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2012/03/01

私はまだ他人が困っているときに優しくできる大人になっていない

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旅行で安芸の宮島に行った。
そう、子どもの頃
(どうして秋の宮島というのだろう? 春、夏、冬はどうなっているのだろう?)
と思った安芸の宮島である。

大潮の頃に行ったので、これが凄かった。
到着したときには、鳥居の下まで満ちていた海水が、島を離れるときには干潟になっていた。なんだこりゃの世界である。

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それはそれで凄いのだが、その日はなにかの撮影があるようで、ぼーっと見ていたら谷村新司さんがいた。彼を見かけるのは下北沢のレストランで食事をしているときに次いで二回目。勿論、話したことも無い。だが、縁があるんだなあと思う。高校時代に、良くアリスの歌を歌っていたからであろうか。

さらに、会うはずの無い人にも会った。「わくわく授業」を収録したときのディレクターだ。確か広島に転勤したということは知っていたが、なにも宮島であうこともないでしょ。
(なんか似ている人だなあ)
と後ろ姿を見ていたのだが、間違いないと思って声をかける。驚いていた。そりゃあそうでしょ。会いましょうと予定を入れてもなかなか時間の合わない人で、代理のディレクターが名古屋から新幹線に乗り込んで来て、東京に着くまでの車内で打ち合わせをさせるようなディレクターと、なんで宮島で会うの? これもご縁のある人。

そして、宮島の頂上にロープーウエイで登ったときのことだ。
いや、そんなに登るつもりは無かったのだが、伊藤博文が登れとパンフレットで言っているので登った。なんで伊藤博文に言われたからなのかと言えば、私が泊まったホテルの部屋が1841号室で、
(ん、1841年に何があったかなあ?)
と思って調べてみたら、伊藤博文の誕生の年だった訳である。ま、これもご縁と思って登った。

この景色は凄かった。
宮島は頂上まで登るべきである。
伊藤博文の言うことは間違ってなかった。
政治家も正しいことを言うこともあるのだ。

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で、そこでGR4で写真を撮っていたら
「あ、同じカメラです」
と若い女性に声をかけられた。うーん、若い女性がGR4とはなかなかだなあと思って話を聞いていたら、MacBook Airを使っている美大生だと言う。これは凄い。それであれこれカメラ談義、Mac談義を宮島の頂上でした。なんてこった(^^)。

「厳島神社がライトアップをされるのを待つ間、登ってきました。建築をやっています」
とその女性は言う。
「バッテリーが切れてしまいそうなので、ここの写真もあまりとれなくて」
と言う。
『ああ、バッテリーは予備を持った方がいいね。私も一つ目のバッテリーはもう使い終わって、いま二つ目を使っているよ』
と話した。

ところが、思い出せなかったのだ。気が回らなかったのだ。気がついたのは、帰りの高速船に乗ろうとしたとき。
『ああ、GR4は単4電池も使えるじゃないか。ああ、私のバッテリーを貸してあげれば良かった。あとで大学に送ってもらえばいいんじゃないか。私はiPhoneで撮れば良かったのに』
と。
もう後の祭りである。

大事なことは後から気がつく。本当はそのときに思いつきたいのだが、だんだん今まで以上に後から思いつくようになって来ている感じがする。加齢だろうか。根性がさらに曲がって来たのであろうか。

東京からお金のない学生さんが、夜行バスで勉強のために来ている。で、GR4のバッテリーがない。この段階でなんで
『はいどうぞ』
と私のバッテリーをサッと差し出せなかったのか。
旅行から帰って随分と時間が経つのに、このことが悔しくて仕方が無い。

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ああ、私はまだ他人が困っているときに優しくできる大人になっていない。

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