終業式まであと少し
3/11
今日は、震災から一年経った日である。
あっという間の一年だった。
沢山の尊い命が犠牲になり、さらにまだ30万人以上の人が避難生活をしているという現実。
この国がどんな国になってしまったのかが良くわかった一年だった。
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この日は、私たちの大学の児童教育学科の一期生の卒業式でもあった。
午前中に式を終えて、午後学科の会議をしているときに、私は揺れを感じた。
(誰だ? 貧乏揺すりをしているのは?)
と思ったのだが、誰もしていない。それどころか会議をしている部屋の書棚が微かに揺れている。
手元にあったiPhoneで確認したら、地震。それも話にならない規模。
マグニチュードが8.6というニュースが流れたときに、理科担当の先生が、「そんな地震、日本ではいままでにないだろう」と言っていたのを思い出す。会議は途中で終わりにしてその後の対応に走り始めた。
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一期生は、9人が関東に就職した。
この9人は、児童教育学科に入学して来たとき、将来は関東の小学校の先生になろうと決めていた者は一人もいない。ところが、あれこれあって関東の小学校の先生になった。
そして、卒業式の日に震災があり、これから教師の最初の一年を過ごして行く不安に、さらに大きな不安が重なったことになる。働くと言うことはそういうことであると言えばそれまでだが、それにしても大きすぎるものを背負ってのスタートとなった。
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その後、教職保育職支援室の先生が、アフターケアを受けながら、この一年間を走り抜けて来た彼ら彼女らである。それでなくても教師の一年目は大変なのにだ。
終業式まであと少し。
体に気をつけて辿り着いて欲しい。
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