最後の授業は「学級担任のための写真講座」であった
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学級担任論の補講が終わった。これで今年度の全ての授業が終わった。ふう。今年も駆け抜けられたことに感謝。今年度最後の授業は「学級担任のための写真講座」であった。私はカメラを手にしてからもう30年は過ぎている。高校では音楽系のクラブにいてステージの様子を撮影する係をしていた。
暗いステージでフラッシュを焚いてしまったら、出来上がる写真は平板で面白みのないものになる。だからそうならないように、明るいレンズを買い、増感現像をし、四つ切りに焼いて額縁に入れてとやっていた。だから、それなりに写真のことは分かるつもりだ。
教師になってからも自分で写真を撮って、それを現像に出し、学級通信に載せていた。勿論フィルムカメラの時代からだ。写真をそのまま印刷するととても見られない。真っ黒になってしまう。そこで、写真だけを写真モードで印刷し、その後、文章を印刷するという二度刷りをしながらやっていた。
で、昨今のデジカメである。まあ、まさに隔世の感である。というか、隔世である。カメラの基本的なことを知らなくても、写ってしまう。良い時代だ。しかし、これは写ってしまっているだけであって写してはいない。今回の授業では、目的を持って写すこと。担任として学級作りのツールとしてデジカメを考えた。
講義で「なぜ、担任がカメラなのか? 準備 撮影 公開 活用」の話をし、実習で写真を撮りその写真を私もMBAirに送信し、それを私はiPhotoで読み取ってスライドショーで見せるということをした。デジカメとiPhoto、MBAir、iPadを使うとこんなに簡単にできるのを実演した。
なんかもう実演販売のようになってしまった感もあるが、学生たちはその簡単さに驚いていた。勿論、Macを売るための授業ではないので、デジカメがどのように学級作りのツールになって行くのかの話を具体的にした。肖像権のこと、著作権のこと、インクを使わないで公開する方法なども。
いま、小学校の各教室には50インチのテレビが置かれている。このテレビをモニターとして活用する具体的な方法、写真をムービーにする簡単な方法、そしてiBoook Autoorの持っている可能性などにも触れた。
『就職してから新しいパソコンを買おうとか考えている諸君がいるとしたら、それは違うぞ。君たちは、分からない所だらけの学校教育現場に入って行く。その時、そこで使うツールが使いづらかったり、使ったことが無かったりしたらもうアウト、アウト、アウトでしょ』
『黒板を使うのに、板書のしかたを知らない。鉛筆の指導をするのに、シャーペンしか使わない。成績を付けるのにエクセルが必要だと分かっているのに、使い方を学ばない。数字を打ち込むことが多いのに、テンキーをタッチタイプで打つ練習をしない。私には信じられない』
仕事の基礎になる部分は、ある程度使えるようになってから仕事を始めないと大変なことになる。教師の仕事は、一年目からベテランと同じ仕事をするのだから。写真講座をしながら、学級作りのこと、学級担任の仕事とこの半年を振り返りながら、講座を終えました。やっていても面白かった(^^)。
あっという間の15回でした。
日本中の教員養成大学で、学級担任論の授業が開かれると良いなあと思う。