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2010/10/01

小豆たった煮え立った〜♪ の衝撃

10/1

わらべ歌の一つに、「小豆たった煮え立った。煮えたかどうだか食べてみよう。むしゃむしゃむしゃ。まだ煮えない/もう煮えた」というのがある。

小豆役の子どもの周りを他の子どもが周り、「むしゃむしゃむしゃ」のところで、小豆役の子どもの髪の毛をこねくり回すのである。

私が子どもの頃に育った東京の多摩地域では、こうやって歌っていた。少なくとも私たちはこうやって歌っていた。そして、人気のある子どもと人気のない子どもは、いつまでたっても小豆が煮えないのである。

人気のある子どもは、多くの子どもが触りたいから、いつまでたっても小豆だったし、人気のない子はいつまでも髪の毛をぐしゃぐしゃにされつつ軽いリンチを受けると言うもので、今思うと子どもの残酷性を表す遊びだったかもしれないなあと思うものであった。

ところが、この「小豆」。異論が出た。「小豆」ではなく「あぶく」だと言うのである。奥さんから出た。そんな馬鹿なはずはないという強い思いがあったが、twitterで呟いてみた。

すると一晩で、小豆vsあぶくは、(2)vs 10という結果になった。あぶくの圧勝であった。ちなみに、(2)というのはそうかもしれない、その可能性もあるということである。

私は眠れない夜を過ごしたのであった。

翌日、業務の合間を縫って図書館で調べる。こういうとき大学は便利だ(^^)。

わらべ歌に関する本を四冊ほど調べてみる。
そのうち、該当の歌と思われるものが載っていたのが三冊あった。そこには衝撃の事実が描かれていたのである。

載っていたのは、以下の三冊。

1)
『わらべうたと子ども』

木村はるみ.蔵田友子
2001.4.10初版
2004.4.10三刷
(有)古今社発行

2)

『にほんのわらべうた3
おてぶしてぶし』

近藤信子
柳生弦一郎
2001.4.10 初版
2004.9.15 4刷
福音館書店

3)

『たのしさいっぱい! うたあそびよくばり100選』

音楽教材研究会編
2000.4.10 1刷
2005.6.20 新装3刷
民衆社

これらの本は全て、「あぶくたった」であったのだ。
軽い衝撃である。

ではあるが、私はまだ「小豆たった」であると唱えたい。
それは、3)の本のイラストにその根拠の片鱗を見つけることができる。その歌にあるイラストの猫が

引用開始 ーーーーーーーーーー

「あずき豆役の子は、目をつむってね」

引用終了 ーーーーーーーーーー

と言っているのである。これは何を示すのであろうか。恐らく、イラストレーターは、「小豆たった」でこの歌を理解していたと思われる。だから、この台詞を入れたのである。または、イラストレーターのみならず、編集者もそう思っていたのだと言えるかもしれない。

更に言えば、だいたいからして「あぶくが立った。煮えたかどうか食べてみよう」として、あぶくが立たないと煮えたかどうだか分からない食材なんてそんなにはないだろう。

というか、あぶくが立った上で、さらに煮えたかどうかを確認しているのである。そのぐらい固い食べ物なのである。だから、小豆なのだ。

小豆が煮え立った、というのがこの遊びのルーツである。

で、衝撃だったのは、実はこれではない。なんとなれば、私は小豆なのであって、あぶくのはずはないと思ているからである。
私の衝撃は、以下の歌詞を読むと分かる。

上記1)より引用開始 ーーーーーーーーーー

あぶくたったにえたったにえたかどうだか食べてみよむしゃむしゃ まだにえない/もうにえた

とだなににしまって 鍵かけて
ガチャガチャガチャ

ごはんを食べて
ムシャムシャムシャ

お風呂に入って
ジャブジャブジャブ

歯みがきをして
シュシュシュ

おふとん敷いて 電気を消して さあ寝ましよ(しゃがんで両てのひを重ねて頬にあてる)

(オニ)
とんとんとん
(みんな)
何の音?
(オニ)
風の音
(みんな)
ああよかった

(オニ)
とんとんとん
(みんな)
何の音?
(オニ)
ブランコのゆれる音
(みんな)
ああよかった

(オニ)
(すきなことを入れる)

(オニ)
(最後に)おばけの音
(みんな)
キャー(逃げる)

引用終了 ーーーーーーーーーー

この歌は、「あぶくたったにえたったにえたかどうだか食べてみよむしゃむしゃ まだにえない/もうにえた」で終わりではなく、そのあとがあるということである。そして、その最後の部分は

引用開始 ーーーーーーーーーー

とんとんとん
(みんな)
何の音?
(オニ)
風の音
(みんな)
ああよかった

引用終了 ーーーーーーーーーー

であるというのだ。私はこの部分は全く別のわらべ歌だと思っていたのだが、一つの歌だったというのだ。実はこれは「鬼ごっこ」のための歌だったのだ。1)の本でも、鬼ごっこの部分に分類されている。これが私の受けた衝撃である。ちなみに、このわらべ歌のルーツは、1)によれば東京の歌だとか。

調べてみるものである。

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コメント

広島の岩下です!
私は「あぶく」で歌ってました!!

しかしこの歌、懐かしいですね(^^
久しぶりに聞きました。

横須賀では「あぶくたった」で歌っていた記憶があります。
小豆を炊く時って、なんかぐつぐつあぶくがたっている感じがします。特に囲炉裏とか、火鉢なんかにお鍋をかけていた時って、そういう姿を目にしていたんじゃないでしょうか。

女の子と一緒の時に、この鬼ごっこはやっていた記憶があります。

男子だけだと缶蹴りだとか、もっと違う遊びになってました。

岩下さん、池田です。
そうですか、広島もあぶくですか。うーむ。

イクトスさん、横須賀もあぶくですか。うーむ。
でもやっぱり具材は小豆ですよね。よしよし。
確かに、私たちの頃は男の子の遊びと女の子の遊びってのがありましたよね。女の子の遊びはやってみたいけど、許されないものを感じていました。

はじめまして。
「Heaven or Hell?」というブログを書いている者です。
「あずき 煮えたか」の検索で参りました。

2006年ごろ、「こわい童謡」というエントリーを書きましたところ、メインは『めえめえ児山羊』のはずが、コメント欄が『あぶくたった』の話題中心となってしまいまいた。
http://kuroki-rin.cocolog-nifty.com/heaven_or_hell/2006/06/post_6efb.html

当該ブログのコメント欄にも書いていますが、私の郷里(下関市彦島)もあずきバージョンでした(お返しコメント書いていて途中で思い出したのですが)。しかも「~たった」ではなくて「あ~ずきあずき」で始まるバージョンでした。また、福島の方からのコメントでは、福島のほうもあずきバージョンだということでした。

また、先ほど改めて検索してみたところ、宮崎地方に「あずきあずき」という遊びがあるようです。
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/chiiki/seikatu/miyazaki101/uta_geino/099.html

これは似ていますが、かなり変形した(あるいはこっちがルーツかもしれませんが)バージョンだと思います。

昭和10年広島市内生まれです。体が弱かったので女の子と遊んでました。小学校の2年生頃には戦争のせいか遊んだ記憶がありません。あぶくたった唄ってました。変形の鬼ごっこでした。

ありがとうございます。またあぶく派ですねf(^^;。どうも私はこういうものはマイナーなものに出会って育っているようです。ま、それはそれでいいのですが。ありがとうございました。

はじめまして
家内が小豆を煮ていてこの鬼ごっこ遊びをしていたことを思い出し「小豆たった煮え立った」を知っているかと聞いたところ「あぶくたったの聞き間違えじゃないの?」といわれ、ウェブで調べてみようと思いここへたどり着きました。

52歳の私は現在大阪在住です。
幼少時代を川崎市幸区で過ごしましたが、そこでは「小豆たった」です。

お化けのくだりは「コンコン」「なんのおと?」「腐った小豆のお化けだぞ~」でした。

初めまして。何気なくこの歌が口に出てしまい、検索したらこのサイトに出会いました。
私は52歳で、東京でも江東区の方ですが、私は「小豆立った」と歌っていた記憶があります。戸棚にしまって、寝るのは覚えていますが、その間のがあるのは知りませんでした。
最後のお化けは他の方とは違い「私は田舎のお化けです」でした。場所によって違うものなんですね。

息子が学校からこの歌を教えてもらって帰ってきました。うる覚えだったので、検索し、このページに来ました。
長野出身です。私も小豆でした。私の時は戸棚に閉まった後、お腹が空いてしまってあった小豆を食べ、それが腐ってしまった描写があり、小豆を捨てます。そして夜に寝ている時にトントントンと風の音や雪の音のあとに『昨日捨てられた小豆のお化け』となり、皆を追いかけ回すと言う感じでした。
でも、このような結果が見つからないので、私達の地域だけだったのかな〜と思いました...

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