« 日本中の国語の先生を敵に回してしまうかもしれないが | トップページ | その光はどこにあるのだろうか »

2011/06/18

事象と言葉にどれぐらいsensitiveになれるか

6/18

4回生ゼミでは、採用試験の個人面談の指導をする。卒論を書くための指導の時間に行っている。今週、一次試験合格の第一号が出たが、ここからが本番である。卒論指導と個人面談とどう関係があるのか? 結構あると思っている。

その関係している所の中心部分は、言葉である。卒論は事象と言葉にどれぐらいsensitiveになれるかどうかが決定的に重要である。卒論は書き言葉でこれを鍛える。面接はそれを話し言葉で見る。勿論、話し言葉で短時間であるから深い論考は難しい。だが、短時間であってもポイントは表出する。

面接官の問いにどれだけ正対して答えようとしているか。答えられているか。面接官が聞きたいことは何なのかを理解できているかどうか。ここを見るだけでその受験生の実力は分かる。

例えば、「あなたはなぜ小学校の先生になろうとしたのですか?」という質問があったとする。これに対して「小学校の5年生の時の担任の先生がすばらしかったからです」という答えをする学生がいる。ま、それはそうなんだろうけど、私に言わせれば、outである。

この学生は、「なぜ?」という質問の意味が分かっていない。この「なぜ?」はきっかけを聞いているのではない。理由を聞いているのである。にも関わらず、この学生はきっかけを答えている。「あなたはなぜ彼女と結婚したのですか?」「友人の結婚式で隣の席に座っていたからなんだ」。

これはきっかけである。これが理由なら、友人の結婚式に出席する度に、隣に座った女性と結婚をし続けなければならない(^^)。となりに座ったのをきっかけとして、この人と結婚しようという理由が見つかったはずである。だからその女性と結婚したわけである。教師を目指す理由を語るべきである。

その際「成長する子どもの傍に居たいから」なんて理由を述べるのもoutである。プロ野球では、観客はプロのプレーを見てお金を払う。子どもの成長を見たいだけの教師になんで税金から給料を払うのだ? それでも見たいなら自分で払えってんだ。

プロになるのだ。教師というレッスンプロになるのだ。学校で子どもを育てることのプロになるのだ。あなたは、なんで子どもを育てることを仕事として選んだのか。なんで小学校なのか。そのために、あなたは何を学んできたのだ? 教師になったら何ができるのだ。これを具体的に語れなければならない。

「一生懸命やります」「6年間掛けてじっくりやります」「規律を教えます」。そんな言葉を答えで聞くたびに、嘘嘘と思う。自分が勉強してきた事実で語れていない。事実を語るべきである。そうしたら、「を、一生懸命やったんだな、この学生は」と面接官が呟くはずだ。そしたら、合格だ。

『二回目の面接練習のときには、少しはまともになっているよな?』と念を押して、その日の90分は終わりました。

« 日本中の国語の先生を敵に回してしまうかもしれないが | トップページ | その光はどこにあるのだろうか »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 日本中の国語の先生を敵に回してしまうかもしれないが | トップページ | その光はどこにあるのだろうか »