ミッションコンプリート
3.21
朝の7時にホテルの部屋を出れば、十分に羽田行きの電車に間に合うと考えて計画を立てた。
ところが、なんというかぐっすりと寝られなかったのである。寝過ごしてはいけないと思っていたせいもあってか、5時台に起きてしまった。
風呂にお湯をためて、メールを確認。特に大きな案件は無し。折角だからゆっくり風呂に入ろう。
で、出て来てからツイッターを少し眺める。
(え? ディベート大会が開けないかも?)
◆
よく読んでみると、その記事には関東全域の電車が止まっているとの情報があった。いつもは、中央線に座れたかどうかを熱心にツイートしている教え子の情報である。
慌ててネットで確認する。確かに全域で止まっている。原因は、強風。風で止まるのは湖西線の得意技であるが、まさか、東京で同じ目に遭うとは。
幸いにして山手線はうごいているようだ。ということは、兎に角山手線までたどり着けばなんとかなるのではないかと思い、慌てて荷物をスーツケースに押し込む。
吉祥寺駅には、動かない電車の再開情報を求める人たち。私は、井の頭線に駆け込む。動いていたのだ。これで渋谷まではなんとかなる。さ、後はその場で考えよう。
◆
ありがたいことに、山手線、京急ともに動いていてくれて、何とか羽田駅までは到着。
これ、運もよかったが、東京の地理に明るくて、尚且つネットが使えないと乗り切れなかったろうなあ。
緊急事態になると、妙に冷静になる私の性格も幸いして、目出度めでたしであった。
◆
しかし、まだすんなりとは行かせてはくれなかった。9:05発の予定が、11:00発に変更になってしまった。
慌てて関係各所に連絡する。高知龍馬空港から結婚式場までは、タクシーを飛ばしても開会に間に合うかどうかだ。だが、飛ぶだけまだマシと考え直す。
飛行場は、キャンセル待ちの人、新しくチケットを買う人達の達の長蛇の列。この列に並ばなければならないと分かったら、諦めて京都に帰ったろうなあ。
◆
離陸まで2時間半の時間が生まれたので、取り敢えず朝ご飯を食べることにした。
5時に起きてそろそろ9時になる。お腹もそこそこ空いている。2時間半の時間ができてしまったので、取り敢えず朝ご飯を食べ、混んでいる出発ロビーのある2階を避けて地下1階に下りて、ソファの上で寛いでいました。ちょっと寝てしまいそうだったので、きちんとタイマーをセットして寝過ごさないようにしてね。
で、10時になったので、移動開始。本屋に寄って本を物色し、30分前の10:30にボディチェックを受けて、搭乗口の3番ゲートに向かって歩き始めました。
(ま、30分前であれば余裕だな)
と思って250m先にある3番ゲートに向かって歩いていたところ!!
「高知行きのお客様いらっしゃいませんか?!」
というグランドスチュワーデスの声が、微かに聞こえた。
私は歩く歩道に乗っていたのだが、
「はい?」
と返事をしたのだ。
そこは7番搭乗口。
私は3番搭乗口を目指していたから、何かの間違いかと思いながらも一応返事をしたのだ。
そしたら、
「こちらです!!」
とのこと。
何がなんだか分からないのだが、様子が変だ。
事情を聞いてみてびっくり。
11:00発の予定が10:40に変更になり、3番ゲートの予定が7番ゲートに変更になっていたのだ。飛行機の扉が閉まる3分前であった。
もし、あのタイミングで「はい?」と返事をしていなかったら、3番搭口にまで行ってしまったろうし、そうしたら、慌てて7番に引き返しても間に合わず、荷物だけ高知に行ってしまうということになっていたろう。
変更は、空港内にアナウンスがあったと言うが、私は聞こえなかった。寝ていた時なのかなあ。
しかし、本当に危なかった。いつもの私なら11:00であれば、ギリギリに搭乗口に行くのだが、今日は何か虫が知らせたのか30分前に行けた。その結果、3分前に飛行機に駆け込むことができたんだな。
◆
で、黄砂の中を突っ切って進む揺れる飛行機で、高知竜馬空港に到着。
房総半島はまッ黄色。紀伊半島あたりから空が澄み始めた。
眼下には白波を立てている海。高砂には、「四海波静にて〜」とあるが、ちょっと違うなあと思っていたが、高知に到着するあたりで波静かに。結婚式日和である。
タクシーに飛び乗り早速、結婚式場に電話。
「いま、式場に向かうタクシーに乗りました!」
「そうですか、それは良かったです。それならば、・・・」
(え? そうなの??)
天は、まだ私に試練を与えるf(^^;。
「はい、お伝えします。主賓のスピーチは大丈夫そうですね」
『え、まあ、はい』
(おい、新婦よ、主賓だなんて聞いていないぞ。主賓のスピーチってのも聞いていないぞ)
タクシーでゆったりと思っていたのにそんなことは許されなくなってしまった。20分で到着するというので、その間に、準備をして、練習をしてと。
そうこうしている間に、到着。
試練は突然降ってくる。それはいつものことだが、少し降ってくるのが集中していないかい?
到着後、慌てて礼服に着替えて、結婚式に突入であった。
でもまあ、なんとかスピーチもうまくいきました。ふう(^^)。
◆
結婚式は恙無くお開きになり、二人は幾久しくも仕合せになるようにと、仲間から祝福を受けていました。
おめでとう。
◆
その後、新婦の高知時代の書道のお師匠さんが、あちこち案内して下さるというので、お言葉に甘えることに。五台山を上ったりあれこれ。そして、ホテルにまで運んで下さった。ありがたいことだ。
◆
ホテルでは、喫煙の部屋だったので慌てて変更してもらう。満室だったら、仕方なくそのまま京都まで帰るところであった。
◆
二次会を終えた卒業生たちと、お茶をして、近況を聞いて、長い一日を終えた。ま、移動距離は大したこと無いが、緊張のスリリングな一日であった。
良くミッションコンプリート出来ました(^^)。
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