正しい奢られ方
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マンダラートの開発者の今泉浩晃先生とフェイスブックで話をした。今泉先生には、マンダラートを「イメージの花火」として私が改良開発したことを快く許して下さっている。そのご縁で友だちになっていただいている。
先生は、お金の事を書かれていた。
お金については、私も気になることがある。それは、いま教育ではお金は、稼ぐことの話ばかりしているように思えるのだ。
日本は、お金事をあれこれ言うのは、みっともないことであり、子どもの前でする話ではないという文化があったはずなのに。今はそれはどこかに行ってしまっている。現金を手渡す時は袋に入れて渡すというのは、流石にまだ残っているが、人前で何が幾らだという話をすることに躊躇うことは随分無くなったように思う。寧ろ、それが幾らなのかを語らないと話が通じないようになっている感すらある。
で、まあ、時代の流れで仕方が無いというのであれば、どうせお金の話をするのであれば、もう少しバリエーション豊かにすればいいと思うのである。お金=稼ぐだけでは、良い大人になれない。お金の扱い方は、大人になるために大事な学習課題だと思うのだ。
使う、貯める、借りる、おごる、おごられる、貸す、投資、投機・・・個人に関わることだけでも学ぶことは沢山ある。
私は、大人になるってどういうことなのか、ということを教師になってからずっと考えている。そしてその授業を子ども達にやってきた。どうやら私たち子どもは大人にならざるを得ない。それならば、つまらない大人にはなりたくない。カッチョエー大人になりたい。では、つまらない大人とカッチョ良い大人の違いは何なのか?ということを授業でやって来た。その時のキーワードの一つがお金だったのだ。
なんというか、カッチョエー大人は綺麗に奢り、綺麗に奢られるというイメージがあった。山口瞳さんの『酒呑みの自己弁護』『新入社員諸君!』、遠藤周作さんの『我が青春に悔いあり』『狐狸庵閑話』などを読みながら、あれこれ考えていた。単に稼ぐとは違うなと考えていた。
ということで、私がたどり着いた正しい奢られ方は以下の通りである。
1)会計をする場所は見ない。
2)軽くお礼を言って、奢ってくれる人よりも、先に店を出る。
3)店を出てきたら、間髪を入れず大声でお礼を言う。
4)「まあ、まあ」とか言われたら、「またお願いします!」と間髪を入れずに言う。
5)翌日会ったら「昨日はごちそうさまでした」と言う。
こういうことを中学生に教えて良いのかどうか分かりませんが、教えていましたf(^^;。
こういうのって人生生きて行くための基礎だと思うのです。義務教育はその基礎を固めるとき。まあ、教科書には載らないし、道徳の教材にもなりませんが、今でも大事だと思っています。
お金を、使う、貯める、貸す、借りる、おごる、おごられる、投資、投機・・・。カッチョエー大人になるための、結構大きな学習課題だと思う。
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