思ったよりも、遠くまで来たものだなあ
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スケジュール調整のための一日であったが、予定していたものと大きく違ってしまいそうで、困った。再調整をしなければならない。一年間掛けて用意していただけに、悲しい。
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15年前の卒業生から手紙が届いた。結婚を知らせるものであり、当時の授業を感謝する内容であった。
彼女は、中学生当時英語をやり続けるか、本当に好きな歌で行こうか悩んでいた。それが、高校に進学してから音楽を選んだのであった。そこまでは風の便りで聞いていた。
『一回の人生、好きなことをやった方が良いよね』
と私が言ったことがきっかけの一つになったとも。
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その後、アメリカの大学で、私の中学校時代の授業でやったことを思い出して、感謝してくれたというのである。ディベートと日本語の特質特性を考える授業だったという。
論理的に考え、論理的に表現するということはどういうことなのかをディベートの授業を通して指導していた。私が本格的にディベートの授業を指導し始めた頃の生徒である。『中学校国語科ディベート授業入門』(学事出版)に詳述した時の生徒である。
15年前の私のディベートの指導は、いまの私に比べれば雲泥の差で、泥の方である。しかし、その授業に懸命に取り組んでくれた生徒は、やがてアメリカの地であの授業で目指していたものに気がつき、復習し、感謝してくれていた。
これを教師冥利に尽きると言わずに、何をいうのであろうか。
ありがたい、ありがたい。
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琵琶湖の畔で、娘と遊びながら、
(思ったよりも、遠くまで来たものだなあ)
と思う。
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