本日授業の日。これで今年度後期最後の授業が三本。

中学校教員をしていた私としては、一月のこの時期に授業が終わるのは違和感がある。しかし、長く大学教員をされていた先生は、一月の末まで授業があるのに違和感があるとのこと。人の感じ方はいろいろだなあと、面白く思う。

国語科教育法2

春休みの過ごし方(まるで中学生のようだが)などを話し、この授業を通して伝えたかったこと等を話したのが導入。その後、印刷したシラバスを元に、後期は何をしてきたのかを振り返る。15回の授業それぞれを、一言でまとめると何なるのかを個人で考えさせ、その後小グループで感想を言い合う。

最後に、一人一人印象的だったことについて発言を求め、私の方から少しコメントする。

授業後、学生から
「先生、少しお時間はありますか?」
といわれる。今日は、2、3、4限連続で、研究室で食事をすることにしているので、少しは時間がある。
『なに、どうしたの?』
と聞くと、みんなで集合写真をとりたいとのことであった。

乗り越えてきたみんなと記念の写真を撮り、和綴じ本に納めたいのだと言う。いいことだ。側にいた他の学生に頼み、写真を撮る。良い思い出になるだろう。

昼休みには、台湾に留学していた学生が一時帰国してきていて、お土産を持ってきてくれた。あちらのお茶だ。をを、楽しみ楽しみ。

児童総合演習

二回生ゼミでは、竹内常一先生の本を講読。15回では終わらなかったが、一つ一つの言葉にこだわりながら、批判的に実践記録を読むことの、大変さと面白さの入り口あたりに触れられたかもしれない。

表記の違い、たとえば、「君」と「キミ」の違いなどに拘れるようになったり、元の実践記録の表記では「ニヤリ」なのに、引用された本には「ニタリ」だったりする間違いも発見できるようになった。

三回生になるということはどういうことなのかも話す。

そして、テキストの残りの発表をさせる。話し合うのが楽しくなってきているのが分かる。良いことだ。

最後に授業が終わる礼をしたら、もう一度
「池田先生、半年間ありがとうございました」
と改めて学生たちに言われた。そして、お菓子と一言をプレゼントしてくれた。

素直に嬉しい。気持ちが嬉しい。
最後に集合写真を撮る。

教職総合演習

本日は、新型インフルエンザの予防対策などについて。試してガッテン形式の授業構成でこの発表はさせてきたが、なぜ、この構成が良いのか等の話を最初にする。

医学的な部分はなかなか難しく、解釈の別れるところもあるので、原則的な部分、基本的な理解などをきちんと押さえること。インフルエンザウイルスは毎年姿を変えるので、私たち人間も毎年勉強を続けなければならないことを伝える。

手洗い、うがいの仕方について面白い発表があった。手を洗ってご覧と言うと、多くの人が洗い残す部分がある。これは親指である。ここを意識的に洗うことができる人は、かなり奇麗に洗えていると言える。

ただ、子どもにきちんと洗わせるのは難しい。
そこで、このHPである。

http://www.youtube.com/watch?v=ADck9oqKqJY&feature=related

これではなんだかよく分からないであろう。
で、これである。

http://www.youtube.com/watch?v=qXbPq1RKtYo&feature=player_embedded

これなら歌の意味が分かるであろう。
そして、子どもたちが手を洗う上で、大事な部分が奇麗に入れ込まれている。いいなあと思う。学生がギターを弾きながら歌って発表していた。

良い歌を教えてもらった。

こうして、一年が終わっていく。
学生たちにいろいろ貰って、幸せな私である。

2010/01/20

配慮した言葉

1/20

学級担任論は、先週の通知表の書き方の続き。所見のことばに注目し続ける。

話し言葉で子どもたちと会話をして、指導をする。これは感情を込めることもできるし、相手の反応を見ることもできる。さらに、言ったきりで消えてしまう。ところが、書き言葉は残る。

うるさい子どもに、「うるさいです」と書いて良いのかもしれない。しかし、この子どもが親になった時「お父さんはうるさかったんだ」と言われるかもしれない。

そんなとき「元気一杯です」と書かれてあれば、子どもは「元気だったんだ」と思うし、親になった元子どもは(先生、気を遣ってくださったんだなあ)と思うだろう。書き言葉というのはそういうものなのだ。

だから、言葉を置き換えることも大事なのである。事実を事実の言葉でズバリと指摘することも大事だが、書き言葉の場合は、配慮した言葉を投げかけることも大事である。

ちなみに、以下に示す言葉をどう置き換えるだろうか。本日の授業で扱った例の一部である。

    1)    不まじめ
    2)    うるさい
    3)    怒りっぽい
    4)    いいかげん
    5)    威張っている

学生たちには、個人で考えさせ、その後小グループで話し合わせて発表させた。なかなか良い感じの答えを出す。

 

その後、一年間の復習も兼ねて咄嗟の切り返しの言葉の例題をあれこれ出す。

これも同じように個人で考えて、小グループに発表し、良いものを全体に発表するのである。5問用意して4問しかできなかった。やっていて面白かったので、これは来週も続問を作って行うことに。

いやあ、良い復習方法かもしれない。

午後は、会議、会議、会議。
そして、学科の新年会であった。

まだ年賀状も書けていないのに(涙)。

2010/01/19

生徒、学生を育てるシステム:ディベート

1/19

午前中は家であれこれの仕事。
保育も兼ねる。

娘はこのところ、寝る時のみならず、起きる時もお母さんでなければダメになっている。今日は午前中にお母さんは大事な用事があるので、私が面倒を見ようと思うのだが、寝起きは全然ダメ。

側に行こうものなら、蹴っ飛ばされる。

諦めて、娘から離れて隠れて仕事をしていると、
「おとうさん、みーつけた!」
とやってくる。
な、なんだ。この変わり身は。

その後、リビングの椅子、床、ハンモック、ベッドと場所を変えながら娘のお相手をする。

午後から大学へ。
やりかけの仕事を一つ、二つと終わらせる。
ああ、うれしい。

来週の明日は、後期の授業の最後の日になる。このあと、成績を付けて、入試をやって、それでしばらくは研究生活に入れる、かな。ま、多少のバカンスも考えている。

この時期、来年度の夏の研修会の講師の依頼が入ってきている。去年の八月のあのようなことはもう二度と、と思うのであるが、なんかまた同じになりそうで怖い。

「是非、来年度も」

と言われて、断れるほどの私ではない。ただ、日程調整がつかないものはお断りしている。東京まで二時間ちょっとというのは、なかなかの距離である。

ディベートの授業は、予選リーグが終わり来週が決勝戦。いまの論題は【日本は、教職課程を六年制度にすべきである】である。一回生にとってはちょっと難しい論題ではあるが、なかなか良い感じに育ってきた。

もちろん、まだまだ論証が甘いところもある。
「学力低下は教員の質の低下が原因である。だから六年制にすべきである」と肯定側が主張したとき、

1)本当に、教員の質の低下が原因なのか。
2)仮に教員の質の低下が原因の一つだとして、現状に比べて二年間のプラスで、教員の質は向上するのか。

と奇麗にステップを踏んで反駁するということができていたかというと、なかなか怪しい。ではあるが、そこに挑もうとしている姿は見て取られた。

やっぱり、ディベートは生徒、学生を育てるシステムとしてはかなり優れていると思う。彼ら彼女らが賢くなっていく姿を見続けることのできるのは、嬉しいものだ。私は、教職を六年制度にするよりも、ディベートを教職で必修にすることも大事ではないかと思っている。学生がこれを学び、学校教育現場で指導できるようになる。

かなり日本は変わると思うけどねえ。

 

さ、明日の授業の準備も終わったし、今日は早く帰ろう。

素直に、彼ら彼女らの成長を喜ぶ

1/18

研究室に到着し、机上のメモ帳にto doを書き出す。10個あった。パレートの法則によれば、このうち重要なものを2個やればいいわけである。

池田ゼミ。
今日は、学生が授業をする。メディアセンターでビデオクリップの作り方についての説明。90分で一通りを教えるというのは、結構難しい。

この学生が作ったビデオ作品、主にお誕生日おめでとうビデオがなかなかの出来映えであり、この作り方をゼミ生が学びたいということでこれをやることに。

メディアリテラシーを学ぶことになる。また、あれこれプレゼンテーションをすることになる彼ら彼女らがこれを学ぶということは、意味のある活動であろう。

昼ご飯を食べながら、ちょっと考え事。さらにその後、事務処理をテキパキ。懸案の業績リストもきちんと提出完了。四月に出す予定の初めての監修本の一冊目の「念校」の確認も終了。ほっと一息。

ノートと万年筆。いくつかの書類と画板を持って出張に。今年度と来年度、とある京都府立高校の、国語部のアドヴァイザーになっている関係で授業を拝見してコメントをするお仕事である。

拝見したのは「砂漠で生き残るためにはどうしたら良いのか?」という合意形成ゲームの授業であった。私は、12年ぐらい前に『中学校学級担任のためのファックス資料集』という本の中で、この種類のゲームを紹介している。

砂漠に不時着した乗客が、生き残るために、手元にある12種類の道具の優先順位を決める。その合意を考えるというものである。

このゲームは、合意形成を目的とするのであるが、評価のポイントは正しく合意形成ができたかどうか、にあるのではないと私は考えている。

おそらく、このゲームは

1)話し合いの方向性を決める
2)新しいアイディア、意見を出す
3)仮のまとめをする
4)場を和ませる発言ができる
5)自分の意見に拘りすぎない

という観点で評価されるのである。

ちょうどこれは、合唱コンクールの際に、生徒は勝ち負けに拘って練習をするが、担任はクラスの質的向上を考えて指導しているのに似ている。

で、授業が終わってから校長先生も同席した国語部会で、授業の流れに即して時間の関係で少しだけコメントを申し上げる。

ポイントは、

1)授業の構成の仕方
2)指示のあり方
3)授業の目的の考え方

など。30分しか時間がなかったので、早口で。先輩の先生方を前にして、あれこれアドヴァイスするのは、やはりやりにくいものではあるが、これもお務めと思って伝えるべきことは、きちんと話す。授業の印象ではなく、授業の事実を引用して話す。

18:00から6限の授業があるので、失礼ながら慌てて席を立つ。校長先生と主任の先生がお見送りにきてくださる。

「先生。今日お話しされた内容などをまとめた本等はございますか?」
『はあ、まあ、あります』
そんなことを言われるとは思わなかったので、なんとも間抜けな返事である。
「名前等をお聞きしておいて」

と校長先生は主任の先生に話される。

『授業全体の流れの理解が不十分なままでのコメントでしたので、失礼もあったかと思いますが、御寛容ください』
「いえいえ。ぜひ、またお願いいたします」

とねぎらいの言葉を頂き、すぐに大学に戻る。

18:00からの6限では、教育実習の反省会を行う。車が混んでいて10分ほど遅れてしまった。すまん。

学科の教員が分担して担当。五会場で同時に行う。三回生の学生が一人4分で発表しつづける。これを二回生の学生が聞く。司会から何から三回生が全部やるので、私はメモをとりながら聞くだけ。

一回り成長した三回生の姿を頼もしく見続ける。成長するものの側にいられる幸せ。教師という仕事を選んだものに許される喜びである。もちろん、まだまだスタートのスタートにたどり着いたぐらいではあるが、一回生から鍛えてきた彼ら彼女らが自分の生きる道を手に入れようとしている場面に立ち会えるのは、やっぱり嬉しい。

素直に、彼ら彼女らの成長を喜ぶ。

二回生からの質問があった。

「いま、模擬授業や学級担任論などの授業を受けて、さらに教育実習のあれこれの話を聞いて、本当に自分に教師になれるのだろうかと不安です。先輩たちはどうだったのでしょうか?」

これらに三回生からあれこれアドヴァイスがあった。

・実習生の答えには二種類ある。はいとイエスだ。
・無茶ブリは、普通にあると思え。
・学級担任論は、実は本当にためになる授業なのだ。
・学習指導案がきちんと書けるのは、褒められた。一緒に実習をやった学生たちで、書けたのは京都橘大学だけだった。
・だってやるしかないでしょう。

(おいおい、それって俺が授業中に話していたことだろ)

と思いながら、伝わっていたことを喜ぶ(^^)。
三回生の話に被らないように、私からも10分ほどコメントをして、授業を終える。

授業後、なんとなく集まった池田ゼミのメンバーと話す。
三回生の終わりにこの感じ。
うーん、良い感じだ。

to doは9個完了であった。

2010/01/17

いつまでこんなふうに

1/17

昼までは、昨日までの余韻にぼーっとしながら過ごす。

昼ご飯はパスタ。あまりにも琵琶湖からの日差しが気持ちよいので、昼ワインを一緒に飲みたいところではあるが、午後からの仕事と運転に差し支えるので我慢。アップルタイザーで凌ぐ。

午後からは、お仕事。
2009年の業績リストのまとめである。

改めて8月が山場で、やばかったなあと思う次第である。
講座と原稿の締め切りが飛び交い、
(倒れないように、倒れないように)
と思いながら過ごしていたのをリアルに思い出せる。

思い出せるだけではなく、その時の疲労感までもが蘇る。
参った。

早く仕上げてしまおう。

ネットにMacを繋いだまま仕事をしていると、メールやツイッターであれこれ情報が入る。この週末は、16日に横浜で野口塾があり、野口先生と横山先生もご登壇。明日の教室の仲間も京都から駆けつけて学んでいる。

早稲田では授業づくりネットワークの勉強会があり、春の集会夏の集会に向けての企画等を練っている。北海道から石川さん、福島からあべたかさんと駆けつけている。私は若狭の疲れを恢復させるのと、たまった仕事をなんとしても終わらせたいので、欠席。

それにしても、こういうエネルギーを持った仲間の中にいられるのは、ありがたいことだ。国はこう言うところに補助金を使うと言う発想はしないのかなあ。自腹を切って学ぶことが大事なのはその通りだが、交通費ぐらい補助をするってのは、ありだと思うのだけどね。

で、あれこれ断片的に入ってくる情報でも、それぞれかなりいい会だったことが分かる。

夕方から出かける。
娘があまりにも「滑り台滑り台!」というので、トイザラスまで滑り台を見に行くことにする。

というか、親は、
(ま、仕方が無いか買ってもいいか)
という勢いで行ったのだが、娘が興味を示したのは最初の3分だけ。その後は、三輪車に首ったけ。

ただ、三輪車の良いデザインのものが見つからず、今回はパス。ただ、雪車遊びの道具だけ購入。ま、与えられたもので遊ぶのではなく、あるもので遊べる娘に育てたいなと思う私たちには、納得の結果かもしれない。

いつまでこんなふうに娘と遊べるのかなあ。

帰宅すると、娘が玄関まで走ってきてお迎え

1/16

チェックアウトぎりぎりまで寝ていた。
朝風呂を浴び、部屋のカーテンを開けると、一面の雪景色である。

「二センチ足らずの雪が、科学の街東京を一日で塗り替える」
(伊勢正三 そんな暮らしの中で)

を思わず歌う。
(よーし、スタッドレスタイヤ装着の本領発揮である)
と思う。

魚市場に寄って、お土産を購入する。
雪が降っているということは、漁に出ている漁船が少ないということでもあるので、そんなに期待しないでいたが、良かった。

私が手に入れたかった「ノドグロ」は、あった。
これと梅貝を手に入れて、うししである。

フィッシャーマンズワーフで、焼きサバ寿司もゲット。奥さんへのお土産。それとは別にケンサキイカのお寿司を食べる。赤出しの味噌汁で体も温める。いつも通りの小浜である。

その後、雪景色の中を走る。なかなか美しい。
敦賀、彦根、琵琶湖大橋と下道をゆっくりと流しながら学生たちを家の近くまで送っていった。いつも見ない東側からの琵琶湖の景色もいい。なんのことはない、自分のドライブに学生に付き合わせただけかもしれないf(^^;。

二日間で400キロ近く走ったが、運転に夜疲れはなし。乗っていた学生の一人は、車酔いをしやすいとのことだったが、今回一回もなかったとのこと。さらに、腰痛持ちなのに全然大丈夫であったとのこと。

さすが325iである。

帰宅すると、娘が玄関まで走ってきてお迎え。

『ただいま! お父さんはお魚を買ってきたから、いまから料理するからね。美味しいぞ!』
「うん!!」

多くの方と良い時間を過ごし、娘に出迎えてもらう。
これを幸せと言わずにして、何を幸せと言う。
ありがとうございます。

これが私の考える丁寧な指導である

1/15

一路若狭路へと向かう。325iはスタットレスタイヤで満タンのガソリン。固めのサスペンションが、本当に気持ちが良い。

湖西の雪を心配していたが、まったく問題は無かった。山間部は奇麗に雪化粧をしていたが道路は見事に除雪されていた。

同行した学生たちのおしゃべりをBGMにしながらあっという間に、小浜に到着。予定していた時間の30分も前に到着だったので、小浜港に向かって、おばま食文化館で時間を調整する。

「ちりとてちん」のロケセットなどが新たに飾られていて、ちりとてちんファンの私は、ちょっと興奮。

仕事の前に、食事を町中の定食屋さんで頂く。あの値段でこの料理か。すごい。刺身定食をいただく。

中学校に到着。授業開始の10分前。ゆっくりと食べ過ぎた。
ゆったり運転モードの私から、授業モードの私へと急速変換を試みる。

今日のお仕事は、中学校一年生に2時間30分でディベートのいろはを指導すると言うもの。ディベートとはなんぞやから始まって、試合を全員に三試合体験させると言うもの。その様子を中学校の先生方が参観して、その後の校内研修会で検討すると言うものである。

この学校は三回目ということもあり、先生方とはかなり仲良くなっている。が、三回とも生徒は違う生徒。初対面でいきなり授業をするというのは、なんかいやってもそれなりに緊張するものである。

生徒と私の呼吸が合うまでのチューニングの時間を大切にし、ここが大丈夫になったらあとは、生徒の学びのリズムを作り出すように、コントロールを心掛けていく。ここが崩れると初対面での授業は難しくなる。

同行した学生たちは、一回生のときに私の大学でのディベートの授業を取っている学生たちである。初対面の生徒諸君の授業ということで細かいところのフォローがしにくいかもしれないと思い、小先生として子どもたちの中に入って指導するように指示しておいた。これも上手くいったようだ。

三回生で教育実習をするのは、いいなあと改めて思った。
四回生で教育実習だと、実習後すぐに採用試験。さらに、それが終われば卒業論文執筆。ということで、教育実習で学んだことをさらに深めるということがしにくい。

今回同行させた学生たちは、三回生で教育実習を終えている。だから、中学校に連れて行ってもそんなに心配は無かった。むしろ、良い勉強をさせてもらえるのではないかと思っていた。

そんな感じになっていたなあ。三回生の実習はいいなあと改めて思った。

先生方の日頃のご指導もあり、授業はなんとか終わった。

途中で私は時間の進み方を読み間違いしてしまい、慌ててしまったこともあったが、なんとか終わって一安心。

その後、会場を移して校内研修会。ディベートの授業で何をしていたのかと言う種と仕掛けを説明する。生徒を大切に扱って指導するということはどういうことなのか。パラダイムの変換を求める必要があるのではないかということに気がついたと、参観されていた教育委員会の先生がお話をしてくださった。ありがたい。そうなのである。

面倒くさいこと、大変なこと、危険なこと。
これらを先生方は、生徒にやらせないことが丁寧な指導だと思うことが多い。だが、本当はここを乗り越えるときに生徒たちは力を付ける。

過大なプレッシャーで生徒をつぶしては問題外であるが、楽ちんなことをさせて、生徒を伸ばさないのも問題外である。適切な課題を与えて、適切に追い込むとき、生徒たちはそれを乗り越えつつ力を付けていくのだと思う。これが私の考える丁寧な指導である。

いったん宿に戻り、風呂にどぼんと浸かって、食事へ。
懇親会である。会場はいつもの居酒屋さん。絶品の魚を出してくれる。

学生たちは、現場の先生方のあれこれをうかがえる良い機会。久しぶりの冬の福井の魚にご対面できる嬉しい時間f(^^;。4日間断酒していたので限界である。

せっかくなので「獺祭」を持参。ビールで乾杯する前に、これで乾杯させていただく。いえ、ビールもいいのですが、先きにビールを楽しんでしまうと、炭酸で舌を刺激してしまうので、できれば最初は「獺祭」でやりたかったのだ。

コップに一杯ずつ注いで、乾杯。
あっという間に空になり、二杯目を注いでだいたいそれで一升瓶が空になった。ああ、もう一本持ってくれば良かったf(^^;。

若狭には昔からのディベートの友人がいる。W先生である。行くことを事前に伝えておいたら、仕事の帰りに立ち寄ってくれた。相変わらず若くてかっこいいなあ。

お招きいただいた中学校の先生には同級生がいたり、知り合いの知り合いだらけだったようで、話に花が咲いていた。
(ああ、福井県の教育を背負って立つ方々の中にいられるのは幸せだなあ)
と思いながら、しっかりと右手には福井の魚を掴んでいる私であったf(^^;。

幸せである。

ホテルに戻り、気持ちよく、撃沈。

2010/01/14

学生たちが成長してきたのを感じられる今日の発表

1/14

授業の日。昨晩のうちに授業の準備をあれこれ済ませておいたので、朝はゆっくり。サッシ越しに朝日を浴びて、床暖房の上にあるハンモックにごろり。朝食の後に、二度寝をしてしまった。

「お父さん。起きて!」

と娘に起こされる。
ああ、幸せ。

国語科教育法2。

テスト問題の採点、素点表づくり、エクセルでの評定確定という流れで講義。メディアセンターのPCで行う。成績集計のためのエクセルのマクロは、私が実際に使っていたものを使用。

学生たちは、採点ができるのを最初は楽しみにしていたが、実際にしてみるとその大変さに閉口している。生徒の時には、

(試験が終わってしかも土日を挟んでいるのに、なんで月曜日に答案が返ってこないのだ!)

と思っていたと思うが、実際に自分が採点する側に回るとその意味が分かる。だいたいからして土日は休みである。なんで家で採点しなければならないのだ。ここがおかしいことに気がついていない。

で、出てきた素点を元にして、成績を出す。そもそも採点が早くできない。正確にできない。さらに、テンキーがきちんと使えない。たかだか18枚の採点にひーひー言っているわけである。

エクセルが使えないと話にならないことを実感したようである。そして、先生が偉大なことも(^^)。

児童総合演習。

テキストの竹内本の読解。この章でもうこの授業も終わり。テキストを読みながら、テキストにある違和感をすくい取り、それを改名する作業をし続ける。実践記録に描かれている世界を、違和感をキーワードに読み開くことを続けてきた。

少し、引っかかることができるようになってきた。今日のキーワードの一つは「他者性」。他者と他者性はどう違うのかに引っかかって読み解いていこうと挑戦していたが、撃沈であった。少々助け舟を出す。

他にも、具体的、抽象的、象徴的の違い等に触れる。

教職総合演習。

本日のテーマは、食物アレルギー。アナフィラキシーショックの話なども出てきてなかなか勉強になる。実習コーナーはみたらし団子を作る。だから授業は調理実習室。こう言うところでやる授業も良いものだ。

みたらし団子のどこにアレルゲンがあるのか?
実は、みたらし団子に使われている醤油。これを造るときの大豆がアレルゲンなのだ。いやあ、なかなか難しい。

アレルギーを学校教育の中で考えるときに大切な観点を示しながら、レポーターは発表を進める。なかなか面白かった。

授業後、たまっている事務仕事を進める。
まだ、終わらない。日曜日にもやるようだな。
うーむ。

だが、学生たちが成長してきたのを感じられる今日の発表で、気分はいい。こういうことで気分が良くなるってのは、やっぱり教師だなあと思う。

さて、明日は安全運転で福井である。

1月の明日の教室のご案内です。 1/30 土作先生

1月の明日の教室のご案内です。

1月の「明日の教室」は、1月30日(土)を予定しております。
講師は、土作彰先生に御登壇いただきます。

土作氏といえば「ミニネタ」です。 さまざまなミニネタを使いこなして、子どもたちを授業に引き込む技は、まさに名人芸です。
しかし、土作先生の真髄は「学級づくり」にあると考えます。土作先生ならではの学級経営をたっぷりとお話いただこうと考えました。
そこで、今回は、「ミニネタを活かした模擬授業」と「土作流学級経営論」の二本立ての講演をお願いしています。
尚、今回の講演の様子は、DVD第六弾として、撮影する予定です。

どうぞこの機会を逃すことなく、皆様お誘い合あわせの上、ご参加ください。

日時:1月30日(土) 13:30〜17:00

場所:京都橘大学 児優館 C502(予定)

会費:一般2000円、学生1500円、苦学生 要相談

懇親会:4000円程度 

講師プロフィール

現在、奈良県広陵西小学校勤務。日本教育ミニネタ研究会代表。
「学級づくり」改革セミナーを主宰。新潟の赤坂真二氏、千葉の渡邉尚久氏らとタッグを組み、全国で講演活動を展開中。著書に『教室を笑顔にする学 級づくりミニネタ&コツ101』(学事出版)、『なぜ教師はそう教えるのか?~哲学ある学級経営の戦略~』(近刊・日本標準)、『若手教師のための力量 アップ術』(日本標準)、『ミニネタで愉快な学級を創ろうよ』(学陽書房)、『学級を盛り上げる社会のクイズ600』(中村健一氏との共著・近刊・黎明書 房)など多数。

お申し込みは、

http://kokucheese.com/event/index/1297/

からどうぞ。お待ちしております。

2010/01/13

気持ちの良い授業の後は、軽く飲みたいものである

1/13-2

学級担任論は、通信簿の書き方について。こればかりは塾や家庭教師で教師経験があったとしても、経験することはできない。何を書くのか、なんのために書くのか、どう書くのかなどについて割と丁寧に説明する。

通信簿を専用のソフトを使ってコンピュータで作成し、出力する学校が増えてきている中で、手書きに拘りたいという学生が多くて、良い意味で、ちょっとびっくり。ならば、読みやすい字を書けるようになるために、さらに努力をしなければね。

ちなみに彼ら彼女らは、先週末に成人式を済ませてきている。

『ま、成人を迎えたのであるからして、一本ぐらい良い万年筆を買いましょう。今から書き始めていれば、君達が先生になった頃には、ペン先もこなれていい書き味が出始めると思うよ。インクは、モンブランのロイヤルブルーが良いな』

と、私の好みを交えつつアドヴァイス。大事な一本を使って、良い通信簿を書いてほしい。

急いで昼ご飯を食べて、午後からは高校に出かけていって古典の授業をする。高大連携の事業の一つとして行う、授業である。

今日は、

・古典とはなにか?
・百人一首を楽しむ

ということで行う。というか、この四年間続けている。同じテーマで依頼されているので。

話している内容は、「月刊国語教育 08/6月号」に書いたこととほぼ同じである。この原稿のタイトルは、「古典の世界への扉を用意する ~作品づくりで、理解から納得への準備~」というものである。
中学生に古典を指導する際に考えるポイントとして、

a、子どもの体の中に古の言葉を入れ、
b、多少の理解をさせ、
c、古典の世界への扉を用意してあげる

ということが大事ではないかということを実践例とともに述べている。これを高校生の学習者の観点から見えるように説明して授業を進める。

生徒諸君は、古典には興味がある。しかし、古典文法で参ってしまっている。この辺りをどう克服するのかなんてことも少し話して、古典の世界の面白さのあれこれを話す。これが前半。

後半は、実際に百人一首を、 J1百人一首と私が名付けた方法で行った。簡単に言えば入れ替え戦のある百人一首である。あっという間の二時間であった。

気持ちの良い授業の後は、軽く飲みたいものである。が、断酒はまだ続いている。三日目である。明後日、福井県の中学校の校内研修会に呼ばれている。雪の福井である。スタッドレスタイヤ装着をして、ゆっくりと向かう。

研修会のあと、そのまま帰ることはしない。それはあまりにも冬の福井の魚に失礼である。なもんで、さらに礼を尽くして断酒をしている。体調を整え、魚をお迎えする所存である。

ただ、一つ気になるのは、この天候で漁船が漁に出ないのではないかと言う不安である。ああ、そこはなんとかお願いします。

さ、明日は三コマの授業だ。

お酒を飲まなくても、まあ、それなりに楽しい夜ではある

1/13

昨日は、午前中に325iの点検に向かう。BMWの専門店が無料チェックをしてくれると言うのを知ったので、取り敢えずセカンドオピニオンを貰うために、購入店とは違う専門店で見てもらうことにした。

結果、基本性能については特に問題はないとのこと。なおかつ、燃費もかなり優秀であることが判明。運転の仕方も影響するが、この感じで走ってくれればいいなあと思う。

ゼミの学生を指導し、教職総合演習の授業で発表するグループの事前指導をし、ディベートの授業をする。

このディベートの授業もあと今日を含めて三回である。今やっている論題は、【日本は教職課程を六年制度にすべきである】という論題。冬休みが入ったので、調べもだいぶ進んだ試合になっていた。

この授業には、今週末の福井県の中学校の授業で私が中学生を相手に授業をするときにアシスタントをする学生も参加。一回生のときにディベートの授業を受けてきた学生たちである。

さらに、京都府のとある高校の国語科の先生方も参観。私がこの高校の国語科のアドヴァイザーとなっている関係で、見学にいらっしゃった。来週は私が授業を拝見する予定。

いつもとは違うお客さんたちが授業にいることで、学生たちはやや緊張気味。だけど、これがいいのである。

授業後、研究室で1時間程度振り返り。あれこれ補足説明をする。そして、質問を受ける。説明中心の国語科ではなく、私が言うところの「国語科を実技教科にする」という主張に賛同される先生方との振り返りであった。

いろいろな問題点があるようだが、できないという理由を並べるのではなく、やれる可能性を考えられるようにしていきたいなあと改めて思った。

家に帰ってはお酒も飲まずに、いろいろあってやっと手に入れた万年筆を、嬉しそうにいじる私であった。

http://www.rakuten.co.jp/penroom/670264/670279/

「ふでdeまんねん」というふざけた名前にちょっと引き気味になるが、絶品の万年筆。21金のペン先の柔らかさも相俟って、なんとも言えない書き味。この廉価版の1000円ものと2000円ものを持ってはいるが、やはり21金にはかなわない。

ペン先を見ていただけると分かるが、床に落としたのではないかと一瞬疑うような形状。だが、ここが優れているのである。この形状のお陰で、神に接する面積が広く、さらにペンを持つ角度によって細字から極太まで使い分けることができ、筆で書いたような文字が書けるのである。

そして、BGMは立川志の輔の「親の顔」である。

テストを返却された子どもが、父親と繰り広げるあれこれ。
そこに担任が入ってあれこれ。笑いながらもいろいろと考えさせられる。教職関係者は必聴であろう。

http://nicosound.anyap.info/sound/sm4996469

のページで、「パソコンへ転送」をクリックすると、iTunesなどで再生できる。ちょっと遅めの初笑いでありつつ、いろいろと考えさせられる。是非、お聞きを。

お酒を飲まなくても、まあ、それなりに楽しい夜ではある。

2010/01/12

ここで泣かない父親はいないだろう

1/12

日曜日の夜から体調が優れなく、夜中に胸の痛みで起きることがあった。ま、心当たりはあるのでそれなりに慎重にとは思ったが、翌日の夕方まで断続的に痛いのには参った。

痛みの合間を縫って娘を公園に遊ばせに行く。このところ、娘は滑り台が大のお気に入りで、とにかく滑りたい。連れて行く。

他の遊具でも自分でやれそうなところは、さっさとやる。やれなさそうな遊具は、他のお兄さんお姉さんがやっているところをじっと見ていて、やり方が分かり、そのお兄さんお姉さんがいなくなると、さっと走っていきやる。そして、やれないと分かると

「お父さんが!」

と言って私にやれと言う。え、私ですか?と思うのだが、まあ、仕方がなしにやる。ほとんど王様ゲームのようである。

そこに時々痛みが走る。じっとしていると

「お父さん、大丈夫?」

と聞いてくる娘。

『大丈夫だよ。ちょっと過労かな?』

と言っても分からないのだが、遊んでいれば治るはず。一緒に遊ぶ。

遊んで却って来て一緒にお風呂に入る。
お風呂には、お風呂場専用のクレヨンがおいてある。お風呂場の壁面にガンガン書いても大丈夫。あとでお湯をかければ奇麗に消える。

娘がなにか言いながら、直線や曲線を書いている。
『何を書いているの?』
「お父さん大丈夫? 早く良くなってね、って書いてるの」
と。
ここで泣かない父親はいないだろう。
ありがとう。

夕ご飯は、昨日に引き続き金目鯛。頂き物の金目鯛が二匹。えー、二匹なんて食べられないんじゃないかなと思ったが、豈図らんや、全く問題なかった。

初日

1)塩焼き
2)塩焼きのガーリックオイル掛けRimg0963
3)刺身Rimg0955

二日目

1)煮つけRimg1045
2)刺身

できれいに頂きました。

特に、鰓を確認したらまあ鮮度がもの凄く良かったので、胆まで刺身で頂きました。冬の深海魚の胆は美味しい美味しい。

塩焼きにしても、煮付けにしても、娘は息をする間もなく、バクバク食べていました。料理人のお父さんとしては、これまた大満足。ははははは。

美味しいものを頂いたせいか、今朝の段階では痛みは引いております。ありがとうございます。

今週末の福井県に向けて、体調を整えます。はい、お酒はしばらくやめます。はい、金曜日までやめます。

2010/01/10

と思う瞬間に、思い直す

1/10

結局ゆっくり起きる。

その起きたタイミングで娘が起こしにきて、部屋の扉のところでバッタリ会う。すると、
「パパ 起こしたかったなあ」
と言うので、慌ててもう一度蒲団に戻る。
「起きて」
と言われて、
『はい』
と元気に起きる。馬鹿だねえ。
それが嬉しいんだから本当に馬鹿だねえ。

食事の後、娘と一緒にハンモック。楽しい。
危うく今日も仕事にならないところであった。

久しぶりにハンモックを出したので、ゆらゆらしたいとのこと。一緒に乗っていたのだが、一人で乗りたいと言う。ヒックリ返らずに器用に乗る。乗り降りは結構難しいものなんだがな。

乗ったあと、「しまった!」と言っている。どうしたのかと思って見ていたら、本を持ってくるのを忘れたとのことで、下りて取ってくる。人生の愉しみを既に理解しでいる模様。

昼過ぎに大学に向かう。
自分の仕事が後回しになってしまっていて、慌ててあれこれ。できれば今日中に終わらせたいと思うのであったが、無理だったな。

本日やるべきことは、

1)シラバスの訂正
2)業績リストの作成
3)来週の授業の準備

である。
が、無理であった。2)の途中でおしまい。ふう。

業績リストというのは、何かと言えば、大学の教員が毎年書くもので、要は今年一年間何をしてきたのかの記録である。大学教員以外には馴染みのないものかもしれない。

私も大学に移るときに自分のそれまでの業績をまとめたのだが、まるまる一ヶ月かかって行うことになり、もの凄く大変だったのを覚えている。もし、初めから大学の教員を目指していたならば、少しずつまとめていたであろうが、私はそんなこと全く考えていなかったので大変だったのだ。

で、大学の教員になってからは毎年一回まとめることになる。ははは。少しずつまとめていれば良いのだろうが、やっぱり私にはできなかった。一気に振り返りながらまとめることとなった。

だけど、一年間の仕事を一年前のスケジュール表を振り返りながら、書き残した原稿、講座、講演の記録を読み直しながら、自分が一年間にしてきたのを振り返るのは、意味があるね。

サトマサさんとか、堀さんなんかは自分で年内のうちに一年間を振り返ってブログに書いているけど、私なんか強制的に業務でやれと言われない限りは、やらないもんなあ。

ま、ありがたいと言えば、ありがたいことであります。

で、この業績リストは、仕事をしただけリスト作成に時間が掛かると言うことになっている。それでなかなか終わらないでいるのである。
(いやあ、2009年の一年間は、確かに働いたよなあ。これを自分でやってきたんだ)
と、他人の目で眺めて驚いてしまいました。

(今年も走り続けるんだろうな)
と思う瞬間に、思い直す。
(今年も、走り続けよう)
だ。

明日にはなんとか仕上げるぞ。

なお、その後、お年賀状のお返事に取りかかります。
すみませんf(^^;。
年賀状は、旧正月でお祝いすることになっております。

2010/01/09

だが、これが良かった

1/9

大学に行って仕事をしようと思う気持ちが半分。もう半分が、家でゴロゴロしていたいという気持ち。後者の勝ち。娘と遊ぶことにした。

朝ご飯を食べて、風呂に入り、昼ご飯を食べる。ああ、休日。しなければいけない仕事はあるのだが、急に行かなければならなくなった東京の仕事をしたのだからいいんじゃないのと、自分に甘い私は家で仕事。

だが、これが良かった。

夕方、奥さんの携帯電話が鳴った。なんだろうと思いながら娘を寝かせていた奥さんのところに持っていく。奥さんは

「077? なんだろう」

と思い出すのだが分からない様子。だが、突然思い出した。

「あれ〜〜〜〜。ひょっとしたらインフルエンザの予約の日かも」

慌ててかかってきたところに電話をする。するとやっぱりそうであった。受付終了まで15分しか無い。道路が混んでいなければその時間で到着。しかし、娘は熟睡。

『いいから電話しよう。それで「向かう」と連絡しよう』

と話して連絡する。大津市民病院は待ってくれると言う。ありがたい。325iにまだ寝ぼけたままの娘を乗っけて走り出す。

帰省の荷物を全部空にした325iは軽い。荷物が入っているつもりで踏み込むとあっという間に制限速度の所まで来てしまう。慌ててアクセルを戻す。

新型インフルエンザの集団予防接種の予約が取れたのは奥さんから聞いていた。だが、帰省があったことや、予約が取れたことだけで安心してしまって、さすがの奥さんも忘れてしまったのだろう。気持ちはとても分かる。私はそんなのばかりだから。

病院には、受付終了の時間を10分遅れて到着。有難いことに、何も問題なく対応してくれた。私はこのドライバーのために、家にいたんだなあと思う。

接種を終えてから30分は病院から出られない。接種後の急変に備えて30分はその場で待つようにとの指示であった。なるほど。これはありがたい。

病院は土曜日の夕方ということもあり、本当に誰もいない。待合室の電気もかなり消されている。それでいい。使わない電気は消すのである。

娘は、最初は大泣きしていたが、次第に遊び心が首をもたげてきたようで、あれこれ興味を示す。大きな窓の枠の下にはちょっと腰掛けることのできるような場所があった。そこには、

「ここに座らないでね」

と書いてある。娘はそこに向かって

「お父さん座って」

と言う。うーん、ちょっと悩んだが、

『あのね、ここにはね、ここに座らないでねっ、て書いてあるんだよ。だからお父さんは座れないんだ。あっちの椅子なら座れるよ』

と言うと、娘は不満顔。だけど、小さいことで「ダメなことがある」ということを教えていかなければ、大きなことでいきなり「ダメ」と教えても子どもは受け入れないだろう。小さな戦いだけど、大事な戦いをする。

すると、娘はしばらくしてから

「うん!」

と言って、椅子の方に向かう。ああ、嬉しい。そうなるとお父さんは、さらに遊んであげたくなる。そうだ、かくれんぼがいい。

ということで、お父さんが隠れる。誰もいない広い待合室なのでできることである。隠れて

『お父さんは、ど〜こだ?』

とやると探しに来る。

「み〜つけた!」

と。何回かやった後に、娘に隠れてと言うと、隠れる。びっくりだ。もうかくれんぼができるんだ。体を縮めているだけで、隠れていないのだが、意味は分かっているようだ。

『み〜つけた!!』

とすると、とても嬉しそう。

嘗て、恩師竹内常一先生は、

「伝承されている子どもの遊びには、人間の真実の多くのものごとが含まれているな。たとえば、かくれんぼは、【死と再生】だな」

と仰っていたが、娘を見ていてそんな気がする。twitterなど当然なかった頃だが、恩師の呟きをなんとなく心に書き留めていたんだなと改めて思う。

で、無事に新型インフルエンザの予防接種を終えて、帰途につく。直接帰るのもなんなんで本屋に寄る。娘と奥さんは、浜大津の公園へ。この公園は我が家の対岸にあり、ベランダからも見えるので、わざわざ出かけることはないのだが、いってみてなかなか良かった。

まあ、東京で言えばお台場に噴水があるような感じかな。だけど、冬とはいえ、本当に誰もいない。いいのか、こんなにロマンティックな場所なのに。京滋の恋人同士は何をしているのだ。

あまりにも美しかったので写真を二枚。
ISOを800にした上で、シャッター速度を2秒に設定して撮影。昼でも夜でもないような絵になったかな。良かったらクリックして拡大してみてみてください。

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明日こそは、仕事をするぞf(^^;。

『NHK伝える極意〈2〉話す極意―達人に学ぶコミュニケーション』

4811386140 新刊が出ました。『NHK伝える極意〈2〉話す極意―達人に学ぶコミュニケーション』です。

一昨年出演したNHK教育テレビ『伝える極意』の、私が出演した四回分が、第二巻にまとまっております。シリーズとしては全部で四巻セットになりますが、第二巻だけは出演回数の多かった私だけで校正されています。うーむ、いいのだろうか。良いことにしよう。

今回は、

引用開始 ーーーーーーーーーー

『NHK伝える極意〈2〉話す極意—達人に学ぶコミュニケーション』
NHK「伝える極意」制作班【編】汐文社 (2009/11/30 出版)
46p / 26cm / B5判
ISBN: 9784811386140
NDC分類: K361
価格: ¥2,100 (税込)

引用終了 ーーーーーーーーーー

ということで、スピーチ関連です。

1)スピーチの極意(1)     一分間で思いを伝える
2)スピーチの極意(2)     おどろきのハンドパワー
3)自己紹介の極意       わたしのことを知ってください
4)話し合いの極意        話して聞いて幸せになろう

の四回の番組を、番組の映像等を使って本にしてあります。良かったらご活用ください。

言葉を使い分けている

「お父さん」
「ぱぱ」
「おさむ」
「お父さま」

娘は最近この言葉を使い分けている。
それも、自分の目的と状況に応じて使い分けている。
うーむ。
なかなかやるなあ。

下に来るに従って、おねだり具合が多くなる。
もちろん、私はそれに従ってめろめろになる。
いかん。

収穫ありである

1/8

朝起きると、昨日の夜景の美しさの向こう側に隠れていた神々しい姿が、眼前に広がった。富士山である。品川からでも見えるのだなあと素直に感動。

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品川と言えば、品川心中。古今亭志ん朝の名演がある。海のすぐ近くであり、東海道のスタート地点でもある。いまは、電車ばかり集まっていて海という感覚はないが、富士山が見えるなんて感覚はもっとない。

しかし、22階ぐらいに宿を取れば、いまでもしっかりと見える。江戸時代だったらこんなに上に上ることはできないが、逆に言えば、地上からでも富士山は見えたのかもしれないなあと思う。

関東にいる時は、富士山なんて特に珍しいものではなかった。極めて日常。私は物心ついてから住んだ家からはずっと富士山を眺めることができた。だから、日常。ではあるが、ちょっと考えれば、富士山を毎日眺めて暮らすことのできる日本人なんて日本全体から見れば少ないはずだ。

滋賀県に住んでいれば琵琶湖を見て生活することができると思いがちだが、琵琶湖の側で生活している滋賀県人の少ないことと同じであろう。

自分の普通は、普通は特殊である。

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今回の出張は、【平成21年度大学教育改革プログラム合同フォーラム】というものである。いわゆるGPである。先きにこのGPを通っている大学の実践発表があり、これを聞きにいくと言う出張であった。

会場は、国際展示場、ビックサイトである。ビックサイト。なんて懐かしいんだろう。ちょっと鼻の奥がキュンとする。

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ディベート甲子園を立ち上げたのは今から15年ぐらい前のことである。第一回大会から第七回大会までは、このビックサイトが決勝戦の舞台であった。私は、生徒たちと一緒に第七回大会の決勝戦で、この舞台で戦っている。

会場に入ってみて、ちょっと思ったのは
(あれ、狭いんじゃないの)
ということである。前の方に座ったからかなとも思って見回すのだが、やはり狭い。ちょうど卒業した学校を久しぶりに訪れたときに感じる、あの狭さと同じようなものである。

「池田君、それは君が成長したということだよ」

と卒業後先生に言われたことがある。お世辞だと分かっても嬉しかった。そして、それが本当だったら嬉しいなあと改めて思う。ビックサイトが小さく見えるのが、私の成長であれば嬉しいなあと。

発表と、パネルディスカッションで学ぶ。数年後は、私たちの大学もここで発表となる。発表を見ながら、どうやってやろうかと考えて、いくつかのアイディアを手にする。収穫ありである。

昼休みに食事に向かう。
会場の外にいる人たちは、みんな大学の先生。たっくさんである。

ああ、衝動が私を襲った。
『先生!』
と大声で叫んだら、ここにいる何人が振り返るかなあと思ってしまう。
必死のことで自分を抑えた。

疲れたので、自腹でもう一泊しようかとも思ったのだが、ま、十分に帰れる時間でもあったので京都に向かうことにする。折角なので、東京駅から帰ることにする。

東京駅に向かう車窓から東京の街並を見る。いやあ、東京だ。どこまで行ってもビル。そして、まだ、これでもかっ!というぐらいに新しいビルが建設されている。凄いねえ、まだここに入ろうとする企業や人がいるわけだ。そして、さらに凄いのは、このビルのすべてに持ち主がいるということである。

いっこぐらい、私にくれないかなあと、下世話なことを思う。

東京駅について、
(ま、このまま帰るのもねえ)
と思う。
東京駅と言えば、八重洲ブックスセンターである。が、鞄の中は資料で一杯。さらに、読んでない本が家に溢れている。恐らく新幹線は疲れてしまって寝てしまうであろう。

ん、寝る?
気持ちよく寝たいものである。そうだ、新丸ビルに行こう。
数年前に、ここに私の友人の神田外語大学の臼井さんと来たことがある。たしか、ここに美味しいビールを飲ませてくれる店があったなあと思って、向かうことにした。

新丸ビルは、さすが東京のオフィスビルという感じでセキュリティもしっかりしていて、なかなか入りにくい感じである。ま、相当東京に慣れている大学生でも、二の足を踏むぐらいのいわゆる、関西でいうところの「シュットした」センスのいいビルである。

目の保養ではないが、エスカレーターで一つずつ上りながら、今の流行を眺めながら上っていく。すると、

「・・・のみなさんは、・・・」

というアナウンスが聞こえるではないか。はあ?

「良い子のみなさんは、手すりにつかまって・・・」

という例のアナウンスである。ちょっと待て。ここは仮にも東京駅の新丸ビルだぞ。良いこのみなさんって誰だ?あまりにも杓子定規すぎないか? アナウンスを切るか、変えるぐらいしてもいいだろう。

で、無事に目的のビールにたどり着く。新丸ビルの5階にある、「FRANZ」である。ここのバイツェンはかなり美味しい。一杯をじっくりと味わっていただく。このぐらいのご褒美はあっても良いだろう。

あは、うまひ。

ところが、京都に向かう新幹線の中に乗り込んだときに最後にショック連発。

(N700系じゃない!)
のである。みどりの窓口で、しっかりとN700系と伝えたのに、間違えられていた。ああ、折角無線LANが使えるようにしてあるのに、使えないではないか。悲しい。

さらに、接続のために取り出していたiPod touchを見ると、さっきまで書いていたブログの文章が消えている。ひえー!ショックショック。

新幹線が動き出してから、30分ぐらい落ち込む。

ただ、一つの救いは、夕焼けを追いかけて走る新幹線であったということだ。時速280キロでは地球の自転速度に追いつけるはずも無いが、ほんの少しだけその日没の瞬間を引き延ばしてくれた。

Rimg1317

急な一泊二日の出張。
ま、こういうこともあるか。

さ、家に帰ったら娘に遊んでもらおう。

本日は授業の日

1/7

昨日は帰ろうと思ったら、四回生が研究室にやってきた。
私の研究室は、灯りがついているのが結構大学のあちこちから見えるので、いるかいないかがバレバレなのである。学生にとっては分かりやすいのである。

『ん、どうした?』

と話しを始める。新年の挨拶に来たという学生と、今後の進路についてあれこれ話す。情報や資料も渡す。そして、

『大事なことは、いろいろな情報を参考にして、一人で静かなところで決定することだ』

と伝える。しっかり。

美しい朝を迎える。Rimg1187

で、本日は授業の日。三つ。

国語科教育法。

この時期、中学三年担当の教員は何をしているのかを話す。学生、生徒の時代には殆どわからないのが、この進路事務である。個人情報が多く含まれるので、なるべく生徒たちから離れたところで行う。だから、分からないままである。そのあたりをあれこれと。

授業のメインは、試験問題を解くである。私の作った問題を解くのではなく、学生たちが冬休みに作って来た問題を解き合うのである。

前期に試験問題の作り方を教えてある。今回は、二回目である。題材は、自分達が行った模擬授業のテキストである。このテキストを元にした試験問題を作成し、解き合う。作るのは二回目であるから慣れてきている。解答では、学生たちは真剣に満点をとろうとやり始める。

ここでストップ。指示を与える。
『君達、満点を取ろうと思ってやってはいけないよ。18人のテスト問題を解いた結果、正規分布になるように解くのだよ』
と。

次週は、このお互いに解き合った問題を採点し、成績処理ソフトに素点を打ち込んで評定を出してみると言う作業をする。だから、全部満点では意味が無いのである。正規分布になるように答えてくれないと困るのだ。

いよいよ、この授業も最後になるなあ。

児童総合演習

自分たちで実践記録を読み続けることを続けている。今日のテキストは、なかなか手強くて読み切れないものがあった。私自身、スッキリしないところがあり、それを正直に学生に話す。分からないものについては、仮説を挙げて、そのままにしておくことも大事である。

無理矢理結論を出して、先に進むと失敗することがある。棚上げできる問題は、棚上げしたままにするというのも大事だ。結論を出してすっきりしたいのが人間ではあるが、すっきりしたい欲求をぐっと堪えて考え続けるってのも大事なのである。

教職総合演習

早期教育についてであった。テーマは面白いのだが、今回のグループは事前指導の予約を入れることができず、メールでの指導も一回しか求めてこなかったので、ほぼ事前指導なしでの発表となる。となれば、あちこちにアラがある発表となってしまった。卒論であればアウト、というよりもこの授業でもアウトである。

・レイアウトがバラバラ
・引用した文献の出典の表記が曖昧
・主張と資料の混濁

になっているのである。これらを厳しく指導。
特に、ハンドアウトの訂正箇所の修正を求めるときに、ニヤニヤしながら説明をしているのを見て、私は久しぶりに授業の最初で叱った。

『発表を聞く者に負担をかけてしまうような準備不足をしておいて、なんでニヤニヤ笑いながら説明をするのだ。私は非常に違和感がある。申し訳ないという姿勢が全く感じられない。ニヤニヤするではない』

と。授業の最初に叱ると、その後の展開は、マイナスの雰囲気から始まる。学生たちが発表する授業においてはこれは大変になるので、一般の授業ではしないように配慮している。もちろん、ゼミや自分がやる授業においては配慮しない。ゼミはそういう場ではないし、私の授業であればマイナスの雰囲気から始めようが何だろうが関係ないからである。

だが、今回は一喝した。ニヤニヤして自分の失敗を許してね、というようなメッセージを送るのを私はよしとしない。謝る時は謝るべきである。そして、笑顔は相手から許しのメッセージとして与えられるものだと考えている。今後に生かされることを期待する。

その後、研究室で年末年始の片付けや、事務仕事をしようと予定していたのだが、急な出張が入り慌てて家に帰ることにする。

いったん、車を家に置いてそのまま京都駅から品川駅に向かう。前泊である。
京都駅のホームでふと思いつく。今作っている本の編集者さんから、
「東京にいらっしゃる際はご連絡を下さい」
と年賀状にあったのを思い出す。

『あ、あけましておめでとうございます。一巻目はなんとかなりましたか』
「あ、先生。おめでとうございます。御陰さまでほぼ完了です」
『それは良かった。で、いま東京に向かう新幹線に乗るので京都駅のホームにいるのですが』
「え〜〜!! そうなんですか。先生、一緒にお食事でもどうですか」
『え〜〜!! 大丈夫ですか。じゃあ、えっと、私が乗る新幹線は、あ、来た。のぞみの○○号で〜』
「分かりました」

ということで、品川でみなさんと久しぶりにあって、一巻の完成を祝い、二巻三巻のこともあれこれ話す。

奥さんに言わせると、あなたは用事をあれこれ詰め込みすぎると言われてしまうのであるが、まあ、そうかもしれない。だが、折角なのでねと思ってしまうんだなあ。

Rimg1199 明日に備えて余裕を持ってホテルに戻る。なんだ、オレ大人じゃん(^^)。

2010/01/06

「正解にする」のである

1/6-2

冬休みの部分のブログが抜けている。
ぼちぼち書いているが、ま、取り敢えず、通常ブログとして、今日のことを書こう。

学級担任論から今年の授業が始まる。今日のテーマは、「いじめ」。実際に小さないじめの場面を設定して、そこを発見した学級担任としてどう指導するのかと言うワークショップを行う。

教師の振る舞い、つまりノンバーバルコミュニケーションが全くできていないことを指摘。さらに、いじめの構造がどのようになっているのかを理解できていないので、指導のポイントがずれていることを指摘する。

今日はここで時間切れ。いえなに、タイマーの設定を間違えてしまったのである。タイマーの10分の桁が消えているので、
(あれ、もう残り時間が5分か。おかしいな)
と思ってやっていたのだが、実際はタイマーの液晶画面が壊れて写っていなかっただけ。でも、まあ区切りの良いところで終わることにする。

もう一つ授業が終わらなかった理由がある。それは、新年ということで導入に時間をかけていたのである。二回生の彼ら彼女らは今年成人式を迎える。そして、今年度の最後には、ゼミを決め、教職に進むのか一般企業に進むのかの判断もしなければならない。

こうなると、なんとなくではあるがガイダンスをしてあげたいと思うのが教員の性である。

私がこのごろ良く考えるのは、こういう人生の選択に正解は無いということである。どこの大学に入ろうが、教師になろうがなるまいが、結婚しようがしまいが、これが正解というものはないということである。

だれかがあらすじを書いてくれてその通りに過ごす人生が楽しいというのであれば別である。しかし、このあらすじをきちんと書ける人はいるのかと思うし、そのあらすじが気に入るかどうかというのは別の問題でもある。つまり、「予め用意されている正解というものは、ない」のである。それが生きていくということである。

私たちに許されているのは、選んだ人生を「正解にする」というオプションだけである。自分と仲間で正解にするしか無いのである。分からなければ勉強し、学び、教えを乞い、そして行動に移していきながら「正解にする」のである。

ところが、多くの学生は正解はどこかその辺りに転がっていて、勉強をすれば手に入ると考えているきらいがある。または、勉強してこなかったので正解は手に入らないと思い込んでいるきらいもある。

違う。人生は過程であり、過程は作り続けるものである。だから、正解にすることが可能なのである。

てなことを、話していたら時間が無くなってしまったのである。
明日も他の授業で話す予定であるが、時間管理はしっかりしようと思うf(^^;。


さて、今日から新学期

1/6

さて、今日から新学期。年末年始のあれこれは時間を見つけてアップするとして、とにかく今年度後一ヶ月の授業を始めよう。

2010/01/01

改年吉慶先目出度覚候

1/1

改年吉慶先目出度覚候

旧年中はお世話になリました。
今年は年男。
今までの自分を基に、先生、先達のご指導を仰ぎ、家族、仲間、教え子たちに支えながら、「千里の目を窮めんと欲し、更に上る一層の楼」でありたいと思います。

よろしくお願いいたします。

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