『大学を頼れば良い』
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本日の学級担任論は、先ず、保護者対応。家庭訪問、保護者会、面談などについて講じる。モンスターペアレンツがいたらどうするのかという話。私の答えは
『君は相手にしてはならない』
である。なにせモンスターなのである。新卒、若手の教師が対応できるわけが無い。それは、主任、教頭、校長に頼む。
それでもうまく行かない場合はどうするか?
『大学を頼れば良い』
と話す。私学の良いところはそう言う所だ。卒業したらそれでおしまいではない。私も恩師からのご指導は卒業後の方が多いと思う。
『卒業して3年は大丈夫。そのぐらいの授業料は払っているだろう(^^)。ただし、三年だ』
『その後は、君たちが後輩を守る側に回る』
その時に読んでおく必読の本を紹介した。『先生! 親ってそんなに怖いんですか?』(星幸広 立花書房)。本来は、校長が読む本だろうが、新人が読んでいても勉強になるところがかなりある。学校としてどう対応すれば良いのか分かりやすく書いてある。
私はモンスターペアレンツはいるという立場をとるが、この本ではモンスターペアレンツに育てているも学校だという指摘がある。それも分かる。だから、基本的にどうするのかをしっかり勉強すべきである。しかし、保護者のほとんどは、モンスターペアレンツではない。寧ろ協力的だ。
その中で、どうやって保護者と友好関係を作り、学校での教育に支援をもらうようにするのかについてあれこれ。・子どもの記録を取り、情報を残す。・子どもの良いところをどんどん伝えるなど ・保護者の話は聞く。肯定的に聞くなどの話をあれこれする。
学生が教師になった時に大丈夫かと不安に思うことはいろいろとあるが、授業、学級作り、保護者対応は三本柱だろう。実際は、校務分掌や職員室の人間関係などあれこれあるのだが、そこを教える余裕は大学の15回の授業にはない。しかし、学級作りと保護者対応を触れずに教職課程というのも多い。
授業がダメで教師の仕事を辞めて行く若手教員はほとんどいないのではないかと思う。学級作りと保護者対応が原因で病んで行くのだと思う。だとすれば、ここをに焦点を当てた授業を教員養成過程に作るべきなのだ。
その後、今日の授業は「いじめ」対応、対策についてを行った。根っこの所をどう考えるかでいじめ対策は違ってくるが、根っこは「ここにある」ということを分からせるケーススタディを一つやって終わる。これも本当はじっくりやりたいのだが。あああ。
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コメント
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>授業がダメで教師の仕事を辞めて行く若手教員はほとんどいないのではないかと思う。
>学級作りと保護者対応が原因で病んで行くのだと思う。
>だとすれば、ここをに焦点を当てた授業を教員養成過程に作るべきなのだ。
池田先生のこの論に対して、私も同感です。
ただ、管理職の中には、「学級づくりは授業が根幹である」ととらえておられる方もいます。
つまり、初任者などの若手教師の学級が荒れるのは、授業のつくり方に問題がある、というのです。
ここのところは、どうなのでしょうか。
投稿: しょうや | 2012/01/19 23:46
わたしもモンスターペアレンツはいると思います。
しかし、学校の初期対応如何でモンスターに成長させずに済む場合も少なからずあります。つい数日前にも、そんなケースに遭遇しました(^_^;)
星先生には、昨年9月3日に明日の教室東京分校に登壇していただきました。初任の先生こそ聞いて欲しい講座内容でした。
学校の責任範囲はどこからどこまでか。その線引きが学校や学年で統一されていないと問題を大きくしてしまう可能性があることを学びました。
投稿: J.SASE | 2012/01/21 08:43