書き言葉、話し言葉、そして言葉にならない何か
10/24
風邪はきちんと治さなければならない。
◆
明日の教室で、二回目となる野口芳宏先生の講座。ありがたいことだ。先生のお元気さに甘えてあれこれお願いする。
今回は、「モチモチの木」を使って教材研究とは何かということを講義して頂くのがメイン。とても楽しみにしていた。
ところが、風邪の治り切っていない私。熱の頭でボーッとしていた。教材を印刷するのを忘れていたのだ。教科書をコピーしてあるのだが、それを印刷するのを忘れていた。それが講座の最中に発覚。慌てて、コピーすることに。
折角の野口先生の講座の流れを切ってしまうことになった。参加者の皆さん、すみません。野口先生すみません。先生のお陰でなんとかことなきを得たが、顔は熱いのに、冷や汗をかいた。
休憩時間に
「先生、顔が赤いですね」
と参加者の先生方にあちらこちらで言われる。
うーむ。まずい。
◆
「モチモチの木」。
やっぱり圧巻だった。
作品の素晴らしさを、こうやって子どもたちに読み解かせて行くのかということをこれでもかというぐらいに示して下さった。そして、その土台となる「素材研究」の意味を示して下さった。
真夜中と夜中の違い。
しがみつくと抱きつくの違い。
熊の鳴き声の意味。
物語の主題に迫る扉の位置を明らかにし、その鍵穴を示し、鍵を挿して開ける。そこに広がすすんごい世界。
読解ってすごいなあと、会場にいた参加者のため息が伝わってくる。
講座の最後に私も質問した。
『先生、素材研究をして、読み続ければ、先生のように私たちも本当に読めるようになるのでしょうか?』
「うーん。なりますよ。でも、未だに私も分からないことがたくさんありますよ。でも、その分からないということが、良いんですね。その分、まだ成長できると思えるからね」
そうなんだ。先生は何回も仰っていた。合っている間違っているは大きな問題ではない。変わることが大事なのだと。そうなんだ。
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懇親会は、新しい生協食堂で。2500円でこの内容はすごすぎる。野口先生は、参加者とのお話にずっと耳を傾けて下さっている。私は伺いたいのをぐっと堪えて、日本酒ソムリエを続ける。
先生は、二次会まで参加して下さる。ここではもう良いだろうと思い、先生の横でお話を伺う。
うーん、お話を伺うというよりは先生のオーラに包まれているということだろうか。野口先生は遥か彼方にいる方で、こうして隣で先生の息づかいを感じられるなんてのは、数年前の私には考えられないものだった。
本を読むことは大事。講座に出かけて行くことも大事。だが、明日の教室は先生の息づかいの感じられるところに行ける。これが大事だと考えている。
書き言葉、話し言葉、そして言葉にならない何か。
先生のそれらを丸ごと自分の体に入れて、その先に私たちの実践や研究が繋がって行く。繋げて行きたい。
そんな場所を提供し続けていきたい。明日の教室だ。
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そのためにも、風邪はきちんと治したいf(^^;。
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