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2010/05/02

『テルマエ・ロマエ』と『イケてない10代』

5/2

昨日は、本屋でごっそり本を買った。嬉しくなって昨晩から読み進めている。まあ、読むというよりは資料として見る本も多いのだが、あるいみ至福の時である。

気になっていたのが、

『テルマエ・ロマエ』(ヤマザキマリ著 エンターブレイン)

である。マンガ大賞2010年を受賞したマンガで、風呂をテーマにしたマンガなのである。マンガと風呂。両方とも好きな私としては、すぐにでも読みたかった本なのだが、買いに行く機会が無かった。

爆笑であった。くっだらねーと思いながら、一気に読んだ。
こういうストーリ展開があるとはなかなか面白い。

著者のヤマザキマリさんの生きてきた中で手に入れてきたものを、マンガと言うフレームの中で、このように提示できるのだなあと面白く思う。

今生きているその時は、実に無駄に感じる人生の時間もある。ただ、そこを無駄だからあがくのをやめたとしてしまうのと、今は答えはでない、出せないけど、その出せない自分なりの持ち駒であれこれやっていると、後で大きな力や形になって返ってくるってのは、割と本当の部分が多い。このマンガもそうなんだなあ、
と作品の内容だけではないところで感心する。

同じく、作者の人生が一つの作品になったものとして、

『イケてない10代』(冬川智子著 メディアファクトリー)

もなかなか良いマンガだ。

作者は「おわりに」で自らこう書いている。

引用開始 ーーーーーーーーーー

それにしても、イケてない思い出を、こうして漫画にできる日が来ようとは。あの頃の悶々とした悩みは、この漫画を描くためだった。今はそう思えます。

引用終了 ーーーーーーーーーー

あの頃の自分は、早くここから逃れたい、脱出したいと思ってもがいているのだが、出られないまま悶々と過ごす。しかし、あれ、ひょっとして脱出できたかも?と思えた頃は、こうして自分の人生の土台を作ってくれていたんだなあと思えるわけです。

そして思うのは、人生はいろいろな逆転が起きるということです。良い方から悪い方へ。悪い方から良い方へ。どちらへも。

生徒の時代、学生の時代というのは、まあ3年とか4年とかの短い期間でその場を過ごすわけです。ところが、学校を卒業すると、もうそれは社会なわけです。

そこから新しいスタートを切るのですが、学生時代にノリノリ、イケイケ(死語?)だった人が、そのまま行くかと言えば、ま、そんなに社会は甘くないわけです。それまでの人生の世界観と違う世界観で生きて行くわけですから。

もちろん、学生時代になんだかパッとしない人だったのが、社会でもの凄く光りだす人もいます。力を発揮する人もいるわけです。

社会に出て10年ぐらいすると、実際に自分の周りにいろいろなことが起きて、いろいろなものが見えるようになってくるわけです。

私も高校時代のあれこれしていた自分に

『ま、いいんじゃないの、それで。人と違っていても良いと思うよ。それなりに良い人生が待っているから、ま、がんばれ』

と声をかけてあげたいなと思うことがありますf(^^;。

読書はやっぱり面白いなあ。

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コメント

テルマエ・ロマエ、私も読みました。なかなか面白いなあと思っていたのですが、書かれていた「著者のヤマザキマリさんの生きてきた中で手に入れてきたものを、マンガと言うフレームの中で、このように提示できるのだなあと面白く思う。」という感じ方が、成る程と思いました。
どこかで活かす為に生きていくわけでもないので結果論として役立ったということになるのだとは思いますが、しかし生きてきた来歴の範囲でしかやはり表現というのはできないのでしょうから、深い問いを頂いた気分です。

『テルマエ・ロマエ』
私もずっと気になっていて、ついに昨日読んだところでした。

私は、こうしていつの時代にも、いつの世にも、求めるものは同じようにあるのだから、自分の快や不快という身体感覚に耳を澄ませることにとても意味があるのだと、そんな「身体論」のようなものに結びつけて読みました。

山中君、読んでますねえ。さすがに守備範囲広いなあ。

>>生きてきた来歴の範囲でしかやはり表現というのはできないのでしょう

必ずしもイコールではないと思いますが、かなりの相関関係があるのではないかと感じています。生きてきたようにしか、仕事は形をなさないんじゃないかなあとも。

ただ、その生きている最中は、それがどの仕事になるのか、この先の何にリンクするのか分からないので、不安ですが。ただ、不安は過去と未来にしか存在しないので、今に力を注いでいれば良いのだと思い込んでやり続けるわけです。

風呂に入っている時間は多いのですがf(^^;。

>>そんな「身体論」のようなものに結びつけて読みました。

うーん、kuraさん、身体論ですか。そこは読まなかったなあ。いいお風呂に浸かっていれば、幸せ。それは同じなんだなあと思いましたが。

もちろん、イタリアと日本は火山が共通しているので温泉がある。また、どちらにも四季があるので、そういうものが身体に影響しているのかもしれませんね。

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