しっかり者同士では、駄目な理由
学生から
「先生、彼女はダメな男ばかり掴まえるんです」
と飲み会の席で言われたのが気になっている。その時は、
『ひょっとしたら、キミがダメな男にしてしまうんじゃないの?』
なんてことを言ってからかった。
ま、そういうこともあるのだろう。でも、それだけではないだろう。
しっかりした者が、駄目なのを捕まえる、または捕まるのは、なぜか。くだらないなあと思いながら、昨晩から、あれこれ考えていた。
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端的に言えば、しっかり者同士では、駄目だからである。なぜか。しっかりしているというのは、全体的にしっかりしている様に見えて、しっかりしているポイントが、違うのである。ズレるのである。そこで、相手の行いが、気にいらなくなるのである。
しかし、自分自身に関しては、自分ではしっかりしていると思い込んでいる。その上で
(しっかりしていると思っていたけど、ダメね)
と相手のことを思う様になる。
勿論、相手も自分のことをそう思っているのだが、ここには気がつかない。だって、しっかりしていると思っているのだから。
で、お互いにイライラするのだろう。ダメになるのであろう。
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これが、しっかり者とだらしのない者のペアであれば大丈夫。しっかり者は、相手のだらしのないことを理解しでいるし、場合によっては、助けてくれようとまでしてくれる。
勿論、だらしのない者は、しっかり者に憧れたり、うらやましがったりするが、それも大概ひとときのこと。だってだらしがないのだから。
感謝するか、尻にしかれるかして過ごして行くことになる。ま、ハッピーエンドになるというわけだ。
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ま、念のためもう一つの組合せであるが、だらしのない者とだらしのない者との組合せ。
自分のことを棚にあげて、相手を罵ることになるか、お互いの傷を舐め合うことになるか。これはそのとき次第かなあ。
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ああ、私はしっかり者でなくて良かったなあと胸を撫で下ろすのでありました。
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