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2012/04/25

チョークの持ち方等に関する連続ツイート  その2

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(1.5キロ続く、背割堤の桜 by GR4)

昨日の授業では、チョークの持ち方、使い方について講義をした。内容は、「チョークの持ち方等に関する連続ツイート」http://bit.ly/cTwIpN で、去年とほぼ同じ。授業では、この初級、中級、上級の説明をした後、それぞれを実際にやってみせた。教育技術入門ってな感じの授業になった。

板書は、普段の文字が奇麗に書けていてれば書けると言うものではない。本学の書道コースの学生たちであっても、相当訓練を重ねないと板書の字は書けない。腕を上や前に突き出して直角に書くということは通常しない。

書道の歴史を見ると、竹に隷書で書くときはそうしていたが、それ以外は通常ない。しかも、竹に隷書であれば筆で書くので毛先の弾力性を生かしながら書ける。しかし、黒板は硬いチョークである。この弾力性を生み出すのが指先、手首、肘、肩、膝であり、チョークの材質なのである。ということは板書と言うのは全身を使って書く作業なのである。

正月に大きな筆で床に書く書道があるが、あれを90度立てて、筆ではない書きにくいチョークで書くのが板書だと言っても良い。だから相当訓練が必要なのである。にも関わらず、教育実習のときに初めて板書をするという大学生は珍しくない。だめである。

学生にチョークの使い方を指導していて、最初に直すのが持ち方である。簡単に言えば、人差し指で黒板に字を書くことをイメージさせる。その人差し指の下にチョークを置く。人差し指の爪でチョークを押し付けて書き続けることができるようになったら初級である。

『よく見るように』と言って初級のまま文字を書く。すると、どんどん線が太くなる。手首を回さないとこうなる。これを見せる。中級ではチョークの持ち方を人差し指で押さえる持ち方から、小筆の持ち方に変えて手首を回すようにしていくのだが、ここに行く前に手首を傾ける事を意識させると、回しやすくなる。 もっと言えば、手首というか人差し指を軸にして左右にねじるという感覚である。

人という字を書いてみる。左に払う一画目は、右に人差し指を傾ける(野球のカーブ)。二画目は右払いのところで、親指を押し込むようにして(野球のシュート)書く。人差し指の爪の角度が変わるので分かる。つまり、人差し指を軸にしてチョークを回すのである。

この感覚を掴めたら、チョークを回転させる、または、チョークの角の部分を意識しながら書く事を始めるのである。チョークの角がどこにあるのか、一回一回見なくても黒板に書きながら感じられるようになる。そうなると、中級として安定した文字が書けるようになるだろう。

チョークの使い方は私も大学時代に練習して身につけたのであり、特に誰かに習ったものでもない。恩師が板書した文字をその上からなぞって練習した。書道をやっていた私が書けないのはなぜかと考えながら、試行錯誤してきて身につけたものを、授業で教えている。最低半年間は掛かると思っている。隂山先生は、教師になって一年間修行したと話されていた。しかし、やれば結果はでる。

教員生活が30年として、その中の半年間、一年間をできるだけ最初の頃に持ってくるのが良い。できれば、教員になる前が良い。「先生、字がうまいですね」と言われるのも嬉しいが、何より何が書いてあるのか分からないまま授業を受けなければならない子どもたちの悲哀をなくせるではないか。

教える、伝えることが仕事の教師としては、しっかりと身につけたい基礎的な教育技術が、板書である。

さあ、みなさん。今すぐ黒板の前に行って書いてみましょう(^^)。これが先週の板書課題です。「世の中に絶えて桜のなかりせば / 春の心はのどけからまし / 古今和歌集△巻1春ー53△在原業平」/で改行し、△はひと文字分あけます。

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コメント

お久しぶりです(^^)
私は今年度育児短時間勤務をしたため入っていただいた非常勤の若い先生から、「私、黒板の字が汚いんです」と言われて、このページを思い出しました。
彼女は思った通り、普通の鉛筆のようにチョークを持っていました。自分の持ち方を見せたのですが、良かった、先生の書かれている方法と同じだったようです。
一年間お世話になった彼女(地理専門、その他世界史など地歴科)に授業力向上のため本をプレゼントしたいのですが、先生お勧めの『新卒教師時代を生き抜く心得術60』(野中先生)にしようかなぁと思っていますが、もし他の良い本があったら教えていただけたら幸いです。

野中先生の本ならなんでも当たりでしょう。
ま、私の『教師になるということ』もどうぞ(^^)。

ありがとうございます!
先生も出版なさっているんですね。失礼いたしました

結局2冊とも贈りました(*^-^)ありがとうございます!
ラッピングする前に、超ナナメ読みしました。
超記憶法が気になったワタクシです(^-^;

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