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2010/01/19

素直に、彼ら彼女らの成長を喜ぶ

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研究室に到着し、机上のメモ帳にto doを書き出す。10個あった。パレートの法則によれば、このうち重要なものを2個やればいいわけである。

池田ゼミ。
今日は、学生が授業をする。メディアセンターでビデオクリップの作り方についての説明。90分で一通りを教えるというのは、結構難しい。

この学生が作ったビデオ作品、主にお誕生日おめでとうビデオがなかなかの出来映えであり、この作り方をゼミ生が学びたいということでこれをやることに。

メディアリテラシーを学ぶことになる。また、あれこれプレゼンテーションをすることになる彼ら彼女らがこれを学ぶということは、意味のある活動であろう。

昼ご飯を食べながら、ちょっと考え事。さらにその後、事務処理をテキパキ。懸案の業績リストもきちんと提出完了。四月に出す予定の初めての監修本の一冊目の「念校」の確認も終了。ほっと一息。

ノートと万年筆。いくつかの書類と画板を持って出張に。今年度と来年度、とある京都府立高校の、国語部のアドヴァイザーになっている関係で授業を拝見してコメントをするお仕事である。

拝見したのは「砂漠で生き残るためにはどうしたら良いのか?」という合意形成ゲームの授業であった。私は、12年ぐらい前に『中学校学級担任のためのファックス資料集』という本の中で、この種類のゲームを紹介している。

砂漠に不時着した乗客が、生き残るために、手元にある12種類の道具の優先順位を決める。その合意を考えるというものである。

このゲームは、合意形成を目的とするのであるが、評価のポイントは正しく合意形成ができたかどうか、にあるのではないと私は考えている。

おそらく、このゲームは

1)話し合いの方向性を決める
2)新しいアイディア、意見を出す
3)仮のまとめをする
4)場を和ませる発言ができる
5)自分の意見に拘りすぎない

という観点で評価されるのである。

ちょうどこれは、合唱コンクールの際に、生徒は勝ち負けに拘って練習をするが、担任はクラスの質的向上を考えて指導しているのに似ている。

で、授業が終わってから校長先生も同席した国語部会で、授業の流れに即して時間の関係で少しだけコメントを申し上げる。

ポイントは、

1)授業の構成の仕方
2)指示のあり方
3)授業の目的の考え方

など。30分しか時間がなかったので、早口で。先輩の先生方を前にして、あれこれアドヴァイスするのは、やはりやりにくいものではあるが、これもお務めと思って伝えるべきことは、きちんと話す。授業の印象ではなく、授業の事実を引用して話す。

18:00から6限の授業があるので、失礼ながら慌てて席を立つ。校長先生と主任の先生がお見送りにきてくださる。

「先生。今日お話しされた内容などをまとめた本等はございますか?」
『はあ、まあ、あります』
そんなことを言われるとは思わなかったので、なんとも間抜けな返事である。
「名前等をお聞きしておいて」

と校長先生は主任の先生に話される。

『授業全体の流れの理解が不十分なままでのコメントでしたので、失礼もあったかと思いますが、御寛容ください』
「いえいえ。ぜひ、またお願いいたします」

とねぎらいの言葉を頂き、すぐに大学に戻る。

18:00からの6限では、教育実習の反省会を行う。車が混んでいて10分ほど遅れてしまった。すまん。

学科の教員が分担して担当。五会場で同時に行う。三回生の学生が一人4分で発表しつづける。これを二回生の学生が聞く。司会から何から三回生が全部やるので、私はメモをとりながら聞くだけ。

一回り成長した三回生の姿を頼もしく見続ける。成長するものの側にいられる幸せ。教師という仕事を選んだものに許される喜びである。もちろん、まだまだスタートのスタートにたどり着いたぐらいではあるが、一回生から鍛えてきた彼ら彼女らが自分の生きる道を手に入れようとしている場面に立ち会えるのは、やっぱり嬉しい。

素直に、彼ら彼女らの成長を喜ぶ。

二回生からの質問があった。

「いま、模擬授業や学級担任論などの授業を受けて、さらに教育実習のあれこれの話を聞いて、本当に自分に教師になれるのだろうかと不安です。先輩たちはどうだったのでしょうか?」

これらに三回生からあれこれアドヴァイスがあった。

・実習生の答えには二種類ある。はいとイエスだ。
・無茶ブリは、普通にあると思え。
・学級担任論は、実は本当にためになる授業なのだ。
・学習指導案がきちんと書けるのは、褒められた。一緒に実習をやった学生たちで、書けたのは京都橘大学だけだった。
・だってやるしかないでしょう。

(おいおい、それって俺が授業中に話していたことだろ)

と思いながら、伝わっていたことを喜ぶ(^^)。
三回生の話に被らないように、私からも10分ほどコメントをして、授業を終える。

授業後、なんとなく集まった池田ゼミのメンバーと話す。
三回生の終わりにこの感じ。
うーん、良い感じだ。

to doは9個完了であった。

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