『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(西原理恵子 理論社)
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一気飲みは良く無い。まあ、ビールの最初の一杯ぐらいは、大人になればいいかもしれないが、良く無い。体に悪いし、お酒に申し訳ない。
では、本の一気読みはどうだろうか。ひょっとしたら、体に悪いし、本にも申し訳ないかもしれない。しかし、ぐいと掴まれてあれーっと持っていかれ、それでいて本当? で、どうなの? へーっと思いながら、一気に最終ページにたどり着く本ていうのはそんなにあるもんではない。
ここは、畑正憲さんの
『ムツゴロウの本音』から引用開始 ーーーーーーーーーー
好きなことを発見したら、どっぷり浸りこまねば損である。浸りこんだ時間の長さを、自分が生きた時間だと計算する。
引用終了 ーーーーーーーーーー
に従うことにする。
一気読みをする。
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『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(西原理恵子 理論社)であった。
西原さんは、『恨ミシュラン』『毎日かあさん』で有名な漫画家で、私も『毎日かあさん』は、楽しみに新聞で読んでいる。独特の画風だけではなく、その作品から見られる人生の基本的な考え方は、ちょっとすごいなあと毎回思わされるものであったが、今回その意味が少し分かったように思えた。
彼女の生い立ちとそこに関わるお金の話。
中学生から大学生ぐらいまでのうちに読んでおくべき本であると思った。
この本は、お金の稼ぎ方の本ではない。お金というものの本質はどういうものなのかを、解き明かしている本である。
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私は、大人論の中でお金に関わる項目を立てているので、お金に関するあれこれは興味がある。
だが、親の教育と生きてきた環境のお陰で、西原さんが体験してきたものとは違う生き方を私はすることができた。
ま、うちが特段豊かだったわけではないが、西原さんのこれと比べれば雲泥の差がある。比べる必要も無いのだが、自分のことをあれこれと考えてしまう。
お金があったらできる体験でもないし、お金がなければ出来る体験でもない。この体験から得た知見を、たった1365円で読めるなんて、凄すぎる。
http://www.rironsha.co.jp/special/kane/index.html
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上半期ベスト3に入るんじゃないかな。
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