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2012/05/30

「人間も蛹になれればいいのに」

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我が家の揚羽蝶の幼虫が蛹になった。羽化がとても楽しみだ。で、蛹を見るといつも思い出す呟きがある。もう、10年以上も前のことだ。

中学校の教員をしていたとき、「大人とは何か?」という授業をしていた。その時、中学三年生のある女子生徒が「人間も蛹になれればいいのに」と呟いたのだ。

虫なんか嫌いと思っている女子生徒が多い中で、その生徒は父親の指導もあって自然の中で動植物と遊ぶことを覚えている生徒だったので、
(へー、虫になりたいのかねえ)
と思ったのだが、後から聞いてみたらそうではなかった。

人間は、子どもと大人の境目がはっりしない。そのはっきりしないなかで、中学生は大人であったり、子どもであったりすることを求められる。だから、この授業でその境目は何なのかを考えさせるのだが、その時にこの呟きが出たのだ。

彼女に言わせれば、人間も蛹に変態することができれば、
(ああ、この人は、いま子どもから大人に変わろうとしている瞬間なんだな)
とはっきりと理解してもらえるというのである。成る程である。

中学生を指導する教師である私は、それから蛹という言葉は鍵の言葉になったのでありました。

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